岩手県における動画活用のメリット
岩手県の広大な自然や文化、地域ごとの個性を効果的に伝える手段として、動画は非常に有効です。ここでは、岩手県における動画活用のメリットを解説していきます。
地域の魅力を直感的かつ多面的に伝えられる
岩手県は広範なエリアにわたって自然環境や歴史、文化が多様であり、それぞれの市町村が異なる魅力を持っています。
動画は、そのような多面的な魅力を短時間で、かつ直感的に伝えられる手段です。文章や写真だけでは伝えきれない「空気感」や「季節の変化」「人々の暮らし」といった要素を、映像と音でリアルに届けることができます。
また、動画は時間の流れを持つ媒体であるため、風景が移り変わる様子や地域の祭り、職人の技術といった動きのあるコンテンツに適しています。
短編であっても、見る人に印象を残す構成が可能であり、訴求力の高い情報発信が行えます。地域の魅力を多角的に捉え、それを一つの動画で凝縮して伝えられるという点は、他のメディアにはない大きな特長です。
外国人観光客にも言語を超えてPRできる
岩手県を訪れる外国人観光客の数は年々増加しており、インバウンド需要への対応がますます求められています。その際、言語の壁を乗り越えて情報を届ける手段として、動画は大きな役割を果たします。
映像は国籍を問わず視覚的に理解しやすいため、ナレーションがなくても自然や文化、グルメといった魅力を十分に伝えることができます。
また、字幕やテロップを多言語で用意することで、より多くの視聴者に対応することが可能です。視覚と聴覚の両方を使って情報を伝えられるため、観光案内所や空港、宿泊施設のデジタルサイネージでも効果的に活用できます。
海外の旅行者に向けた動画は、地域の信頼性や親しみやすさを感じてもらうきっかけとなり、実際の訪問や消費行動へとつなげる力を持っています。
県内外における情報拡散力が高い
動画はSNSやYouTubeといったオンラインプラットフォームでの拡散力が非常に高く、岩手県外の人々にも容易に情報を届けることができます。
動画はテキストよりも視聴のハードルが低く、スマートフォンなどで手軽に視聴できることから、若年層からシニア層まで幅広い層にアプローチできます。
また、一度制作した動画は繰り返し活用できる資産として蓄積され、観光シーズンやイベントなどに合わせて再活用することも可能です。
SNSでは短尺版を、Webサイトではフルバージョンを、それぞれ用途に合わせて展開することで、より効果的な情報発信が行えます。動画コンテンツを軸とした広報活動は、認知度向上とイメージ形成の両面において大きな効果を発揮します。
岩手県で行われているPR動画の種類
岩手県のPR動画はさまざまありますが、主に3種類となっています。これからPR動画を制作しようと思っている方は、自分が制作したい動画がどれに当てはまるのか考えた上で選んでみましょう。
観光動画
1つ目は観光動画です。岩手県には、中尊寺や宮沢賢治童話村、龍泉洞などの観光スポットがいくつもあります。しかし、どの観光スポットも世界的に有名とは限りません。
そこでおすすめのPR方法として挙げられるのが観光動画です。動画の場合、日本語がわからない外国人にもPRしやすいという利点があります。そのため、映像だけのPR動画でも十分効果を発揮してくれるでしょう。
さらに英語や中国語、タイ語など外国語のテロップやナレーションを入れることで、さらに見てもらいやすくなります。
移住動画
IターンやUターン、Jターンといった移住はメディアでも取り上げられるようになっており、これから移住を考えようか考えている方もいるでしょう。
ただ、移住を検討している方の中には、本当にうまく生活に馴染めるのか不安になる方もいるかもしれません。
そのときに移住に関する動画があれば、移住しようか悩んでいる人の背中を押してあげられます。特に生活環境や町並みなどを動画で伝えることで、魅力的なところであるというPRができます。
復興情報動画
岩手県は東日本大震災で甚大な被害を受けた地域でもあるため、現在でも復興に関する情報を発信。発信方法はさまざまありますが、その一環として動画も用いられています。
動画はありのままの様子を伝えられることから、現在どのように復興が進んだのかダイレクトに伝えられます。そのため、復興した町並みを見ることで観光客や移住したい人が興味を持ってくれるかもしれません。
岩手県におけるPR動画活用事例
岩手県では、どのような形で動画が活用されているのでしょうか。盛岡市や花巻市、一関市などの事例を見てみましょう。もしかすると、あなたが制作しようと思っているPR動画のヒントが見つかるかもしれません。
盛岡市
