この記事は、こんな方におすすめです
- ✅ 自社の宿泊施設を動画でPRしたいと考えている
- ✅ 動画で魅力を伝える方法に課題を感じている
- ✅ 社内で動画制作を内製化したいが、ノウハウがない
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宿泊施設が動画を活用するメリット
冒頭で、「まだまだ数は少ないものの実際に動画を活用する宿泊施設が増えてきている」と紹介しましたが、宿泊施設が動画の活用に取り組み始めた場合、どのようなメリットが期待できるようになるのでしょうか?
代表的な3つのメリットを紹介していきます。
ユーザーの意欲を高めたり不安を解消できる
ユーザーの宿泊に対する意欲を高めたり、予約する上で不安に感じていることを解消できる点は、宿泊施設が動画を活用するメリットの中でも特に大きなメリットの一つです。
動画は、映像や音声などさまざまな方法で情報を伝えられるので、より情報や雰囲気が伝わりやすく、ユーザーの宿泊したいという意欲を刺激します。
また、映像で旅館の雰囲気や部屋の様子、備わっている施設を確認できるので、不安の解消にもつながります。
海外のユーザーにもアピールできる
海外のユーザーにアピールできる点も、宿泊施設が動画を活用するメリットの一つです。
Webサイトの場合、それぞれの言語に翻訳したテキストを掲載することで海外のユーザーに対処できますが、対応する言語やページの数が多くなればなるほど時間も手間もかかります。
一方、動画の場合は、言語を理解できなくても映像でおおまかな様子や内容を伝えることができるので、海外のユーザーにもしっかりとアピールすることができます。
競合との差別化に活用できる
動画を取り入れる宿泊施設は年々増加していますが、まだまだ少ないのが現状です。
また、取り入れてはいるものの、コンテンツが少なく、十分に活用できていない宿泊施設もたくさんあります。
そういった状況の中、動画の活用に力を入れてしっかりと取り組むことで、競合との差別化につなげることができるようになります。
宿泊施設の動画の撮影方法と魅力的な動画を撮影するためのテクニック
先ほど紹介したメリットを得るために動画の活用に取り組む場合、
・動画の撮影方法
・魅力的な映像を撮影するためのテクニック
などについて把握しておく必要があります。
なぜなら、ビジネスに用いる動画にはそれなりのクオリティが求められるからです。
クオリティの低い動画を公開してしまうと、その動画がきっかけでユーザーを逃してしまいかねません。
宿泊施設の動画の撮影方法や魅力的な動画を撮影するためのテクニックについて紹介していきます。
動画で疑似体験させてあげる
宿泊施設が動画を取り入れる場合、ぜひ用意してほしいのが、「宿泊を疑似体験できるような動画」です。
施設にチェックインして部屋に入り、料理や温泉などの施設を楽しむ様子を主観で撮影し、動画にします。
そうすることでユーザーは疑似体験したような感覚になるので、より宿泊してみたいと思ってくれるようになり、宿泊をうながすことができます。
部屋や施設を詳細に紹介する
ユーザーが宿泊施設を予約するかどうかを検討する上で特に気にしているのが、宿泊施設の部屋や施設について。
部屋や施設の写真をWebサイトに掲載しているところは多いかと思いますが、写真よりも動画の方が圧倒的に伝わりやすいので、ぜひ用意しておきましょう。
可能であれば、部屋のタイプごとにそれぞれ動画を撮影して制作し、よりユーザーが部屋の様子を確認しやすい環境を整えておきましょう。
周辺の施設を紹介する動画を用意する
周辺にある施設も、ユーザーが宿泊施設を選ぶ上で気にするポイントの一つです。
・料理やお酒が楽しめる飲食店
・コンビニやスーパー
・レジャー施設
などの施設が近くにある場合、大きなアピールポイントになりますし、事前に周辺の施設を確認できることで不安が解消され、予約しやすくもなります。
宿泊施設からの距離に触れながら紹介すると、よりわかりやすく、ユーザーの満足度も高まるので、その辺も意識しながら制作してみてください。
料理や飲食店を紹介する動画を用意する
料理や宿泊施設に入っている飲食店に関する情報も、ユーザーが宿泊施設を選ぶ上で気にするポイントの一つです。
実際、料理を紹介する動画を制作して公開している宿泊施設は少なくありません。
ホテルでの食事を楽しみにしているユーザーは多いですし、バーやラウンジなどお酒を楽しめる施設があるとアピールポイントになるので、ぜひ制作して公開しておきましょう。
参考にしたい動画を活用している宿泊施設の事例3選
よりクオリティの高い動画を制作したい場合、ぜひ参考にしてほしいのが他の宿泊施設のプロモーション動画です。
他の宿泊施設の動画を細かくチェックすることで参考にするべき良い点や注意するべき悪い点が見えてきますし、クオリティの高い動画の場合、
・内容
・構成
・表現方法
など、自社の動画に取り入れられるヒントを得ることができます。
今回は、参考になりそうな宿泊施設の事例を3つほどピックアップしてみました。
ホテルニューオータニ

