TrueViewディスカバリー広告とは?
「TrueView ディスカバリー広告」は、人気の動画配信プラットフォームであるYouTubeで配信できる広告の種類の一つです。
現在は名前が変更されており、「インフィード動画広告」に変わっています。
ただ、名称は変更となりましたが、広告としての形態や機能については特に変更されていません。
YouTubeに掲載できる広告には、
・スキップ可能なインストリーム広告
・スキップ不可のインストリーム広告
・インフィード動画広告
・YouTube マストヘッド
という、4種類の広告があります。
スキップ可能なインストリーム広告は、その名のとおりユーザーが好きなようにスキップできるタイプの広告です。
スキップ不可のインストリーム広告は最大15秒の広告で、スキップすることができません。
YouTube マストヘッドは、YouTubeのホーム画面に大々的に表示される広告です。
そして今回紹介するインフィード動画広告は、ユーザーが興味を持っている動画の近くに配信される広告となっています。
インフィード動画広告を利用する前に知っておきたい基礎知識
インフィード動画広告を利用する上で把握しておきたいのが、広告の掲載される場所と料金形態、出稿方法の3つです。
事前にこれらを把握しておけば、迷うことなくインフィード動画広告をユーザーに向けて配信できるようになります。
最低限把握しておきたい3つの基礎知識について解説していきます。
広告の掲載される場所
インフィード動画広告を利用する上でまず知っておきたいのが、広告の掲載される場所についてです。
インフィード動画広告が表示される箇所は一箇所だけでなく、
・YouTubeの検索結果画面
・関連動画
・アプリのホームフィード
の、3ヶ所に表示されるようになっています。
YouTubeの検索結果画面は、ユーザーがYouTubeの検索窓に特定のキーワードを入力して検索したときに表示される検索結果に対して掲載されます。
動画を再生している画面のサイドバーや動画を下にスクロールすると表示される動画を関連動画と言いますが、インフィード動画広告はその関連動画の一覧の中に表示されることもあります。
もう一ヶ所が、アプリのホームフィードです。
YouTubeはスマートフォンやタブレット端末等のモバイル端末向けにアプリを配信していますが、そのアプリのホーム画面に表示されることもあります。
インフィード動画広告の料金形態
インフィード動画広告の出稿を検討しているのであれば、インフィード動画広告の料金形態についても把握しておくべきでしょう。
まず、いつ費用が発生するかについてですが、インフィード動画広告はユーザーが広告をクリックして初めて費用が発生するようになっています。
このような広告の料金形態をクリック課金型と言います。
そのため、仮に広告が1,000回表示されたとしても、ユーザーがクリックしなければ費用を請求されることはありません。
次に、広告が一回クリックされるごとに発生する費用についてですが、費用は変動するため一概に「〇〇円」と言い切ることはできません。
ただ、「3円~10円」がおおよその相場と言われています。
「明確な費用が決まっていない」と聞くと不安に感じるかもしれませんが、一日あたりの費用の上限を設定できるようになっているので、予算を無視して広告が出稿されるようなことはありません。
インフィード動画広告の出稿方法
インフィード動画広告を出稿するには、アカウントを作成して、配信する動画広告をアップしなくてはいけません。
まずはGoogleのアカウントを作成し、そのアカウントから動画をアップしましょう。
動画のアップロードは、
YouTubeスタジオの「作成」にある「動画をアップロード」からおこなえます。
動画をアップしたら、Googleの広告サービス「Google広告」に移動し、ログインします。
ログインして「新しいキャンペーンを作成」をクリックしたら、
キャンペーンの目標画面が表示されるので、当てはまるものを選択して、「続行」をクリックしましょう。
キャンペーンタイプで「動画」を選択し、「続行」をクリックします。
動画のキャンペーンと広告グループを作成して、
「お客様のYouTube動画」の部分に出稿したい動画広告を設定し、「キャンペーン作成」をクリックすれば、広告を配信するための準備が整った状態になります。
インフィード動画広告(TrueViewディスカバリー広告)のメリット
インフィード動画広告には、どのようなメリットがあるのでしょうか。広告を出稿するうえでのメリットについて解説します。
関心度の高いユーザーに発信ができる
インフィード動画広告は、画面右上に表示される広告で、クリックをしなければ動画が再生されないため興味関心の高いユーザーのみが視聴することになります。
興味・関心の高い状態から動画視聴を始めるので、最後まで視聴されるだけでなく、商品・サービス利用の検討につなげることが可能です。
広告発信時には、興味・関心や年齢層を細かく設定できるため、従来の広告に比べてより角度の高いユーザーへ情報発信できるでしょう。
YouTubeの動画再生回数を増やしやすい
インフィード動画広告は1度クリックをすると、1回動画再生をしたとカウントされます。そのため数秒で視聴者が離脱をしても、動画の再生回数をカウントすることができます。
インストリーム広告では動画が30秒まで視聴されないと再生にカウントされません。再生回数を増やす条件は、インフィード動画広告の方がハードルが低く、再生回数も増やしたい場合におすすめです。
