近年自宅のリフォームは自分自身でするDIYが浸透し、ホームセンター業界は活気づいています。今後さらに業界は活気づくといわれており、他ホームセンター事業者との競合も避けては通れなくなります。
そこで今回はホームセンターの現状や将来を捉え、事業成長のための動画活用を基礎から徹底解説していきたいと思います。
この記事は、こんな方におすすめです
- ✅ 店舗の販促動画を効率的に作りたい
- ✅ DIYや商品紹介を動画で発信したい
- ✅ 地域密着型の動画活用を検討中
▶ メディア博士の資料を見てみる
ホームセンターとは
そもそもホームセンターは海外で生まれ、DIYの文化と共に成長してきました。
DIY(Do it yourself)文化は第二次世界大戦直後のイギリスやアメリカでできており、戦争によって壊された家を修復するためのスローガンが次第に文化に浸透したことがきっかけになります。
さらに時代が進み、最近では修繕から日曜大工、マイホーム設計などへと規模も大きくなっています。女性へのDIY普及も高く、男女・職業問わずホームセンターの利用が高まっています。
そういった背景があり現在のホームセンターは数万以上の工具や道具、生活品までが取り揃えられるようになっています。
大手ホームセンターの現状
大手ホームセンターの現状についても紐解いていきましょう。
ホームセンターは都市部ではなく、地方に多く展開しており、地方のような戸建てが多い地域ほどホームセンターでの購入額などが大きくなりやすいといわれています。
その理由は容易に想像ができ、都市部のマンションと比べ地方ではベランダや畑を所有している事が多く、それに伴う道具などが必要になるためです。
大手ホームセンターもそういった事情を考慮し、地域独自の需要に合わせたコーナーの設置などを試みています。
ホームセンターの今後の展開
ホームセンターの今後の展開を紐解くため、世界のホームセンターの動きを確認してみましょう。
全世界的にもDIYの需要増加によってホームセンター業界の成長は拡大しています。しかしホームセンターの規模によって異なる課題を抱える場合があります。
大手ホームセンターは無難に成長し、同地域に大手ホームセンタ―が立ち並んでいても両者収益拡大するケースが多くみられると推測されています。
一方で小中規模のホームセンターは大手の影響によって経営が困難になるため、ニッチをどれほど狙った経営ができるかにかかると見込まれています。(*ニッチ=大企業が狙わない小規模事業領域の事)
こういった点を抑えることでホームセンター業界は今後も景気に左右されず成長する業界になります。
ホームセンターが今後生き抜くために抑えておくべきこと
ホームセンター業界は成長が見込まれるものの、業界にて生き抜くために抑えておくべきこととはなんでしょうか?
『顧客が一軒家をどれほど所有しているか?』や『客層にどれほどプロが占めているのか?』などの条件によってホームセンター業界の経営は左右されます。
しかし不動産業界は比較的安定しており、不動産を持つ人も安定しています。また、ホームセンターの顧客層もプロより一般消費者が多く、一般消費者の割合は50%以上を占めるようになってきています。
またコロナ渦をきっかけにDIYに挑戦をする人が増え、ホームセンターに訪れる2/3ほどがDIYの材料調達になるほどの変化も見られます。他にもサウナやキャンプのブームも見逃せません。
このことから今後さらにDIY向けの道具や材料、キャンプ・サウナなどの地域独自の需要に合わせた商品の供給や情報共有をしなくてはなりません。
ホームセンターで使える動画活用の方法
ホームセンターが行える情報共有にはぜひとも動画活用を採用しましょう。動画内容は消費者が何を求めてホームセンターに訪れるのかにヒントがあります。
・ホームセンターの需要の大半がDIYを占めている。
・インターネット上にて道具や材料は手頃に購入できるが、ホームセンターを活用する。
このような点から消費者は、
・DIYの見本
・工具の使い方
・ホームセンターが選ぶおススメ材料・道具
などの情報を求めています。
ホームセンターというプロの観点からこういった内容の動画を公開することで、商品購入などにも発展します。
さらに地域独自の購入傾向などの特徴を抑えたホームセンターの紹介動画(特設コーナーの紹介など)も含めると魅力的でしょう。
ホームセンターの動画活用事例
では実際に動画配信サイトにて公開されているホームセンター動画を紹介しながら動画作成ポイントを解説していきましょう。
カインズ公式チャンネル
https://www.youtube.com/user/cainztv/featured
こちらはホームセンターカインズ公式チャンネルになります。動画内容は多岐にわたり、植物の育て方やDIYの解説動画、アニメなども公開しています。
このように自社製品を利用したDIYの魅力発信を動画活用する手法も良いでしょう。
キャンプ用品比較動画

こちらはアウトドア好きの個人チャンネルの動画になります。様々な大手ホームセンターのキャンプ用品のレビューをしており、レア度・コスパ・楽しさなどの観点でランキング形式で紹介しています。
コロナ渦をきっかけにキャンプやサウナなどのアウトドアにも人気が再熱しているので、自社の商品をレビューも混ぜて紹介をしてみてはいかがでしょうか?
