ご相談企業では、社内向けのサイトやイントラが複数存在し、就業ルールや各種システムのマニュアル、人事制度の説明資料など、重要な情報の多くはテキストとPDFで掲載されていました。人事制度の解説資料は100ページを超え、入社手続きの説明にも毎回数時間かかってしまうなど、「内容は整っているが、従業員が最後まで読み切れない・理解度にばらつきが出る」という課題が顕在化していました。
そこでメディア博士では、既に社内にある資料や説明手順をそのまま活かしつつ、要点を動画マニュアルとして再構成する方針をご提案しました。人事制度の全体像や各制度のポイントを短いチャプターに分解し、従業員が自分の必要なテーマから視聴できる構成にすることで、長大な資料の心理的ハードルを下げ、理解と定着を促すことを目指します。
具体的な制作方法としては、まず人事制度説明や入社手続きのスライド資料をメディア博士に取り込み、ナレーションにしたい文章をそのまま読み上げる動画を自動生成します。読み上げにはAIナレーションを活用し、話者の性別や雰囲気を選択することで、対面の説明に近いわかりやすさを担保します。声の収録や編集に時間をかける必要がなく、内容の修正時もテキストを差し替えるだけで新しい動画を出力できるため、制度変更が多い領域でも運用負荷を抑えられます。
あわせて、各種業務システムの操作説明は、メディア博士の画面録画機能で実際の画面操作を記録し、その音声を自動で文字起こし・テロップ化したうえで再編集するワークフローをご提案しました。テロップ化された文章を整え、再度AIナレーションに置き換えることで、担当者の声を残さなくても統一感のある操作説明動画が量産できます。これらの動画はクラウド上に保存され、社内向けに限定公開用のURLや埋め込みタグを発行できるため、既存の社内イントラや社内報サイトにスムーズに統合できます。
ご相談企業では、部署ごとに情報管理の体制が異なることや、作成途中のコンテンツを他部署に見せたくないという要望もありました。そこでメディア博士のフォルダごとのパスワード設定と権限管理機能を活用し、部署単位で動画を管理できる構成をご提案しました。部署ごとのフォルダには部署内のメンバーだけがアクセスし、管理者だけが全体を横断的に確認・ロック解除できる設計にすることで、セキュリティと運用のしやすさを両立します。
また、動画ごとの視聴回数や視聴維持率を可視化する解析機能を使い、「どのチャプターで離脱が多いか」「どの説明動画がよく見られているか」を定量的に把握できるようにします。入社手続きや人事制度の説明動画を組み合わせて、入社前後に視聴してもらう運用に切り替えることで、対面説明の時間を大幅に短縮しつつ、従業員が繰り返し見直せる環境を整えることが可能です。導入後は、弊社の担当者が各部門のニーズを踏まえたコンテンツ企画や改善提案を継続的に行い、全社的な動画マニュアル活用へ段階的に広げていくことを想定した提案となりました。
