動物の動画は、人気の高いコンテンツです。癒しを求めて多くの人が日常的に視聴していることでしょう。そのため、動物園のプロモーションには、動物園にいる動物の動画を制作することがおすすめです。
動画をきっかけに、新しいお客様を動物園に呼び込む可能性が期待できます。この記事では、動物園が動物の動画を制作するべき理由をより詳しく解説しつつ、動物園の動画活用事例もご紹介していきます。
動物の動画を制作するべき理由
動物園のプロモーションには、”動物園”に焦点を当てるのではなく、”動物”に焦点を当てることがポイントです。動物の動画制作をおすすめする理由は、以下の4つがあります。
多くの人に見てもらえる
見た目や仕草が愛らしい動物には、高い癒し効果があります。見ているだけで癒しや安心感を得られるため、気分転換やストレス解消に動物の動画を視聴している人も多くいるでしょう。
そのため、動物園にいる動物の動画を配信することは、新しいお客様と接点を持つきっかけとなり、動物園の認知度アップにも貢献するのです。
視聴者が限定されない
動物は、年齢や性別に関係なく、幅広い層が興味を持つ存在です。そのため、動物の動画は、子どもから高齢者まで、男女問わず視聴するコンテンツとなるのです。
動物園に興味がある人しか見ないようなコアな動画を配信するよりも、多くの人が興味を持つ動物自体に焦点を当てることで、視聴者を限定せず、幅広い層にアプローチできるでしょう。
印象に残りやすい
動物の可愛らしい仕草やユニークな行動は、視聴者の目を引き、印象に残ります。
動物の魅力が十分に伝わるのは「動き」が見られる動画ならでは。繰り返し視聴していても飽きないため、再生時間・再生回数が増え、長く視聴者の心に残り続ける映像となるでしょう。
動画の印象が強く残ることで、配信している動物園への高感度アップにも繋がります。
来園促進に繋がる
動物園にいる動物を撮影することで「実際にその動物を見に動物園に行きたい」と感じる視聴者もいるでしょう。
また、「以前は動物園に足を運んでいたけれども最近は行かなくなってしまった」という人にも、動画によって動物の良さを思い出してもらい、再び動物園に来てもらえるきっかけとなる可能性があります。
このように、動画配信によって動物園に来園するお客様の増加に繋がるのです。
動物園の動画活用事例
それでは、どのような動物の動画を撮影すればいいのでしょうか。実際の事例も踏まえてご説明します。
動物の赤ちゃん撮影動画
見ているだけで癒やされる、動物の赤ちゃん。アドベンチャーワールドでは、生まれたばかりのパンダの赤ちゃんを撮影しています。
動物園で見られる動物はある程度成長しており、なかなか生まれたばかりの赤ちゃんを見られる機会はありません。そのため、赤ちゃんの映像は非常に貴重です。
アドベンチャーワールドでは、生まれたばかりの映像だけでなく、成長日記として連日撮影してその映像を公開しているため、視聴者は赤ちゃんの成長過程を追うことができます。
生まれたばかりの頃から見守ってきた視聴者は、大きくなったパンダを見て、実際に動物園で見てみたいと感じることでしょう。
餌やり風景撮影動画
動物が食事をする映像も人気のあるコンテンツです。動物園でも、一部の動物への餌やりを来園者に向けたイベントとして実施しています。このことからも、多くの人が動物の食事の様子に興味を持っていることが分かるでしょう。
長崎バイオパークでは、単に餌やり風景を撮影するだけでなく、様々な動物がドリアンを食べる映像を動画として公開しています。
動物の食べている様子はなんとも可愛らしく、ずっと見ていたくなりますよね。また、食べ慣れないドリアンを見た動物たちの反応がそれぞれ異なり、楽しみながら見られる映像になっています。
この動画は、動物の可愛さを再認識するきっかけとなるでしょう。
動物の体重測定撮影動画
スタッフが日々の業務としておこなっている”裏の仕事”も、動物好きの人にとって興味のあるコンテンツです。
大牟田市動物園では、ラマの体重測定の様子を動画で撮影しています。
動物の体重測定はなかなか見られない映像のため、気になる人も多くいるでしょう。また、この動画では「募金によって体重測定の器具を買うことができた」と感謝の意を込めて伝えていることもポイント。
大牟田市動物園では、動物園の運営資金調達を目的として募金活動をしていますが、募金がどのように動物園に役立っているのかを動画内で伝えることで、寄付者は動物園への貢献度を認識できます。
このような活動によって、今後募金に協力してくれる人も増えることでしょう。
