実は内製化できる5つの業務
アウトソーシングされてしまいがちでありながら実は内製化できる主な業務としては、
・システム開発・運用
・サイト制作・管理
・デザイン
・マーケティング
・動画制作
の、5つがあげられます。
それぞれの概要や内製化するメリット・デメリット、注意点について詳しく解説していきます。
システム開発・運用
システムの開発や運用も、実は内製化できる業務の一つです。
システム開発や運用にはそれなりの知識やスキル、経験が求められるので、まったくの未経験や知識がない状態から内製化に取り組むのはあまりおすすめできません。
そのため、システム開発や運用の内製化に取り組む場合、社内に任せられる人がいないようであれば新しく人材を採用するなどの対応が必要になります。
その場合、人件費がかかりますが、毎回システム開発や運用を外部の業者に発注するよりはコストを抑えられるはずです。
社内で運用できるようになれば、トラブルへの対応や修正、機能の追加などの作業をスピード感をもっておこなえるようになるのでおすすめです。
サイト制作・管理
Webサイトの制作や管理も、実は内製化できる業務の一つです。
サイト制作や管理もシステム開発と同様に敷居の高いイメージがあるかと思いますが、最近はノーコードツールやCMSも充実してきているので簡単なコーポレートサイトであればサイト制作の知識やスキルがなくても作れてしまいます。
特に内製化するべきなのが管理業務です。
制作会社の中にはサイト制作の費用を極端に安くし、月々の管理費で利益を上げているところがたくさんあります。
しかし、管理とは名ばかりで、ほとんど何もしていない制作会社も少なくありません。
ホームページにコンテンツを追加したり内容を修正する際に別途で更新費を請求されるタイプの制作会社は特に注意が必要です。
画像の挿入やちょっとしたテキストの更新程度であれば簡単におこなえるので、サイトの制作は制作会社にお願いして管理や更新については内製化するといった形での対応もおすすめです。
デザイン
アウトソーシングされやすい業務の代表と言えるデザインも、実は内製化できる業務の一つです。
「どう見せればユーザーの興味・関心をひけるか」など、成果をあげるためには専門的な知識やスキルが必要になるため、内製化を進める中で知識のインプットやスキルの習得は必要になります。
しかし、最近は「Canva(キャンバ)」などデザインのテンプレートが最初から用意されているタイプのツールも充実してきているため、それらのツールをうまく活用すれば最低限のクオリティを保ってデザインすることは可能です。
マーケティング
マーケティングも企業が内製化できる業務の一つです。
特に内製化しやすいのが、SEOやSNS、インターネット広告など、オンライン上で取り組むマーケティングであるWebマーケティングの分野です。
Webを活用したマーケティングは、ツールを使ってデータを取得することができます。
おこなった施策の結果がデータにあらわれるので、マーケティングの経験のない方や経験の浅い方でもユーザーの反応をとらえやすく、どこをどう改善するべきなのかが見えやすくなっています。
もちろんそれぞれしっかりと学んで知識をつける必要はありますが、ツールを活用すれば未経験のチームでもPDCAをまわして成果を出すことは可能です。
動画制作
近年取り組む企業が増えてきている動画制作も、実は内製化できる業務の一つです。
動画制作も敷居が高いように思えますが、ゼロから内製化に取り組んでいる企業は多く、成果を出している企業もたくさんあります。
企業のプロモーションムービーなど本格的な動画を作ったりクオリティの高さを求める場合はビデオカメラや一眼レフカメラなどの機材が必要になりますが、スマートフォンで撮影した映像だけでも充分にクオリティの高い動画を制作することは可能です。
Premiere ProやFinal Cutなど編集ツールの使い方を把握するまでに時間はかかりますが、未経験からでも充分に内製化をスタートさせられます。
また、最近は動画制作が簡単におこなえるツールが登場していたりもするので、そういったツールやサービスを活用すれば、より簡単に内製化を進められるようになっています。
内製化を成功させる上で押さえておきたい3つのポイント
先ほど紹介した5つの業務の内製化は、「内製化にシフトすれば必ずしも成功する」というものではありません。
内製化を成功させる上で押さえておきたいポイントがいくつかあります。
ここからは、内製化を成功させる上で押さえておくべき3つのポイントについて解説していきます。
内製化の目的を明確にしておく
業務の内製化を成功させたいのであれば、内製化の目的を明確にしておかなくてはいけません。
もし内製化の目的がコストの削減なのであれば、アウトソーシングした場合にかかるコストと内製化をする上でかかる人件費を比較しなくてはいけません。
この場合、内製化にかかるコストの方が大きくなってしまうようでは本末転倒なので、内製化の計画自体を見直さなくてはいけません。
一方、コストの削減よりも社内にノウハウをためることを目的としているのであれば、多少コストがかかるとしても内製化に取り組むべきだと言えるでしょう。
目的が明確になっていないと中途半端な取り組みになり、思うような成果をあげられなくなってしまいかねませんので注意してください。
上手く機能するようになるまで時間がかかるものだと理解しておく
これまでアウトソーシングしていた業務を内製化する場合、上手く機能するようになるまでとにかく時間がかかります。
これまで外部の業者に任せていた業務を急に社内でおこなうようになるわけですから、当然と言えば当然です。
しかし、内製化に取り組む企業の中にはそのことを理解できていない企業も多く、すぐに内製化を断念してしまう傾向にあります。
内製化が上手く機能し、成果をあげられるようになるのは社内にノウハウがたまってきてからですので、短期間で成果を求めないよう注意してください。
情報やノウハウを共有できる体制を整えておく
情報やノウハウを社内にためることができる点は、内製化によって得られる大きなメリットの一つです。
このメリットのために内製化に取り組みたいと考えている企業も多いでしょう。
ただ、このメリットの恩恵を受けるためには、情報やノウハウを溜め、社内で共有できる体制づくりが必要不可欠です。
担当者の中だけに情報や知識、ノウハウがたまっていくようでは意味がありません。
・チームを構成する
・定期的にナレッジを共有する
・マニュアルを作成する
など、内製化する上でたまった情報やノウハウを共有できる体制を整えておくようにしましょう。
まとめ
アウトソーシングされてしまいがちな、実は内製化できる5つの業務について紹介してきました。
アウトソーシングは悪いことではありませんし、アウトソーシングすることで得られるメリットもあります。
しかし、「必ずしもアウトソーシングしなければならない」というわけではないので、社内でノウハウをためるためにも内製化できる業務は内製化するべきです。
あわせて紹介させてもらった3つのポイントを意識しながら内製化に取り組めば大きな成果を得られるはずですので、ぜひ内製化をスタートさせてみてはいかがでしょうか?