古民家修繕動画

こちらはカップル2人で映像制作・古民家リノベーションを紹介している個人動画チャンネルになります。
地方創生やUターンなどの地方に移住する人も増えた今、空き家問題はつきものです。そこでホームセンターにあるものでDIYができると動画で紹介してあげると、空き家リノベーションをしている方にとっては貴重な情報源になります。
地域活性が活発な地域のホームセンターではぜひとも導入したい動画活用になります。
ホームセンターの動画を活用する際に気を付けるポイント
動画はただ作って公開すれば成果につながるわけではありません。むしろ、目的を誤った動画は視聴者の離脱を招いたり、ブランドイメージを損ねるリスクもあります。
ここでは、ホームセンターの動画を活用する際に気を付けるポイントを解説していきます。
視聴者の知りたい情報を優先する
ホームセンターの利用者は、単に商品を購入するだけでなく、「使い方を知りたい」「比較して選びたい」「実際に使った感想を聞きたい」といった具体的なニーズを持っています。
したがって、動画を制作する際は企業が伝えたい内容を押し付けるのではなく、利用者目線での情報提供を心掛けることが大切です。
例えば、インパクトドライバーや電動ノコギリなど専門性が高い工具は、初心者にとって扱いが難しいと感じやすい分野です。
単なる商品紹介よりも「初心者がつまずきやすいポイント」や「安全に使うコツ」を解説する方が、ユーザーの信頼を得やすくなります。
商品PRと情報提供のバランスを取る
視聴者は「広告色の強い動画」に敏感です。商品のスペックや価格ばかりを強調すると、販促目的が透けて見えて最後まで視聴されにくくなります。そこで重要になるのが「情報提供とPRのバランス」です。
例えば「ホームセンターで揃うキャンプ用品の比較動画」であれば、競合商品も含めて公平に解説したうえで、自社の強みを自然にアピールする構成が好まれます。
あくまでユーザーに役立つコンテンツであることを優先し、結果的に自社製品が選ばれる流れを作ることが理想です。
地域性や店舗独自性を取り入れる
ホームセンターは地域密着型のビジネスでもあるため、全国展開の一律的な情報だけでなく、店舗独自の工夫や地域ニーズに応じた内容を動画に反映させることが効果的です。
例えば、雪国の店舗であれば「冬の除雪用品の使い方」や「雪害対策のDIY事例」、都市近郊の店舗であれば「ベランダ園芸の始め方」など、その地域ならではの需要に応える動画を配信することで、実店舗への来店動機づけにもつながります。
権利関係と安全性に配慮する
動画活用では権利関係や安全面の注意も欠かせません。
・BGMや画像素材には著作権があるため、必ず商用利用可能な素材を選定すること
・顔が映る場合には出演者からの同意を得ること
・工具や薬品を扱う動画では安全上の注意を明記すること
これらを怠るとトラブルやクレームに発展する可能性があります。特にDIY動画では誤った使い方が視聴者の事故につながる恐れもあるため、注意喚起や正しい使い方の説明を徹底する必要があります。
まとめ
さて今回はホームセンターの動画活用について紹介してきました。
youtubeでは個人チャンネルやyoutuberが出すホームセンター動画がトップに表示されています。そのため多くの人がそういった動画をもとにDIYの材料を調達、作成しています。
ホームセンターがおすすめのDIY用具や一段階レベルアップしたDIYの作成を公開する事でさらに多くの顧客がホームセンターに流れてくるのではないでしょうか?