アプリ紹介で動画を活用するメリット
読者の中には、「別に動画を活用しなくてもいいのでは?」と思っている方がいるかもしれませんが、それはもったいない考えといえます。なぜなら、動画には以下のようなメリットがあるためです。
どのようなアプリなのか具体的に説明できる
文章や画像でアプリを紹介しても、どうしても情報量に限度があります。その上、専門的なアプリの場合はうまく説明できず、結局どのような機能が備わっているアプリなのかうまく伝わらないかもしれません。
しかし、動画の場合は文章や画像よりも具体的に説明することが可能。専門的な内容もアニメーションやCGなどを使うことで、わかりやすく表現できます。その上、印象も残りやすいことから、1度見ただけでも魅力的な動画を思ってもらえるかもしれません。
操作方法を実際に見せられる
アプリをダウンロードする上では、操作方法も気になるポイントです。操作方法がきちんと説明されていなければ、すぐにアンインストールされてしまうかもしれません。ただ、文章が画像だと思うように操作方法を伝えきれない場合もあるでしょう。
そこでおすすめの方法が動画での紹介です。実際の操作を撮影した動画を用いることで、どのように操作すればいいのか具体的に伝えられます。視聴者としては動画の真似をすればいいため、スムーズに操作できるようになるでしょう。
ダウンロードページにアクセスを促せる
動画は、ダウンロードページにアクセスを促すこともできます。例として動画の最後にダウンロードできるページのURLを設置しておけば、最後まで見てくれた方はアクセスしてくれるかもしれません。
また、YouTubeに投稿する場合は概要欄にダウンロードページを記載しておくのもおすすめです。書いておくことで、視聴者から概要欄のURLをクリックしてダウンロードしてくれる可能性があります。
SNSで拡散されやすい
動画の内容が、利用シーンを体験させるストーリー展開や、ユーモアや感動を含んだ演出をしている場合、視聴者に大きなインパクトを与えることができます。
このような要素が含まれた動画は、視聴者が共有したくなる魅力を持っています。アッと驚く内容のものや眼を惹く動画は、SNS上で話題となります。
ユーザーは興味を引かれるコンテンツがあれば、自分のSNSアカウントで共有したくなるでしょう。その結果、アプリ紹介動画はSNSで拡散されやすくなるのです。
何度でも繰り返し使える
動画は一度制作すれば、何度でも再生可能です。そのため、アプリの紹介や説明は均一な内容を一貫し伝えることができます。
動画は視覚的な要素を活かした魅力的なコンテンツです。そのため、一度制作すれば、その動画を何度でも再生することができます。
これにより、アプリの紹介や説明を繰り返し行い、ユーザーにアプリの魅力や利便性を徹底的に伝えることが可能となります。
アプリ紹介動画の種類
アプリ紹介で動画を活用すると様々なメリットがあるのは分かりましたが、実際にどのように活用できるのでしょうか。この章では、アプリ紹介動画にはどのような種類があるのか解説していきます。
アプリの使い方を説明する「HowTo動画」
「HowTo動画」では機能の紹介や基本的な操作方法、便利な機能などを、実際の画面を見せながら分かりやすく紹介します。
動画を活用することで、実際の操作画面を示すだけでなく、操作箇所の強調や小さな文字の拡大表示など、よりわかりやすくアプリの使い方を伝えることができます。
また、動画ならではの視覚的な表現を通じて、シーンごとにどの機能を使うのかを理解しやすくします。
動画の内容は、視聴者のリテラシーに合わせたり、尺の長さに注意し、機能ごとに動画を分割するなど工夫をすると良いでしょう。
リリース前の話題作りに「ティザー動画」
ティザー動画とは、アプリが公開される前に制作される動画で、ユーザーの期待感を高めることを目的としています。その名前の由来は「焦らす」という意味であり、販売前にユーザーに興味と期待を抱かせることを意味しています。
アプリの開発プロセスや目的、一部の機能を示しながら、視聴者に期待感を与える演出が行われます。情報を意図的に秘密にしたり、段階的に情報を明かす手法やカウントダウンなど、さまざまな演出が取り入れられます。
ティザー動画は注目を浴びやすく、ユーザーの興味を引き付け、SNSで拡散されることが期待できます。アプリのリリースに向けた関心と期待を高め、効果的なマーケティング効果を生み出すには最適です。
認知拡大のための「広告動画」
告知動画は、アプリの認知度を広げるための効果的な手段となります。魅力的な映像と効果的なメッセージングを通じて、ユーザーにアプリの魅力を伝え、アプリの成果を最大化することができます。
