この記事は、こんな方におすすめです
- ✅ オウンドメディアを立ち上げ、継続的な集客やブランディングを強化したい企業担当者
- ✅ 記事だけでなく動画を活用し、より高い訴求力を持つコンテンツ戦略を実現したい法人
- ✅ 社内で動画コンテンツを効率的に制作・更新できる環境を整えたいマーケティング部門
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オウンドメディアとは
オウンドメディアとは、企業が自社で保有するメディアを指す言葉です。
広義では企業のパンフレットやコーポレートサイトもオウンドメディアということになりますが、コーポレートサイトとは別に用意された、その企業がおこなっているビジネスと関連する情報を発信する場として捉えられることが多くなっています。
例えば、「DIY向けのアイテムを販売している企業がDIYに関する情報を発信するメディア」といったイメージです。
オウンドメディアに期待できる効果
近年さまざま企業がこぞって取り入れている傾向にあるオウンドメディアですが、それらの企業がオウンドメディアの導入に躍起になっているのは、ビジネスでの成果に直結する効果が期待できるからに他なりません。
では、オウンドメディアを取り入れた場合、具体的にどういった効果が期待できるようになるのでしょうか?
代表的な2つの効果について解説していきます。
顧客の獲得につながる
企業がオウンドメディアを立ち上げたときに期待できる効果の一つが、新規顧客の獲得です。
オウンドメディアを立ち上げて良質なコンテンツをアップしていくと、検索エンジン経由で多くのユーザーがメディアに訪問してくれるようになります。
有名なオウンドメディアの中には、月に数百万人単位でユーザーが訪れるメディアもあるほどです。
それらのユーザーを商品の販売ページやサービスの紹介ページに誘導することで、多くの新規顧客の獲得につながる可能性があります。
これだけの数のユーザーを広告で集めようと思うととんでもない金額の広告費がかかってしまうことになりますが、オウンドメディアでの集客にはお金がかかりません。
広告費などにお金をかけずに大量の顧客獲得につながる可能性を秘めているため、どの企業もこぞってメディア運営に乗り出しているわけです。
リピーターやファンの獲得につながる
オウンドメディアで実現できるのは新規顧客の獲得だけではありません。
すでに自社の製品を購入したことがあるユーザーやサービスを利用したことがあるユーザーを教育し、リピーターやファンにすることもできます。
リピーターやファンの獲得につながるかどうかは製品やサービスの質にもよりますが、製品を購入したことがあるユーザーやサービスを利用したことがあるユーザーは、あなたの企業の製品やサービスに興味を持ってくれているユーザーです。
それらのユーザーが興味を持ってくれる情報やそれらのユーザーの役に立つ情報をオウンドメディアを通して提供することで、よりあなたの会社の製品やサービスを好きになってもらい、継続的に製品を購入してもらえるリピーターや継続的にサービスを利用してもらえるファンになってもらうわけです。
質の高い製品やサービスを提供することが前提条件にはなりますが、リピーターやファンは周囲にも製品やサービスを勧めてくる貴重な存在で、増えれば増えるほどビジネスが安定するようになります。
オウンドメディア制作の大まかな流れ
オウンドメディアの制作は、基本的に以下のような流れでおこなわれます。
・企画
・コンテンツ制作
・データの分析と改善
企画の段階では、「誰にどういった情報を提供していくのか」というメディアのコンセプトを決定し、そのコンセプトをもとにどういったメディアを作るのか考えていきます。
集客したユーザーを成果につなげる導線もこの企画の段階で考えておくようにしましょう。
メディアのコンセプトが決まったら、コンテンツ案をいくつかピックアップし、その案に沿ってコンテンツを制作していきます。
後は、Google AnalyticsやGoogle Search Console、順位チェックツールを活用しながらデータを取得し、それらのデータを定期的に分析しつつ新しいコンテンツを制作したり既存のコンテンツの改善をおこなっていくだけです。
PDCAサイクルを回しながら運営し続けることで、しっかりと集客できるオウンドメディアが出来上がります。
オウンドメディアの制作に取り組む前に知っておきたい3つのポイント
企業にとって嬉しい効果をもたらしてくれるオウンドメディアですが、実際にオウンドメディアを導入する場合、いくつか知っておかなくてはいけないポイントや注意点があります。
それらを把握していない状態で取り組んでしまうと失敗しかねないので、把握した上で取り組むようにしなくてはいけません。
ここでは、特に重要な3つの注意点やポイントについて解説していきます。
SEO対策が必須になる
オウンドメディアを集客に活用する上で必須となるのがSEO対策です。