日本を代表する人気ホテル、「ホテルニューオータニ」。
ホテルニューオータニは、YouTubeに公式チャンネルを開設し、さまざまな動画をアップしています。
中でもおもしろい取り組みだと感じられるのが、こちらのレシピ動画です。
ホテルニューオータニで食べられる料理のレシピを公開し、家庭で楽しめるようにしています。
レシピ動画はYouTubeでも非常に人気が高いですし、ホテルの一流シェフが考案したレシピということもあり、話題性も抜群です。
レシピ動画を見たユーザーが興味を持って泊まりに来てくれる可能性もあるので、ぜひ参考にしたい新しい集客の仕方だと言えるでしょう。
旅館こうろ

京都の高級旅館、「旅館こうろ」。
旅館こうろのチャンネルでは、旅館のPR動画から板前が教える料理の作り方まで、バラエティに富んださまざまな動画が公開されています。
また、京都にある旅館ということもあって海外の観光客を意識して制作されている動画も多数アップされており、この動画もそんな海外観光客向けの動画の一つです。
1分にも満たない短い動画ですが、旅館で食べられる豪華な料理が日本らしいBGMとともにテンポよく出てくる、非常に興味をそそられる内容となっています。
旅館 癒しの宿鷹勝

大分県にある温泉旅館、「癒しの宿鷹勝」。
こちらの旅館の公式チャンネルでは、それぞれの部屋の紹介動画などがアップされています。
こちらの動画は、ペットと泊まれるというおもしろいコンセプトの部屋の紹介動画です。
恐らく従業員の方が撮影しているであろうクオリティの動画ですが、逆にそこが親近感を感じるポイントになっていますし、温かみの感じられる動画になっています。
宿泊施設が動画を活用する際の注意点
宿泊施設と動画の相性が非常に良いことは触れましたが、ただ動画を作ってWebサイトやSNSに掲載するだけでは、その効果を最大限に引き出すことはできません。
ここでは、宿泊施設が動画を活用する際の注意点について詳しく解説していきます。
ターゲットを明確にする
動画制作に取りかかる前に、まず明確にしておくべきなのが「誰に向けた動画なのか」というターゲット設定です。
ファミリー層向けなのか、カップルや女子旅層なのか、あるいは外国人観光客やシニア層なのかによって、動画の内容・構成・雰囲気は大きく異なります。
例えば、ファミリー層を意識するなら、子連れでの利用シーンやキッズスペースの紹介があると効果的です。逆に、ビジネス利用が多いホテルであれば、ワーケーション向けの設備紹介や朝食の利便性を強調するのが理にかなっています。
「なんとなく良さそう」な動画よりも、「この施設は自分にぴったりだ」と思ってもらえる動画の方が、予約や問い合わせの後押しになります。
現実と大きく乖離した演出は避ける
動画を通じて魅力を最大限に伝えたい気持ちはわかりますが、過剰な演出や実際とかけ離れた編集は逆効果になりかねません。
例えば、実際の部屋より広く見えるように広角レンズで撮影したり、実際の料理よりも豪華に演出しすぎたりすると、宿泊後に「思っていたのと違う」とがっかりされる原因になります。
もちろん、映像として綺麗に見せる工夫は必要ですが、それが誤解につながらないよう、「事実を誠実に伝える」ことを意識しましょう。
映像と音声のクオリティを軽視しない
宿泊施設のブランディングを担う動画は、ある程度の“品質”が求められます。たとえば、手ブレの多い映像や、マイクに風の音が入って聞き取りづらいナレーションなどは、プロ意識の低さや雑な印象を与えてしまいます。
最近では、スマートフォンでも高画質の撮影が可能とはいえ、最低限の三脚やジンバル、ピンマイクの使用は必須と言えるでしょう。
また、室内の照明や屋外での逆光にも注意し、編集時に明るさや音量を調整することも忘れてはいけません。
プライバシー・肖像権への配慮を忘れずに
意外と見落とされがちなのが、動画内に映り込む第三者の存在です。特に公共スペースや食事処、大浴場などのシーンでは、他のお客様が映ってしまうケースもあります。
このような場合、必ず事前に許可を取り、無断での撮影・公開は避けなければなりません。
また、従業員が登場する動画を制作する際も、撮影前に社内で同意を取ることが必要です。プライバシーや肖像権に対する配慮は、企業としての信頼性にも直結します。
どうしても他の宿泊客が映り込む可能性がある場合は、あらかじめ時間を調整して貸切時間帯に撮影するか、編集でぼかし処理を施すなどの工夫をしましょう。
まとめ
PRのために動画を活用したいと考えている宿泊施設のために、動画の撮影方法や、より魅力的な動画を撮影するためのテクニックについて紹介してきました。
宿泊施設は動画との相性が良い割に、動画を取り入れている企業が少ないため、ぜひ積極的に取り入れるべきです。
動画を取り入れることでさまざまなメリットが期待できるようになり、大幅な売上の向上も見込めるようになります。
実際に動画を撮影して制作する際は、今回紹介させてもらった撮影方法やテクニックを意識しながら撮影してみてください。
また、事例として紹介させてもらった動画のように、YouTubeなどのプラットフォームには多数の宿泊施設の動画が公開されているので、それらの動画もぜひ参考にしてみてください。