通販での動画活用は営業と商品説明にある!
総務省が行った家計消費状況調査で判明したネットショッピング利用世帯の割合は、2020年2月で42.5%。約5年後の2024年11月は56.2%と利用者が約14%も増えています。
引用元:「総務省統計局」家計消費状況調査 ネットショッピングの状況について
利用者が増えている現状を見ると、商品を売る仕事で売り上げを伸ばすには、通販を活用するのが賢明といえるでしょう。通販で売り上げを伸ばすには、どのような手段をとれば良いのでしょうか。
答えは商品を使った動画活用です。通販における動画活用は、お客様への営業と商品説明に使い道があります。こちらでは営業と商品紹介に使う動画の活用メリットと事例をご紹介いたします。
お客様に営業で使うメリットと事例
テレビショッピングで購買意欲を高める
通販を扱った動画といえば、テレビショッピングをイメージするでしょう。
テレビショッピングは扱う商品の魅力を動画で伝え、セールストークで視聴者の購買意欲を高めます。実際に動画を作成し、通販サイトで注文を受ける場合は、視聴者だけに割引要素を用意すると面白いかもしれません。
ライブコマースで購買意欲を高める
ライブコマースとは、Instagramなどにあるライブ配信機能で商品を紹介し、視聴者に購入してもらう販売形態です。
ライブの視聴者は配信者に質問ができ、不安を解消させた後に配信画面から購入ができます。視聴者の不安を解消させやすいため、テレビショッピングに比べてコンバージョン率を高くできるでしょう。また、配信者には有名なインフルエンサーやテレビタレントなどを起用する場合があり、視聴者を増やしやすいメリットもあります。
参考事例として『Yahoo!ショッピング LIVE』で藤田ニコルが出演したライブ配信告知動画。
藤田ニコルがプロデュースしたアパレルブランドのライブショッピングを告知する動画です。告知動画なのでざっくりと着ている衣服を紹介していますが、ライブコマースでは全身を見せるように映します。柄のポイントだけでなく機能面の紹介も入れていると、着やすさも意識した商品であるとアピールできます。
セールを伝えてお得感を演出する
テレビショッピングやライブコマース以外にも、通販における動画の使い道はセール告知です。
例えば通販サイトの大手である楽天市場やAmazon。いずれの通販サイトも定期的にセールを行っています。セールをきっかけに利用していない人への告知として動画を活用すると良いでしょう。また、通販サイトの利用者であっても気付かない場合が多いため、商品の購入タイミングを知らせるきっかけとしても使えます。
参考事例として楽天グループがアップロードした楽天スーパーSALEのCM動画。
2019年の夏にもらえるボーナスを狙ったSALE告知のCM動画です。最初のうなぎはシズル感を出し、コンタクトレンズはまとめ買いがお得な点を見栄えで表現。商品を別の呼び方に言い換えるなどインパクトを与える表現が多い構成です。短時間で伝えたいポイントを全て取り入れた欲張りな動画といえるでしょう。
お客様の声を入れて信頼度アップを狙う
通販サイトやテレビショッピングの商品を購入する前に、口コミやレビューを参考にした経験はありませんか。
口コミやレビューは、実際に商品を利用したお客様の声が反映されています。人はできるだけ高性能な物が欲しいと考えるため、高い評価を得た商品を購入する傾向にあります。扱う物の価値を信頼させるため、お客様の声を入れた動画を作っておくと、初見の人でも商品を購入してくれるかもしれません。
商品説明に使うメリットと事例
商品の使い方を見せて問い合わせ数を減らす
電化製品などを購入した際には、製品の使い方を記載した説明書が同封されています。
しかし、説明書を読んでも意味が分からないと、製品のサポートセンターに問い合わせをする人もいるでしょう。製品の使い方を見せる動画を作っておくと、説明書だけでは分からない具体的な使い方を伝えられます。動かし方や音など表現が難しい情報も伝えられるのが、動画を利用するメリットといえるでしょう。
参考事例としてパナソニックがアップロードした美顔器の商品説明動画。
製品を使うメリットや利用した時のイメージ、使い方を伝える動画です。複数のモードと一緒に利用する用途を紹介し、視聴者に使い方を伝えています。製品を利用した時の効果を具体的に数字で表現もしているため、販売促進を目的とした動画にも使えるでしょう。
商品の特徴や機能を分かりやすく伝えられる
商品説明に使う大きなメリットとして、商品の機能や特徴を短時間で表現できる点です。
文章だけで表現する場合は他の商品と似た表現になったり、長文になったりと購入の決め手になる情報を伝えづらいです。動画であれば文章だけでなく映像と音も使えるため、文字や画像では分かりづらい情報も簡単に伝えられます。
