官公庁に動画を活用するべき4つの理由
近年、官公庁においても情報発信や住民サービスの手段として「動画」を活用するケースが増えています。ここでは、官公庁に動画を活用するべき4つの理由を解説していきます。
難解な行政情報をわかりやすく伝えられる
官公庁が取り扱う情報は、法制度や申請手続き、予算や政策など、専門的で難しい内容が多く、文書だけでは伝わりにくいことも少なくありません。
特に年配層や外国人にとっては、複雑な文章よりも、視覚と音声で理解できる動画の方が格段に情報を受け取りやすくなります。
例えば、マイナンバー申請の手順や住民票の取得方法など、よくある手続きについて動画で流れを示せば、迷う人を減らすことができ、職員への問い合わせ件数も抑えることが可能です。
住民サービスの認知度を高められる
官公庁には、住民にとって役立つ支援制度や相談窓口、講座、イベントなどのサービスが多く存在しますが、それらが十分に認知されていないことが課題です。
動画は、こうした情報を短時間で印象的に伝えられるため、住民へのサービス周知に適しています。実際に市民が利用する様子や担当者の解説を交えることで、「自分にも関係がある」と感じてもらいやすくなり、利用促進につながります。
特にSNSで拡散しやすいフォーマットにすれば、従来の広報誌やポスターでは届かなかった層にもアプローチできます。
行政活動への信頼感を高められる
税金で運営される官公庁にとって、行政活動の透明性は非常に重要です。動画を使えば、自治体や省庁がどのような取り組みをしているのかを視覚的に示し、市民や国民に「見える形」で伝えることができます。
例えば、市長・知事の記者会見や、防災訓練、議会の様子などをアーカイブ配信することで、情報公開の姿勢を示すとともに、組織への信頼度を高める効果があります。
行政の活動を動画として記録・配信することは、広報だけでなくアーカイブとしての価値も兼ね備えています。
地域PR・観光振興にも効果的
特に地方自治体にとっては、地域資源を動画で魅力的に伝えることで、観光客誘致や移住促進、ふるさと納税の活性化にもつなげることができます。
映像は、地域の景観や特産品、イベントの臨場感をダイレクトに伝えられるため、パンフレットやWebサイトだけでは伝えきれない魅力を補完できます。
英語や多言語対応を行えば、インバウンド向けのPRにも活用でき、観光課・国際課などにとっては非常に有効な発信手段となります。
官公庁におすすめの動画活用法5選
官公庁にはさまざまな団体があるため、動画の活用方法もさまざまです。
ここでは、それらの活用法の中でも特におすすめしたい動画の活用法を5つ紹介していきます。
気になるものがあれば、ぜひ取り入れてみてください。
それぞれの官公庁の役割を紹介する動画
官公庁におすすめの動画の活用法の1つ目が、「それぞれの官公庁の役割を紹介する動画」です。
官公庁は国や地方公共団体の役所にあたりますが、中にはどういった役割を持っているのかが国民や市民にイマイチ伝わっていない官公庁もあります。
そういった官公庁が制作し、公開するべきなのが、役割を紹介する動画です。
どういった役割をになう団体なのかについてはもちろん、実際に活動をおこなっている様子をあわせて紹介することで、より国民や市民に内容が伝わりやすくなります。
官公庁は税金によって運営されているため、税金が正しく使われていることを理解してもらうためにも、役割や活動内容を紹介する動画の制作は必須だと言えるでしょう。
それぞれの官公庁で受けられるサービスの紹介動画
官公庁におすすめの動画の活用法の2つ目が、「それぞれの官公庁で受けられるサービスの紹介動画」です。
官公庁の中には市役所などさまざまなサービスが受けられる団体がありますが、具体的にどういったサービスが受けられるかがわかりにくい傾向にあります。
受けられるサービスが多くなってしまいがちな市役所などは、特にサービス内容の説明が必要だと言えるでしょう。
そこで制作しておきたいのが、受けられるサービスの内容について紹介する動画です。
それぞれの官公庁で受けられるサービスについてはWEBサイトなどでも公開されてはいますが、官公庁のWEBサイトは情報が収集しづらく、年配の方が必要な情報を集める難易度が高くなっています。