盛岡市では、さまざまな動画をインターネット上に公開。例として以下の動画は、盛岡市のグルメを簡潔に動画でまとめています。インタビューも含まれているため、どのような想いで携わっているのか把握できるでしょう。
別の作品として、盛岡情報ビジネス学校の学生と先生が制作した動画があります。1分未満の短い動画ですが、それでも盛岡市の魅力が把握できるようにまとめられています。
花巻市
花巻市では、約15分もの長いPR動画を公開。外国人が花巻市を巡るというものであり、温泉やグルメなどを堪能しています。
ただ良いところばかり紹介するのではなく、実際に外国人が思ったことを紹介しているという特徴もあります。
一関市
一関市のPR動画も約15分もあります。長い動画ですが、そのおかげでしっかりと一関市の魅力を伝えられています。
一方でこちらは、もちをメインとした動画です。一関や平泉地方の暮らしではもちが欠かせない存在であり、入学式や卒業式、冠婚葬祭などの行事においてもちをついてきました。
そのことを動画で伝えており、ノスタルジーを感じられるような雰囲気となっています。
北上市
北上市では「北上市PR動画コンテスト」を開催したことがあり、実際に賞をもらった動画がインターネット上に公開されています。
例として2017年に受賞した動画は、アニメーション形式で北上市の観光スポットやグルメを紹介しています。
次の動画は「Kitakami Triple Anniversary 2021」というイベント向けに公開された動画です。これまでのPR動画とは違った雰囲気となっており、ダンスや書道などさまざまなものが組み合わさっています。
移住系の動画に関しては、ストーリーの中で交通手段や移住した人の声なども紹介。実際の様子を伝えられる上に、ストーリーのおかげで最後まで視聴しやすくなっています。
二戸市
二戸市では、「ほんものの文化」をテーマにした動画を公開。二戸市における雑穀文化や温泉などを紹介しており、美しい映像と共に二戸市の魅力を伝えています。
動画自体は夏と冬で分かれた2部作で、季節によって異なる二戸市の様子が把握できるようになっています。
一方、以下の動画は上記で紹介した動画とは大きく雰囲気が異なります。3人の外国人が二戸市を楽しむという内容ですが、スタイリッシュな雰囲気で展開されていることが特徴的です。
雫石町
雫石町では、ドラマ形式で町の自然や風景などを紹介。ドラマ形式でのPR動画は他の市町村でも用いられており、ストーリーがあるおかげで最後まで視聴しやすくなるという利点があります。
別の動画では、全体的な雫石町の魅力を伝えています。いくつかの観光スポットにも触れており、ナレーションのおかげでどのような場所なのか把握できるでしょう。
金ケ崎町
金ケ崎町のPR動画はほとんどテロップがありません。その代わりに壮大なBGMや映像などをメインとしており、ダイレクトに金ケ崎町の自然や文化などを伝えています。
映像だけでも魅力を伝えられるため、電車内といった音を出しにくい場所でも視聴しやすいでしょう。
岩手県全体としてのPR動画活用とは?
PR動画は市町村だけではなく、県としても積極的に取り組んでいます。そこで、観光系やビジネス系など3つのジャンルに分けてPR動画の事例を紹介します。
観光系PR動画
観光系のPR動画では、俳優の村上弘明さんを起用した動画を公開しています。宮沢賢治による「雨ニモマケズ」と一緒に岩手県の魅力を紹介。落ち着いた雰囲気で展開されるため、どんな方でも最後まで見てられるでしょう。
別の動画では、「いわての不思議に会いたくて」というシリーズで各地域を村上弘明さんが旅をするという内容となっています。こちらもドラマ形式となっており、動画としてのクオリティも高いです。
ビジネス系PR動画
ビジネス系としては、岩手県で働く若者の様子を紹介。こちらもシリーズ作品となっており、実際に働いている人も数多く登場します。動画は観光や移住だけではなく、県としての産業をPRする上でも役立ちます。
復興情報も動画で発信
岩手県では、2011年から復興に関する動画を公開。震災から10年経った2021年の動画では、1人の女子高生と共に現在の取り組みを紹介しています。
一方で別の動画では、支援を受けた人のインタビュー動画を公開。当時のことや基金に関することを映像で伝えています。
岩手県でもPR動画が活用できる!
今回は、岩手県におけるPR動画の種類や活用事例を紹介しました。
盛岡市や一関市などでPR動画が活用されており、県としてもさまざまな動画を発信しています。そのため、これから岩手県でPR活動を行おうと思っている方は動画を制作してみてはどうでしょうか。