この記事は、こんな方におすすめです
- ✅ 紙と動画の「併用設計」(最初は動画→現場では要点だけ紙)を社内標準にしたい
- ✅ 既存の紙マニュアルを短尺動画に再構成し、チャプター分割・字幕・テロップで理解度を上げたい
- ✅ 視聴ログで未視聴者を把握し、権限管理やセキュリティを含めた視聴環境を整備したい
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動画マニュアルと紙マニュアルのメリットはそれぞれ異なる

時代の変化で増えてきている動画マニュアル。動画は情報を効率良く伝えやすいメリットを持っていますが、紙マニュアル作成に比べて多くの時間が必要です。
また、動画マニュアルはインターネット接続が可能な環境下でコンテンツを視聴できる端末を持っている必要があるため、誰でも見られるわけではありません。
それに対して紙マニュアルは、動画が見られない環境下でも読めます。動画マニュアルの短所は紙マニュアルの長所というように、メリットはそれぞれ異なります。
ここからはそれぞれのメリットを見ていきましょう。
動画マニュアルのメリット

動画マニュアルの特徴は下記の通りです。
・映像と音声で構成されている
・制作の初期費用は紙マニュアルより高い
・制作期間は紙マニュアルよりも長い
・マニュアルを見るには動画を再生できる端末とインターネット環境が必要
これらの特徴を頭に入れた上で、動画マニュアルのメリットを見ていきましょう。
短時間で必要な情報を伝えられる
動画における一番のメリットは、複雑な内容でも動画と音声で効率良く情報を伝えられる点ではないでしょうか。
紙であれば文章や静止画でしか表現できませんが、動画なら動きのある映像で視聴者に情報を伝えられます。映像や音声、さらにテロップと組み合わせることで、視聴者に寄り添った動画マニュアルが作れます。

参考事例として旅館の業務マニュアル研修用の動画。
無駄な音を無くして、従業員が実務をしている様子を見せています。要点を下のテロップに表示しており、視聴者が理解しやすい編集もされています。
業務の質を均一化できる
動画マニュアルが使われる前は、紙マニュアルの文章や静止画、実際に指導者から教えてもらう形で業務を覚えていました。
実務形式で仕事を教えてもらい、新人の頃は指導者のお世話になった人が多いのではないでしょうか。しかし、指導者から教わる方法は、教える人によって業務の質が変化する恐れがあります。
対する動画マニュアルは、一度撮影してしまえば同じ人が動画で教える形になります。
指導者の変更もありませんので、業務の質を均一化できます。指導者のレベルに左右されることが少なくなるでしょう。

参考事例として旅館で客室案内する時の業務マニュアル動画。紙のマニュアルでは表現できない声のトーンや正しい動作を動画で知ることができます。
動画マニュアルを基準とし、視聴者は会社が求めるクオリティで業務をしてくれるでしょう。
マニュアル未読者を減らせる
紙のマニュアルを従業員に渡したとして、渡した全員が読んでいるかどうかを把握するのは手間がかかります。動画であれば従業員に専用アカウントを配布し、アカウント経由で研修動画を見てもらうことでどれだけの人が視聴しているかを把握できるでしょう。
従業員にいち早く研修資料を見て欲しい場合は、動画の視聴状況を把握できるシステムを作っておくと良いです。視聴状況が悪い従業員に注意もできますし、新入社員の教育を早く進められます。
コスト削減につながる
紙のマニュアルは実際に手で触れられる物であるため、社員の人数と予備分の保管場所が必要です。対する動画マニュアルはデータであるため、保管場所はサーバーの置き場所だけで済みます。
動画マニュアルを採用していない職場で新しいスタッフを雇う場合は、新人育成のために指導者の人件費や研修費用が必要です。
もしも動画マニュアルを作っていれば、動画作成の初期費用は必要ですが、新しいスタッフを雇うことになっても育成に使う追加費用はありません。最終的には、紙よりも動画マニュアルの方が低コストで人材育成ができます。
共有しやすい
データとして管理できる動画マニュアルには、共有しやすいというメリットもあります。
紙のマニュアルの場合、マニュアルを共有するときには、その都度必要な部数分コピーしなくてはなりません。また、情報漏洩のことを考えると気軽に持ち出すこともできないので、マニュアルを閲覧できる場所が限られてしまいます。
一方、動画マニュアルの場合は、動画のデータを共有ファイルや共有のシステムなど、オンライン環境にアップすることで簡単かつ効率的に共有できます。
もちろん、動画マニュアルであっても情報の漏洩には十分に気をつけるべきですが、システムを導入して閲覧するのに権限を付与するなどの対策を行えば、社外にいるときでも閲覧可能です。共有環境にアクセスできる端末と権限があれば、場所や時間を気にせずマニュアルをチェックできます。
外国人でも理解しやすい
技能実習生など、外国人を積極的に採用している職場にもおすすめです。
紙のマニュアルの場合、テキストがメインになるため、よほど日本語が堪能でない限り内容を正しく理解することができません。「とりあえずマニュアルに目を通しておいてほしい」という運用ができないのは、大きなデメリットです。
一方、動画マニュアルの場合は、映像で伝えることができるので、日本語が堪能でなくてもある程度理解してもらうことができます。
外国人従業員の中には、「文字を読んで理解するのは難しいが言葉であればある程度理解できる」という方もいるかと思いますが、動画マニュアルであれば、そのようなケースにも対応しやすいという強みがあります。
マニュアルを紛失するリスクが低い
先ほども解説したとおり、動画マニュアルはオンライン上で管理できるため、紛失してしまうことがありません。
情報漏洩のリスクはあるので、セキュリティ対策やマニュアルを閲覧する際のルールを決めるなどの対応は必要になりますが、物理的に紛失してしまうことはありません。
紙のマニュアルは紛失するリスクがあり、実際にマニュアルを紛失してしまった場合、業務や社員の教育に大きな支障が出ます。
また、紛失したマニュアルが社外に出てしまうことで情報漏洩も考えられます。このように、リスク回避という観点でも動画マニュアルは非常に優秀だと言えるわけです。
動画マニュアルのデメリット

