この記事は、こんな方におすすめです
- ✅ SNSの反応を高めたい企業担当者
- ✅ 動画の効果測定に課題を感じている
- ✅ エンゲージメント改善を急ぎたい
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エンゲージメント率とは?
エンゲージメント率とは、こちらが投稿したコンテンツに対してユーザーが反応してくれた割合を表す指標です。
YouTubeに動画を投稿した場合であれば、
・視聴回数
・高評価数
・視聴維持率
・コメント数
などが代表的なユーザーの反応としてあげられますし、やInstagramなどのSNSにコンテンツを投稿した場合であれば、
・クリック
・いいね
・シェア
・コメント
などが、代表的なユーザーの反応としてあげられます。
ユーザーに反応してもらえないコンテンツよりも反応してもらえるコンテンツの方が優れたコンテンツだと言えるため、動画配信プラットフォームやSNSを活用しておこなわれるコンテンツを中心としたマーケティングでは、エンゲージメント率が重要な指標とされているわけです。
エンゲージメント率が重要な理由
動画配信プラットフォームに動画を投稿したりSNSにコンテンツを投稿することで集客やPRにつなげるコンテンツマーケティングではエンゲージメント率が重要だと言われますが、エンゲージメント率が重要だと言われる理由としては、主に2つの理由があげられます。
それらの理由について解説していきます。
ユーザーの反応を図る指標だから
エンゲージメント率が重要だと言われるのは、投稿したコンテンツに対するユーザーの反応を図る指標だからです。
代表的なユーザーからの反応としては、SNSでのいいねや保存、YouTubeでの高評価、コメントなどがあげられますが、これらの反応が得られるということは、そのコンテンツがユーザーから評価されているコンテンツだということがわかります。
一方、これらの反応が見られないコンテンツや反応が薄いコンテンツは、ユーザーから評価されてないコンテンツだと判断できます。
このように、エンゲージメント率を追っていけばそのコンテンツが良いコンテンツかどうか、あるいは悪いコンテンツかどうかがわかるため、エンゲージメント率をチェックし、改善の指標とすることが重要だと言われるわけです。
アカウントの評価に影響する指標だから
エンゲージメント率は、アカウントの評価にも影響します。
YouTubeやTiktokなどの動画配信プラットフォームやSNSは独自のアルゴリズムによってユーザーに対して表示するコンテンツを選定していますが、エンゲージメント率はこのアルゴリズムによる評価に影響をあたえるとされています。
ユーザーから評価されていないエンゲージメント率の悪いコンテンツを表示するよりも、ユーザーから評価されているエンゲージメント率の高いコンテンツをより多く表示しよう、ユーザーにリコメンドしようと考えているわけです。
プラットフォーム側から評価されるかどうかは施策の成功に大きく影響するため、エンゲージメント率を高めることが重要だと言えます。
投稿が目に触れやすくなるから
SNSでの投稿において、エンゲージメント率は重要な指標の一つです。なぜなら、エンゲージメント率が高ければ、投稿がより多くの人に目に触れる可能性が高まるためです。
エンゲージメント率が高いということは、いいねやシェア、コメントなどが多いということであり、これらの行動があるとSNSのアルゴリズムによって優先的に表示されるようになります。
優先的に表示されるようになれば、それだけ投稿が多くの人に見られることになります。また、エンゲージメント率が高いということは、その投稿がフォロワーたちに興味を持たれているという証明になります。
そのため、エンゲージメント率を意識した投稿ができるよう、SNSアカウントの分析データを十分把握することが大切です。
SNSのアルゴリズムは常に変化しているため、エンゲージメント率を高める方法も常にアップデートさせていくことが重要です。
エンゲージメント率の確認方法
エンゲージメント率は、「(ユーザーが反応した数÷インプレッション数)×100」で求めることができます。
例えば、YouTubeに投稿された動画が1,000回再生され、その動画に対して10人が高評価をつけた場合、エンゲージメント率は1%となるわけです。