動物の遊び風景撮影動画
「動物園に行っても動物は寝てばかりで、なかなか活動している様子を見られない」と感じている人も多いのではないでしょうか。動物が遊んでいたり戯れていたりする映像は、スタッフだからこそ撮影できる映像です。
天王寺動物園では、ホッキョクグマの親子が遊んでいる様子を動画で公開しています。
動物園に行ったことがあっても、ホッキョクグマが走ったり遊んだりしている様子を見たことがない人もいるでしょう。
動物の意外な一面や可愛らしい映像を撮影できるのはスタッフならでは。動画で撮影した動物たちを視聴者に好きになってもらうことができれば、動物園のファンの増加にも繋がるでしょう。
質疑応答動画
動物が好きな視聴者の中には、可愛い動物の映像を見るだけでなく、動物に関する雑学や豆知識をもっと知りたいと感じる人もいるでしょう。動物園で働いている中で培った知識を活かして、スタッフが質疑応答動画を公開するのもおすすめです。
上野動物園では、動物に関するQ&A動画を公開しています。
動物に関する気になる問いにテンポよく答えていく動画は、面白いだけでなく勉強になるコンテンツです。
実際の動物の映像を流しながらスタッフが解説することで、視聴者はより理解しやすくなり、飽きずに最後まで見ることができるでしょう。
動物の動画を制作する際に気を付けるポイント
動物園の魅力を発信するうえで、動物の動画は非常に有効な手段ですが、ただ可愛い動物を撮影すれば良いというものではありません。ここでは、動物の動画を制作する際に気を付けるべきポイントを4つご紹介します。
動物のストレスにならないよう配慮する
もっとも重要なのは「動物福祉の視点」です。撮影時に強いライトを当てたり、大きな音を出したりしてしまうと、動物にとっては大きなストレスとなります。
また、無理に動かしたり、普段と異なる行動をさせようとすることも避けなければなりません。
動画を撮る際は、動物の自然な姿を撮影することを第一に考えましょう。
例えば、日常の餌やりや遊びの様子を、普段の生活リズムを乱さない範囲で静かに撮影することで、動物にとっても無理のない動画制作が可能になります。視聴者も、自然体の動物の姿にこそ癒やされるものです。
撮影前に企画をしっかり立てる
動物は予測不能な動きをするため、「なんとなく回しながら良いシーンを待つ」という撮影は時間がかかり、成果も安定しません。そこで重要なのが事前の企画立案です。
「今日はゾウの水浴びシーンを撮る」「餌やりタイムに合わせて撮影する」など、どの動物のどんなシーンを、どの時間帯に撮るのかを明確にしておくことで、効率的な撮影が可能になります。
また、動物の性格や日々のルーティンを熟知している飼育スタッフとの連携も不可欠です。
視聴者目線で編集・構成する
動物動画を魅力的に見せるためには、撮影後の編集が大切です。冗長な映像は離脱の原因になるため、テンポよく見られる構成に編集しましょう。
例えば、動物の動きがないシーンや画角が乱れているカットはカットし、見どころを中心にまとめるのが効果的です。
さらに、字幕やテロップで「この動物は○○という名前です」「これは朝の餌やり風景です」といった補足を入れることで、視聴者の理解や興味を引き出しやすくなります。
こうした編集は、クラウド動画編集ツールを使えば、テンプレートを活用しながら誰でも簡単に行えます。動画編集が初めてのスタッフでも扱いやすい点もメリットです。
音声とBGMのバランスに注意する
動物の鳴き声や動く音が動画の魅力になる一方で、不要な騒音やBGMの音量が強すぎると視聴の妨げになります。特にSNSなどでミュート視聴される場合にも備えて、テロップは必須です。
また、ナレーションや解説を加える場合は、動物の名前や行動の意味を簡潔に伝えるよう心がけましょう。知識としての深みを加えることで、動物好きの視聴者の関心をさらに引きつけることができます。
まとめ
この記事では、動物園のプロモーションを目的とした動画活用法についてご紹介しました。動物園にいる動物を取り上げることで、動物に興味のある幅広い年齢層の人と接点を持つことができるでしょう。
動物の魅力を伝えるには「動き」を伝えられる動画が必須です。動画を視聴してもらうことができれば、動物園の知名度アップや来園促進に繋がります。
視聴者がどんな動物の映像を見たいと感じているのか、実際の動物園の動画を参考にしながら検討することで、より効果的な動画を制作することができるでしょう。是非、挑戦してみてください。