動画マニュアルの導入を検討するのであれば、メリットだけでなくデメリットについても把握しておかなくてはなりません。
動画マニュアルには、以下のようなデメリットがあります。
・用意するのにコストと手間がかかる
・共有するための環境を用意する必要がある
・必要な情報だけを確認するのが難しい
内容にもよりますが、撮影が必要な動画マニュアルを作成する場合、カメラやマイク、照明などの撮影機材を用意する必要があります。
また、動画制作ツールの導入も必要です。動画マニュアルは、運用する上でのコストは削減しやすいものの、環境を整えるのにコストがかかります。
さらに、撮影や編集などに手間がかかるのも、デメリットの一つです。
撮影や編集に慣れている従業員がいない場合、一から学ばなくてはならないため、より時間と手間がかかります。必要な情報をピンポイントでチェックしづらいのも、動画マニュアルならではのデメリットだと言えるでしょう。
動画マニュアルを取り入れる際は、初心者でも扱いやすい制作ツールの導入や、必要な情報をピンポイントで探せる工夫を凝らした動画マニュアルの作成など、デメリットをカバーする意識が重要になります。
紙マニュアルのメリット

紙マニュアルの特徴は下記の通りです。
・文章と静止画で構成されている
・制作費用は動画マニュアルより安い
・動画マニュアルよりも制作は簡単
・文字や絵が分かれば誰でも読める
動画に比べて簡単かつ安く作れる紙マニュアルですが、動画マニュアルにはないメリットもあります。次は紙マニュアルのメリットを見ていきましょう。
文字や絵が分かれば誰でも読める
紙マニュアルで1番のメリットは、動画を再生する端末が無い人でも見られる点です。
動画を見るには、主にスマートフォンやパソコン端末を使います。社会で働く人の中には、それらの端末を上手く使いこなせない人がいるかもしれません。
紙マニュアルであれば文字や絵が分かれば誰でも読めるため、年代を問わず誰でも利用できます。また、インターネットの通信環境がない状況下でも読めますので、非常事態に備えたマニュアルとしても活用できるでしょう。
メモを書き込んで理解度を高められる
紙マニュアルは読者自身が見て感じた内容をメモに書き残せ、マーカーでチェックを入れられます。重要に感じたポイントに線を引くことで、引いた部分が印象深く頭の中に残り、理解度を高められるでしょう。
動画マニュアルは必要な内容をノートなどに書き起こせますが、重要に感じたポイントをマーカーでチェックはできません。また、紙マニュアルであれば重要だと思ったページを付箋で貼り付け、確認したい内容をすぐに開けるよう工夫も可能です。
動画マニュアルはチャプターごとの時間を書いておけば多少は対応できますが、紙マニュアルに比べると必要な情報を確認できるまで時間がかかります。
自分のペースで学習しやすい
紙マニュアルは基本的にどこでも読めるマニュアルであるため、自分のペースで学習しやすいメリットもあります。
文章を読むのが速い人であれば短時間で読み込んで理解までできますが、動画マニュアルであれば決められた時間は動画を見なければなりません。
動画マニュアルは倍速再生で見る人もいるかもしれませんが、一度見逃したり聞き逃したりすると動画を遡って見ることになり、さらに時間を使ってしまう場合もあります。
紙マニュアルであれば読者の読解力や理解度によって、するすると学習を進められます。
メモなどの書き込みができる
紙マニュアルには、自分にとって必要な情報を直接書き込めるという強みがあります。
必要な情報を直接書き込んで自分だけのマニュアルにアップデートできる点は、紙マニュアルならではの大きなメリットだと言えるでしょう。
端末を用意する必要がなく年齢を問わず扱いやすい
前述したように、動画マニュアルを閲覧するにはパソコンやスマートフォン、タブレットなどの端末が必要になります。
一方、紙マニュアルは、閲覧するための端末を用意する必要がありません。また、マニュアルを共有するための環境をオンライン上に用意したり専用のシステムを導入する必要がないので、年齢や能力を問わず扱いやすいというメリットもあります。
紙マニュアルのデメリット