しかし、エンゲージメント率の算出はほとんど意味をなしません。
なぜなら、エンゲージメント率は高ければ高いほど良く、コンテンツを中心としたマーケティングではエンゲージメント率を常に高めていく必要があるからです。
また、ユーザーからどれだけの反応を得られれば良いかについては明確な基準がありません。
投稿する内容によっても異なります。
さらに、アカウントに対する評価は「いいね」など一つのリアクションに対するものでなく、さまざまなユーザーの反応を総合して評価されます。
例えば、高評価が100以上ついている動画でも、動画を最後まで見続けてくれたユーザーの割合を表す視聴維持率の値がよくないと悪い評価をくだされてしまう可能性もあるわけです。
そのため、「エンゲージメント率が◯%もある!」と言って安心するのではなく、エンゲージメント率に関わるさまざまな指標を常にチェックし、それらの指標を高めるための施策を実施しながらマーケティングに取り組むことが重要になります。
業界別平均エンゲージメント率
エンゲージメント率は、媒体や業界によっても大きく異なります。この項では、業界別の平均エンゲージメント率を紹介します。
Facebook
・全産業の中央値は0.060%
・最も高い産業はスポーツチームで0.24%、続いてインフルエンサーズ0.2%、高等教育0.15%、アルコールと旅行が同じ数値で0.09%となりました。
Instagram
・全産業の中央値は0.47%
・エンゲージメント率が最も高い業界は高等教育で2.58%、続いてスポーツチーム1.49%、インフルエンサー0.81%、非営利団体が0.63%、メディアが0.53%となりました。
X
・全産業の中央値は0.035%
・エンゲージメント率が最も高い業界はスポーツチームで0.078%、続いて高等教育0.058%、非営利団体0.050%、アルコールが0.045%、インフルエンサーズが0.040%となりました。
TikTok
・全産業の中央値は5.69%
・エンゲージメント率が最も高い業界は高等教育で16.26%、続いてスポーツチームで9.18%、旅行7.43%、金融サービス業7.41%、食品と飲料が6.84%、室内装飾が5.65%となりました。
出典:
2023Social Media Industry Benchmark Reportより
エンゲージメント率を高める方法
エンゲージメント率は高ければ高いほど良い指標ですが、実際にエンゲージメント率を高めたいとなった場合、どのようにして高めていけばいいのでしょうか?
エンゲージメント率を高める方法の中でも特に高い効果の期待できる4つの施策を紹介していきます。
投稿の質を高める 投稿したコンテンツのエンゲージメント率に最も大きく影響するのが投稿の質です。
ユーザーが思わずいいねや高評価をつけたくなったりコメントしたくなるような質の高いコンテンツを発信すれば、おのずとエンゲージメント率は高くなります。
最近はどのプラットフォームも投稿されるコンテンツの質が高くなってきているため、コンテンツを主体としたマーケティングを展開していくのであれば、投稿の質にはとことんこだわる必要があると言えるでしょう。
ユーザーが求めている情報を提供する
エンゲージメント率を高めたいのであれば、ユーザーが求めている情報を提供するようにしなくてはいけません。
画像や映像、デザインにこだわった質の高いコンテンツを量産しても、そのコンテンツで発信している情報がユーザーに求められているものでない場合、エンゲージメント率は低くなるので注意してください。
ユーザーが求めている情報は人気の投稿や人気のアカウントが提供している情報をチェックすることで見えてくるので、参考になりそうなアカウントを事前にいくつかピックアップしておくことをおすすめします。
データを分析して改善する
ここまで、「質の高いコンテンツを発信する」や「ユーザーが求める情報を提供する」など、エンゲージメント率を高める上で重要なポイントについて紹介してきましたが、質の高いコンテンツやユーザーが求める情報を予測するのは困難です。
「これはイケるだろうと思って投稿したコンテンツのエンゲージメント率がかなり悪い」というケースも決して珍しくありません。
そのため、最初はコンテンツをどんどん投稿してデータを集め、それらのデータを分析しながら質の高いコンテンツやユーザーが求めている情報を明らかにしていく必要があります。