チャンネル登録につながる
定期的に動画を発信しているチャンネルであれば、インフィード動画広告から視聴したユーザーがチャンネル登録をおこなう可能性が高くなります。
チャンネル登録を増やすためには、ユーザーへの露出度が重要です。興味・関心の高いユーザーが広告をクリックして、気に入ったコンテンツが多ければ登録者になる可能性が高くなるでしょう。
ただし、YouTubeチャンネルとしての運用実績が浅く、数本程度のみで動画が公開されている場合は注意が必要です。
チャンネル登録目的で検討しているのであれば、登録するか判断できるよう最低でも10本以上揃ったところで広告出稿を検討してください
広告費を抑えることが可能
インフィード広告は、クリックすることで広告費用が発生します。クリックをしなければ、広告費用が発生しないのでコストを抑えながら発信することができます。
クリックするユーザーの多くは、興味関心の高いユーザーであるため強制的に流れるインストリーム広告に比べてユーザーを獲得しやすいと言えるでしょう。
インフィード動画広告(TrueViewディスカバリー広告)のデメリット
インフィード動画広告にはデメリットもあります。以下の3つの項目には注意が必要です。動画を制作する際には特に気をつけましょう。
魅力的な広告でなければ閲覧されない
大前提の条件として、動画が魅力的でなければ多くのユーザーに効果的に情報発信をおこなうことができません。
動画をクリックして「つまらない」と判断されてしまったら、すぐに動画から離脱し商品購入やサービスの加入につなげることが難しいと言えるでしょう。
インフィード動画広告の効果を最大限発揮するためには、動画の質が重要です。インパクトを与える動画を制作しましょう。
サムネイルで判断される
インフィード動画広告は、表示される画像で動画の内容を判断する傾向があります。動画の中身をよくするだけでなく、多くのユーザーの興味・関心を引きつけるための「惹かれる画像」選びも重要です。
思わずユーザーがサムネイルをクリックしたいと思うような画像作りにも力を入れましょう。
広告審査に時間がかかる
他の広告に比べて審査時間がかかります。その日のうちに広告審査が通らないこともあり最悪の場合は数日にわたり審査が必要なこともあります。
広告の出稿時期をあらかじめ設定しているのであれば、直前に申請をおこなうのではなく、予定時期に合わせてゆとりをもって審査をかけるようにしてください。
インフィード動画広告で成果を出すために押さえておくべきポイント
先ほど紹介した3つの基礎知識を把握しておけばユーザーに動画を配信することはできますが、配信しただけで成果を得られるほど広告での集客は甘いものではありません。
インフィード動画広告で成果を出すために押さえておきたい3つのポイントについて解説していきます。
とにかくユーザーにクリックしてもらう
インフィード動画広告は、他の広告のように動画の合間に広告が表示されるわけではありません。
ユーザーにクリックしてもらって初めて広告としての価値を発揮するようになるタイプの広告です。
そのため、まずはユーザーに興味を持ってもらい、クリックしてもらわなくてはいけません。
インフィード動画広告はサムネイルの画像やテキストを設定できるような仕組みになっていますが、そのサムネイルやテキストでユーザーの興味を引く必要があります。
ユーザーがクリックして広告を表示してくれないとデータを集めることもできず、その広告が良い広告なのか悪い広告なのかを判断することもできないので、思わずユーザーがクリックしてしまうようなサムネイルやテキストを設定することが大切です。
ターゲット設定をしっかりおこなう
インフィード動画広告は、広告グループごとに広告を配信するユーザーのターゲット設定がおこなえるようになっています。
ターゲット設定とは、どういったユーザーに広告を配信するか設定できる機能です。
ターゲット設定はかなり細かくおこなえるようになっていますが、代表的なものとしては年齢や性別、住んでいる地域などで広告を配信するユーザーと配信しないユーザーを分けられるようになっています。
ターゲット設定は手間のかかる作業ですが、事前にしっかりと設定しておくことで余計なユーザーに広告が配信されなくなるので、必ずおこなっておくようにしましょう。
質の高い広告を配信する
インフィード動画広告はあくまでも集客するためのツールでしかありません。
広告を配信する目的はそれぞれ異なりますが、ウェブサイトへの誘導につなげたりアプリのインストールにつなげるなどの目的を達成するには、広告にしっかりと目を通してもらう必要があります。
質の低い動画広告だとユーザーは離脱してしまうので、ユーザーが最後まで視聴し、視聴した後で何かしらのアクションを取りたくなるような広告を配信しましょう。
まとめ
YouTubeで配信できる広告の一つであるインフィード動画広告(旧:TrueView ディスカバリー広告)について紹介してきました。
インフィード動画広告は、ユーザーが興味を持っている動画や情報の近くに表示できる広告で、なおかつターゲットを絞って配信できるので、上手く活用できれば大きな効果をもたらしてくれる可能性があります。
今回紹介させてもらった3つのポイントを意識しながら広告の制作や配信をおこなえばきっと成果をあげられるはずなので、ぜひ参考にしながら取り組んでみてください。