動画マニュアルにはないメリットがある紙マニュアルですが、紙マニュアルならではのデメリットもあるため注意が必要です。
紙マニュアルには、以下のようなデメリットがあります。
・共有しづらい
・運用にコストがかかる
・閲覧するのに時間がかかる
・内容を理解しづらい
紙のマニュアルを共有する場合、コピーを用意しなければなりません。
オンライン上で共有する場合は、マニュアルをスキャンしてPDFなどのデジタルデータに変換するという手間もかかります。毎回コピーして共有する場合は、コピーするためのインク代や用紙代などのコストがかかります。
紙のマニュアルは、テキストや画像で情報を伝えなければならないため、情報量が多くなってしまいがちです。そのため、動画マニュアルに比べ、閲覧するのに時間がかかります。
また、操作方法など、やり方・進め方を解説する場合、映像で解説できる動画マニュアルに比べ、内容を理解しづらいというデメリットもあります。
マニュアルの効果的な活用方法
マニュアルを整備しただけでは、現場の理解度が高まるとは限りません。ここでは、多くの企業で成果につながりやすい効果的なマニュアルの活用方法を紹介していきます。
マニュアルを業務フローに組み込み「使うタイミング」を固定する
マニュアルが活用されない最も多い理由は、「いつ見るべきかが明確でない」ことです。
例えば、入社初日のオリエンテーションの流れに動画マニュアルを組み込む、実務前に必ず1本視聴する時間をつくるなど、業務フローの中に視聴ポイントを配置しておくことが重要です。
特に動画マニュアルは、現場に入る前の理解度向上に効果的なため、新人研修の初期段階に組み込むと負担が大幅に軽減されます。
細かいテーマごとにチャプターや短尺動画を分けて整理する
マニュアルが長すぎると、必要な箇所だけを確認したい場合にストレスが大きくなります。そこで効果的なのが、小さなテーマごとに「チャプター分け」や「1~3分の短尺動画」に分割する運用です。
動画マニュアルの場合、操作方法・注意点・例外対応などを分けておくと、従業員がピンポイントで内容を確認しやすくなり、結果的に現場のミスも減らせます。
紙マニュアルでも、「章立て」と「視覚的にわかりやすい構成」を意識することで検索性が高まり、理解のスピードが上がります。
現場の質問やトラブルをもとに内容を継続的にアップデートする
マニュアルは作った時点が完成ではなく、現場で見つかった疑問点や新しい手順を反映し続けることで価値が高まります。
特に動画マニュアルは、一度動画を差し替えるだけで現場全体の理解度が一斉に改善されるため、アップデートの効果が非常に大きい形式です。
運用のコツとしては、現場から定期的に質問を収集する窓口をつくる、よくある質問をまとめた動画を追加する、といった改善ループを設計することが挙げられます。
動画と紙を併用して「理解しやすさ」「参照しやすさ」を両立させる
動画は理解度を高めるのに優れていますが、確認したいポイントだけを素早く参照するには紙マニュアルの方が向いている場合もあります。
そのため、企業によっては「最初に動画で理解 → 紙マニュアルで要点確認」という二段構成を採用するケースが増えています。
例えば、業務の流れを動画で見せ、注意点やチェックリストだけ紙でまとめておくと、現場での参照性が高まります。動画だけ・紙だけにこだわらず、用途に合わせた併用が最も業務効率を高める方法です。
特別な理由がない限りは動画マニュアルがおすすめ

今回は動画マニュアルと紙マニュアルのメリットを紹介しました。短時間で伝えられる情報量の多さ、業務の質を均一化できる点やコスト削減につながる点から見ても、基本は動画マニュアルがおすすめです。
しかし、動画マニュアルにも短所があるため、短所をどうしても補いたい場合は紙マニュアルも検討するぐらいで考えておくと良いでしょう。
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