製造工程を見せて信頼度アップにつながる
通販サイトでの買い物は、実際に購入したいと考えている商品を手に取って確認ができません。
消費者によってはどのような製造工程で作られているのか気になる人もいるでしょう。商品の製造工程を動画にしておくと、消費者の疑問や不安を解消できるため、商品理解につながります。商品理解から信頼度アップにつながり、商品の購買に発展するでしょう。
参考事例として株式会社ファンケルがアップロードした冷凍青汁の製造工程動画。
株式会社ファンケルが提供する冷凍青汁の製造を、生葉から箱詰めまでを映した動画です。製造は鮮度に気を使っていると伝えるために、生葉を投入してから3時間ほどで加工する様子を見せています。
開発秘話で制作者の熱意を伝えられる
商品紹介や製造工程以外では、商品の開発秘話を話す動画も良いでしょう。
商品に対する思いや手に取った消費者にどう感じて欲しいなど、職人や代表者の熱意を伝え、製品の信頼度アップにつながります。
参考事例としてAmazonがアップロードしたハンガーを扱った会社をテーマにしたCM動画。
70年以上に渡って木製ハンガーを手作りで作っている会社に焦点をあて、ものづくりに対する思いを会社の代表者が語っています。製品や消費者への思いを語っており、ものづくりに対する熱意が感じ取れる動画です。
通販で動画を活用する際の注意点
通販における動画活用は、商品を魅力的に見せ、購買意欲を高める効果があります。しかし、動画の作り方や内容によっては、逆効果となることもあります。ここでは、通販で動画を活用する際の注意点について解説します。
ターゲットに合わせた動画を作る
通販動画を制作する際には、視聴者の属性に合わせた内容にすることが重要です。ターゲットが明確でないと、訴求力が弱まり、購買につながりにくくなります。
例えば、若年層向けの商品であれば、流行を取り入れた演出や、SNSでシェアされやすい短尺動画が効果的です。一方、シニア層向けの商品なら、ゆっくりとしたナレーションや大きなテロップを活用し、わかりやすい説明を重視するべきでしょう。
ターゲットがどのような情報を求めているのかを把握し、彼らの関心を引く演出や言葉遣いを意識することで、購買意欲を高めることができます。
過剰な演出は避ける
商品の魅力を伝えるために、動画にインパクトを持たせることは重要ですが、過剰な演出は逆効果になることがあります。特に、実際の性能以上に誇張した表現を使うと、購入後に消費者が不満を抱く可能性があります。
通販では、返品やクレームが発生するとブランドイメージの低下にもつながるため、リアルな使用感や具体的なメリットを伝えることを心がけましょう。
例えば、健康食品や美容製品を紹介する場合、「たった1週間で劇的な効果!」といった誇大広告は避け、実際のユーザーの声や科学的なデータを交えた説明をすることで、信頼性のある動画になります。
簡潔に分かりやすく伝える
通販動画は、短時間で視聴者の関心を引き、商品の魅力を伝える必要があります。
長すぎる動画は途中で視聴をやめられてしまうため、ポイントを絞ったコンテンツにすることが重要です。一般的に、30秒から1分程度の動画が視聴されやすいとされています。
例えば、商品の特徴を3つに絞り、それぞれを短いフレーズで説明することで、視聴者にとって理解しやすい動画になります。また、テロップや図解を活用して、視覚的にも分かりやすい工夫をすると、より効果的な動画になります。
購入につながる導線を作る
動画を視聴した後、スムーズに購入へと誘導できるように導線を設計することが大切です。
例えば、動画内に「今すぐ購入!」というボタンを表示させたり、概要欄に商品ページへのリンクを記載したりすることで、視聴者が迷わず購入に進めるようにします。
特に、SNSやYouTubeで動画を配信する場合は、コメント欄やキャプションにも購入リンクを掲載し、視聴者がワンクリックで商品ページに移動できるようにすると、コンバージョン率が向上します。
ライブコマースの場合は、リアルタイムで視聴者の質問に答えながら、購入を促す流れを作ると効果的です。
まとめ
営業と商品紹介に使う動画の活用メリットと事例をご紹介しました。
営業に使う場合は、テレビショッピングやライブコマースのような動画構成で商品を紹介し、通販サイトの利用を促すような映像コンテンツを作ると良いです。商品紹介の場合は、通販サイトに訪れた人が商品に対して抱く不安や疑問を解消する動画を作ると良いでしょう。
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