広告動画は、アプリの機能や利点を魅力的に紹介したり、利用シーンでの具体例などをわかりやすく伝えることが主な目的です。視覚的な映像と音声を組み合わせることで、アプリの魅力や特徴を効果的に伝えることができます。
雰囲気・世界観を伝える「ブランディング動画」
「ブランディング動画」は、アプリや企業の理念、ビジョンや雰囲気、そして独自の世界観を表現することができます。それにより、ユーザーとの心理的なつながりや共感、信頼感を醸成することができます。
ブランディングが成功すると、ユーザーがアプリや企業に対して高い価値を感じ、競合他社との差別化が進みます。また、共感を生むことがブランディング動画の主な目的であるため、SNSなどでの拡散が容易になるという利点もあります。
アプリ紹介動画の掲載場所
様々なメリットと多くの種類があるアプリ紹介動画ですが、どのような媒体に掲載するのが効果的なのでしょうか。この項では、掲載するのか効果的な場所について解説します。
SNS
アプリ紹介動画を効果的に活用する場所として、SNSが特に有効です。SNSは動画との相性が良く、かつプロモーションにかかるコストも比較的低いため、積極的に活用する方法と言えます。
SNSごとにユーザーの属性に違いがあるので、効果的な訴求をするためには、それに合った出稿先を選ぶことが求められます。たとえば、Instagramでは女性ユーザーが多い傾向にあるため、女性向けのコンテンツや演出を検討することが重要です。
SNSを活用したプロモーションは、広範なユーザーにリーチすることができるため、アプリの認知拡大やブランドイメージの向上に効果的です。また、ユーザーからのシェアやコメントを通じて、口コミや購買意欲の喚起にもつながります。
YouTube
SNSに加えてyoutubeもアプリ紹介動画を活用する場所として有効です。YouTubeも、プロモーションにかかるコストが低く動画との親和性も高いプラットフォームです。
InstagramやFacebookでは獲得できない層のユーザーにもアピールすることができます。SNSと併用してプロモーションを行えば、さらにアプリの認知拡大が期待できます。
アプリのダウンロードストア
アプリ紹介動画の効果的な掲載場所として、アプリのダウンロードストアがあります。具体的には、ダウンロードストアの紹介ページに紹介動画を埋め込むことで、多くのユーザーにアピールすることができます。
動画は視覚的な情報伝達手段であり、文字や静止画よりも鮮明にアプリの魅力を伝えることができます。ダウンロード直後のユーザーにとっては、参考になるチュートリアル動画も存在すると、アプリのダウンロードにさらにつながるでしょう。
ダウンロードストアにアクセスしている人々は、すでにアプリに関する情報を持っています。そのため、アプリの魅力や利便性をアピールする動画を通じて、最後の一押しをアシストできるということが重要です。
自社HP
自社のウェブサイトへのアプリ紹介動画の掲載は、製品やサービスを紹介するサービスサイトやオウンドメディアで効果的です。これにより、自社の製品やサービスに関心を持っているユーザー層に対してアプリを訴求することができます。
アプリの使い方やトラブルシューティングに関する動画を充実させたサポートページを用意することで、アプリのユーザー満足度を高め、利用者が長く使い続けることができる環境を整えることができます。
ユーザーが使い方や問題解決方法を簡単に理解できる動画が提供されることで、利用者はアプリの価値をより実感し、積極的に活用し続けることができるでしょう。
Web広告
Web広告は、アプリ紹介動画を掲載するための有効な場所です。Web広告は、オンライン上で広告を表示することで、多くのユーザーにアプリを宣伝する手段となります。
具体的な例としては、Google広告のディスプレイ広告やビデオ広告があります。これらの広告形式を利用することで、関連性の高いウェブサイトやアプリ内でアプリ紹介動画を表示することができます。
例えば、旅行系のアプリを紹介する場合、旅行情報サイトや旅行ブログのウェブページ上でアプリ紹介動画を表示し、ユーザーの注目を引くことができます。
Web広告は、広告の設定やターゲティングの精度を高めることで、より効果的なアプリのプロモーションが可能となります。
主なアプリ紹介動画の事例
上記で紹介したように、アプリの紹介を動画で行うことにはメリットがあります。しかし、実際はどのように紹介されているのでしょうか。
そこで、「Tinder」や「JAFスマートフォンアプリ」、「Civilizations AR」といった主なアプリの活用事例をいくつかピックアップして紹介します。参考にできるものがないか、ぜひチェックしてみてください。
Pairs
「Pairs」は、真面目な出会いを求める恋活・婚活向けマッチングアプリ。日本経済新聞や毎日新聞などでも紹介されており、すでに知っている方もいるでしょう。