SEOとは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンにオウンドメディアを最適化させる施策で、狙った検索キーワードで自社のメディアが上位表示されるよう対策をおこないます。
狙った検索キーワードの検索結果の上位にメディアが表示されないと、いくらメディアのコンテンツを充実させてもユーザーは集まりません。
SNS経由や広告で集める方法もありますが、オウンドメディアにおける主な集客経路はSEOです。
SEO対策で成果をあげるには専門的な知識が必要になりますが、オウンドメディアを活用する上で欠かせない知識となるため、書籍やインターネット上の情報を駆使してSEO対策についての知識とスキルを身につける必要があります。
すぐに成果が出るものではない
オウンドメディアの主な集客経路はSEOだと紹介してきましたが、SEOの順位を決定しているのはGoogleの「クローラー」と呼ばれるシステムです。
このクローラーは200以上の要素をもとにSEOの順位付けをおこなっているとされていますが、その中でも特に重要度が高いと言われているのがドメインに対する評価です。
つまり、ドメインに対する評価を高められればおのずと結果もついてくるわけですが、ドメインの評価はすぐに高まるようなものではありません。
取り組み方にもよりますが、それなりの成果を実感できるようになるまでに最低でも半年はかかると考えておかなくてはいけません。
このことを理解していないと、数日や数ヶ月で「成果が出ない」と決めつけ、誤った撤退の判断を下してしまいかねませんので注意してください。
データの活用が必要不可欠
Webマーケティングの一種であるオウンドメディアでの集客で成果をあげるには、データの活用が欠かせません。
データを蓄積し、そのデータを分析しながら次の施策を考えられるのがWebマーケティングの強みで、その一連の作業をおこなわないと施策の精度が上がらず、いつまで経っても成果はあげられません。
 
・Google Analytics
・Google Search Console
・順位チェックツール
といったツールの活用は必須になるので、必ず導入し、フル活用しながら取り組むようにしてください。
オウンドメディアを運営していく際の注意点
オウンドメディアは企業にとって長期的な集客・ブランディングに大きな効果をもたらす手法ですが、運営の仕方を誤ると成果が出ないどころか逆効果になることもあります。
ここでは、特に注意しておきたいポイントを3つに絞って解説していきます。
コンテンツの質と一貫性を維持する
オウンドメディアの価値は「どれだけユーザーにとって役立つ情報を継続的に発信できるか」にかかっています。記事の内容が表面的だったり、不定期で更新が止まってしまうと、検索エンジンからの評価もユーザーからの信頼も得られません。
特にSEOでは「専門性・権威性・信頼性」が重視されており、記事の質や企業の専門知識の一貫性が検索順位に直結します。
また、企業のブランドイメージを維持するためにも、記事ごとにトーンやスタイルを揃えることが大切です。
例えば「専門用語を解説する場合は必ず事例を添える」「見出し構造を統一する」など社内ルールを明確にし、執筆者が複数いる場合でも違和感のない読みやすいメディアを構築しましょう。
運営体制と役割分担を明確にする
オウンドメディアは記事を公開して終わりではなく、企画・執筆・校正・SEO最適化・公開・分析・改善という一連の流れを回していく必要があります。
そのため、担当者一人に負担を集中させるのではなく、役割分担を明確にしておくことが重要です。
例えば「記事テーマの選定はマーケティング担当」「執筆は外部ライター」「最終チェックとSEO調整は編集担当」「効果測定は分析担当」といった形で分業体制を作ると、効率的に高品質な運営が可能になります。
さらに、定例会議で進捗を確認し、アクセス解析結果を共有することで、改善サイクルをスムーズに回すことができます。
情報発信の法令遵守とリスク管理
オウンドメディアでは、多くの人に情報を届けられる一方で、発信内容には責任が伴います。特に注意すべきは著作権や個人情報保護、薬機法や景品表示法など業界特有の規制です。
根拠のない情報や誤解を招く表現を掲載してしまうと、法的リスクや企業イメージの毀損につながりかねません。
また、炎上リスクを防ぐために、記事公開前には社内チェック体制を設けることが望ましいでしょう。万が一トラブルが発生した場合の対応フローをあらかじめ決めておくことで、迅速かつ誠実な対応が可能になります。
まとめ
オウンドメディアは、Webマーケティングの入り口として最適と言える施策の一つです。
決して簡単に成果をあげられるようなものではありませんが、ユーザーとデータに向き合いながらメディアの運営に取り組むようにすれば大きな効果をもたらしてくれるでしょう。
ただ、成果をあげるにはSEOへの知識や、データを読み解いて新しい施策に転換するスキルなどが必要になるので、自社で成果を出すのが難しいと感じる場合はコンサルティングなど外部のサービスの活用も検討してみることをおすすめします。