そういった方に向けてサービス内容をわかりやすく紹介する動画を制作することで、国民や市民の利便性を高めることができます。
各種手続きの方法について解説する動画
官公庁におすすめの動画の活用法の3つ目が、「各種手続きの方法について解説する動画」です。
官公庁は受けられるサービスの内容がイマイチわかりにくいのに加え、手続きの方法についてもわかりにくくなってしまいがちです。
そこでぜひ制作しておきたいのが、官公庁でおこなえる各種手続きの手続き方法を解説する動画です。
手続き方法について解説した動画を用意しておけば、問い合わせに対応する手間と時間の削減にもつながるので、ぜひ用意しておくようにしましょう。
地域の魅力を紹介する動画
官公庁におすすめの動画の活用法の4つ目が、「地域の魅力を紹介する動画」です。
地方自治体の観光課がぜひ取り入れたいのが、この活用方法です。
最近はYouTubeなどの動画配信プラットフォームで情報を収集する人が増えてきているので、地域の魅力を紹介する動画を制作し、YouTubeで配信することで、国内外の観光客の誘致につなげることができます。
会見動画の配信
官公庁におすすめの動画の活用法の5つ目が、「会見動画の配信」です。
大阪の堺市や神戸市など、公式のYouTubeチャンネルで市長の定例会見動画をアーカイブとして配信している官公庁はたくさんあります。
市長の定例会見は、自治体の具体的な活動内容を市民に理解してもらう重要な会見ですが、昼間の時間帯におこなわれることが多く、見たくても見られない方が大勢います。
その会見動画をアーカイブ配信することで、市民はいつでも自分の好きなタイミングで会見をチェックできますし、自治体側も活動内容についてしっかりとアピールすることができます。
実際に動画を活用している官公庁の活用事例2選
官公庁におすすめの動画の活用法を5つ紹介してきましたが、活用法はわかったものの。「具体的にどういった動画を作ればいいのかがイメージしにくい」という方のために、実際に動画を活用している官公庁の事例を2つピックアップしてみました。
堺動画チャンネル
大阪府の市区町村の一つ、「堺市」。
堺市は、2013年から動画を活用している、官公庁における動画活用のパイオニアです。
YouTubeに公式チャンネルを開設し、さまざまな動画を公開していますが、各市の自治体にぜひ取り入れていただきたいのが、こちらの動画です。
こちらの動画は堺市長の記者会見の様子を撮影した動画ですが、堺市のYouTubeチャンネルでは、市長の記者会見の様子を公式チャンネルでアーカイブとして配信しています。
記者会見の様子をアーカイブとして配信することで、自治体の活動内容を市民に知ってもらうことができますし、アピールにもつながります。
市民が好きなタイミングで会見の様子をチェックできることが何より重要ですので、ぜひ取り入れてみてください。
modchannel
中央省庁の一つにあたる防衛省。
お堅いイメージのある防衛省ですが、防衛省もPRに動画を活用している官公庁の一つです。
防衛省の公式YouTubeチャンネルである「modchannel」では、防衛省の歴史や所有している装備品を紹介する動画などさまざまな動画を紹介しています。
そんな防衛省の動画の中でも、特に注目していただきたいのがこちらの動画です。
こちらの動画は、ボーエもんと呼ばれるオリジナルのキャラクターが、防衛省がおこなっている取り組みや活動内容について紹介している動画です。
アニメ調の動画で、小さなお子さんでも楽しんで視聴できるようになっています。
官公庁の取り組みや役割について「いまいちピンとこない」という国民や市民も多いので、ぜひ制作しておきたい動画だと言えるでしょう。
まとめ
すでに動画を活用している官公庁の事例をまじえながら、官公庁におすすめの動画の活用法について紹介してきました。
今すぐにでも取り入れられそうな活用法も多かったかと思います。
内製できそうなものも多いので、ぜひ取り組めそうな動画から制作に取り組まれてみてはいかがでしょうか?
今回紹介した活用法以外にも、それぞれの団体ならではの動画の活用法があるかと思いますので、ぜひ模索しながら動画の活用に取り組んでみてください。