「Pairs」の場合、自己紹介文の書き方やプロフィール写真の登録方法といった初心者向けの操作方法を動画で紹介。マッチングアプリとして最重要なところだからこそ、項目ごとに動画をわけて伝えています。
Tinder
世界的に有名なマッチングアプリである「Tinder」も、聞いたことがある方は多いでしょう。「Pairs」と比べると気軽に利用しやすいアプリであり、若い人が数多く利用しています。
そのこともあって、「Tinder」はポップな音楽とともに基本的な使い方を紹介。文字もラフな内容となっており、まるで友だちに教えているかのような雰囲気となっています。
finbee
自動貯金アプリ「finbee」は、楽しみながら貯金ができる機能が備わっているアプリです。つみたて貯金やクエスト貯金、マイルール貯金と行った種類があり、自分に合ったルールで貯金ができます。
「finbee」の紹介動画はアニメーションを用いており、ナレーションの内容に合わせて映像も展開。最初で悩みに共感してアプリを紹介するというのはよくある展開であり、視聴者の気持ちに寄り添いながらアプリの魅力を伝えられます。
マネーフォワード ME
「マネーフォワード ME」は、1100万人以上が登録しているアプリであり、家計簿として活用できます。利用率も高く、すでに利用している方もいるのではないでしょうか。
「マネーフォワード ME」も「finbee」とほぼ同じ展開でアプリが紹介されています。この展開はよく見る展開だからこそ、初めて動画を制作する方も同じような展開で作ってみるとスムーズに完成させられるかもしれません。
JAFスマートフォンアプリ
「JAFスマートフォンアプリ」は、JAF会員向けの優待サービスが気軽に利用できたりすぐに救援を要請できたりといった機能が備わっています。デジタル保証証機能もあり、必要なときにサッと掲示できます。
「JAFスマートフォンアプリ」の場合は、3つの機能ごとに使い方を紹介。イメージ画面を用いていることもあり、この動画を見ながらでも操作できるでしょう。
ゆうパックスマホ割
「ゆうパックスマホ割」は、お得かつ手軽に荷物を発送できるアプリです。基本運賃から180円引きになるだけではなく、あて名ラベルの手書きが必要なくなります。相手の住所がわからなくても発送でき、コンビニで受け取ることもできます。
「ゆうパックスマホ割」の動画は、発送方法やゆうびんIDの登録方法などを動画ごとに紹介。こちらも実際の画面を用いて紹介されており、真似しながら操作できるようになっています。
住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行の公式アプリ紹介動画は、短いながらも簡単に機能を紹介しています。ナレーションはありませんが、それでも文字やアニメーションだけで動画の内容を把握することが可能。電車といった音が出せない空間でも視聴できるように工夫されています。
MIXTRAX
パイオニア株式会社が提供している「MIXTRAX」は、自動でスマホ内に入っている音楽を自動で選曲して再生できるアプリです。曲の一部を抜き取って再生すると行った機能も備わっています。
音楽系のアプリということもあり、「MIXTRAX」の演出は非常にポップです。機能性もアニメーションを通じて紹介されており、一般的な音楽系のアプリ箱となっていることが把握できます。
Civilizations AR
「Civilizations AR」はBBCによるAR機能が備わったアプリであり、世界各国の歴史的な品々をスマホで見ることができます。音声での解説もしてくれることから、具体的にどういう歴史があるのか学べます。
「Civilizations AR」の場合、実際に使っている様子を動画で紹介。AR機能が備わっていることもあり、3Dで歴史的な品々が表示されています。ただし、2021年5月現在、日本語には対応していません。
IKEA Place
上記で紹介した事例とは大きく異なるケースとして、「IKEA Place」が挙げられます。そもそも「IKEA Place」とはIKEAのデジタル家具を用いて、自宅に合った家具を見つけられるアプリです。
紹介動画はこれまで挙げてきた事例とは雰囲気がかなり異なっていますが、ストーリーもあります。最初家具を動かそうとしたものの、重たすぎて失敗。そこで「IKEA Place」を用いて、理想的な家具を探しています。
動画でアプリを紹介しよう!
今回は、アプリの紹介で動画を活用するメリットや主な事例を紹介しました。多くのアプリで動画による紹介が活用されており、その背景として複数のメリットが挙げられます。今後も動画は活用できる方法であるため、これからアプリをリリースしようと考えている方は、ぜひ紹介動画も作成しておきましょう。