各プラットフォームにはアナリティクスの機能が備わっているので、積極的に活用してコンテンツの質を高め、ユーザーの求める情報を発信するようにしましょう。
トレンドを抑える
SNS上でのトレンドを把握することは、マーケティングや情報収集の観点からも重要ですが、エンゲージメント率の向上にも直結します。
なぜなら、トレンドを取り入れた投稿やコンテンツは、多数のユーザーがそのテーマや話題に興味を持っているため、より多くのユーザーにアクセスされやすくなるからです。その結果、シェアやいいね、コメントなどのエンゲージメント数が増加し、SNS上での露出度が上がります。
また、トレンドを取り入れた投稿は、SNS上での話題性が高いため、その投稿が拡散される可能性も高まります。そして、拡散されることで、新たなフォロワーや顧客獲得につながる可能性もあります。
ただし、盲目的にトレンドを追いかければ良いというわけではありません。トレンドを取り入れるときはタイミングが重要で、他社との差別化を図るために独自のアイデアや工夫を加えることを忘れてはいけません。
エンゲージメント率を上手に活用していくコツ
エンゲージメント率は「高ければ良い」という単純な指標ではなく、どのように解釈して実際の施策改善につなげるかが重要です。
ここでは、企業がSNSや動画プラットフォームでエンゲージメント率を上手に活用していくコツを解説していきます。
指標を分解して弱点を把握する
エンゲージメント率は「反応数÷インプレッション数」で算出されますが、反応の内訳はプラットフォームごとに異なります。例えばYouTubeなら「高評価」「視聴維持率」「コメント」、Instagramなら「いいね」「保存」「シェア」などです。
全体の数値だけを追うのではなく、「どの反応が不足しているのか」を分解して見ることで改善策が具体化します。例えば、保存率が低ければ「後で見返したくなる情報性が不足している」、コメントが少なければ「ユーザーに問いかける構成が弱い」といった仮説が立てられます。
定点観測と競合比較を行う
自社のエンゲージメント率だけを見て「高い・低い」と判断してもあまり意味がありません。業界平均や競合アカウントと比較して、自社のポジションを把握することが必要です。
また短期的な数値の上下で一喜一憂するのではなく、3か月・半年といったスパンで定点観測を行うと、成長傾向や改善の効果が見えやすくなります。
コンテンツ制作にフィードバックを活かす
エンゲージメント率を追う最大の目的は「次のコンテンツ改善」に活かすことです。反応の良かったテーマやフォーマットを次回も取り入れる一方、数値が伸びなかった投稿は切り口や尺、デザインを変えて検証していく必要があります。
例えば採用動画で応募数につながるエンゲージメントが多かったなら、同じシリーズ化を検討する。逆に企業紹介動画で離脱が多ければ、冒頭構成やCTAの位置を変える。こうしたサイクルが成果を押し上げます。
インハウスでのスピーディな改善が鍵
エンゲージメント率を活用するには、素早くPDCAを回すことが重要です。外注頼みでは修正や再配信に時間がかかり、数値改善の機会を逃す恐れがあります。
その点、クラウド動画編集ツールを利用すれば、社内担当者がブラウザ上で簡単に動画を作成・修正できます。さらに配信プラットフォームとの連携やコンサルタントによる伴走型サポートを組み合わせることで、「数値の確認→改善→再配信」のサイクルを短期間で回せる体制が整います。
まとめ
動画配信プラットフォームに動画を投稿したりSNSにコンテンツを投稿して集客やPRにつなげたいと考えている企業の経営者や担当者向けに、それらの施策における重要な指標であるエンゲージメント率について紹介してきました。
エンゲージメント率は、投稿したコンテンツに対するユーザーの反応や評価を確かめる上で重要になる指標の一つです。
エンゲージメント率を高めることを意識してコンテンツを発信すれば、きっとその施策は上手くいくはずです。
しかし、エンゲージメント率を高めるのはマーケティング力のある企業でも苦戦するほど難易度の高いのも事実。
高いエンゲージメント率を得るには根気が必要ですが、エンゲージメント率を高めることができれば大きな成果にもつながりやすくなるので、ぜひ意識しながら取り組んでみてください。