WEB動画制作が当たり前になり、スマホからもでも手軽に視聴できるようになりました。企業の魅力を伝えるための動画制作をするためには、「かっこよさ」も求められます。
かっこよさをうまく表現することができれば、採用や企業のブランディグとして活用することが可能です。
本記事ではどのようなカッコ良い企業動画を紹介しながら、制作する際にどのようなことに注意をすべきかについて解説します。
企業動画とは?
企業動画とは、企業の魅力を一般の消費者や顧客に伝えることを目的として作成する動画です。
企業のPRに用いられることから、「企業PR動画」などと呼ばれることもあります。
最近は、スマートフォンなどのモバイル端末が広く普及し、YouTubeやSNSなどで動画に触れる機会が急増したことで、動画が非常に強力なアプローチ方法の一つとなり、PR活動に動画を取り入れる企業が増えてきています。
企業動画を作成するメリット・効果
企業動画を作成する主なメリットとしては、以下の3点があげられます。
・より多くのユーザーにアプローチできる
・印象に残りやすい
・製品やサービスの情報が伝わりやすく理解してもらいやすい
それぞれ詳しく解説していきます。
より多くのユーザーにアプローチできる
企業動画を作成すると、YouTubeやTikTokといった動画配信プラットフォームを利用しているユーザーに対してアプローチできるようになります。
YouTubeは国内における月間のアクティブユーザーが7,000万人を超える巨大なプラットフォームですし、TikTokも月に1,700万人が利用しているユーザー数の多いサービスです。
企業動画はInstagramやTwitterなど定番のSNSにも投稿できるので、それらのプラットフォームも活用すれば、より多くのユーザーにPRできるようになります。
企業動画を作成し、活用することで、これまでアプローチできていなかった数千万人のユーザーに自社のことをPRできるようになる点は、企業動画を作成する上での非常に大きなメリットです。
印象に残りやすい
動画は、映像だけでなく音やアニメーションなどさまざまな表現方法を用いることができるので、動画を見たユーザーの印象に残りやすいという効果があります。
実際、特別興味があるわけではないものの、テレビでよく流れる企業CMのジングル映像が強烈に印象に残っているという経験をしたことがある人も多いのではないでしょうか?
これは、テキストや画像を主体としたPR方法にはない、動画ならではの強みです。
製品やサービスの情報が伝わりやすく理解してもらいやすい
企業動画では、自社で製造している製品や提供しているサービスを紹介するケースも多々ありますが、その際に期待できるようになる効果が「伝わりやすさ」「理解してもらいやすさ」です。
BtoBの専門的な製品やサービスの場合、テキストや画像での説明だけでは伝わりづらかったり、正しく理解してもらえないことがあります。
一方、動画の場合は、テキストや画像に加え、映像、ナレーション、アニメーションなどさまざまな表現方法で情報を伝えることができるので、専門的で難解な情報でも伝わりやすく理解してもらいやすいという強みがあります。
企業PR動画のターゲット
企業PR動画の主なターゲットは、以下の3者です。
・企業(BtoB)
・消費者(BtoC)
・求職者
それぞれ詳しく解説していきます。
企業(BtoB)
企業PR動画の主なターゲットは、他の企業や業界関係者です。企業は信頼性や専門性をアピールし、取引先や投資家に対して自社の強みを伝える必要があります。
BtoBのPR動画では、製品やサービスの特長や付加価値、革新性を強調し、ビジネスパートナーシップの魅力を伝えるべきです。専門的な言葉やデータを用い、効果的なビジネスケースを提示することで、企業同士の信頼構築が可能です。
また、社内のエキスパートやリーダーのメッセージを取り入れ、企業文化や価値観を浸透させることも重要です。そうすることで、BtoBのPR動画は相手企業との長期的な関係構築に役立ちます。
消費者(BtoC)
企業PR動画の主なターゲットの2つめは、消費者層です。PR動画は企業の商品やサービスを広く知ってもらい、消費者の購買意欲を高めるために重要です。
消費者に焦点を当てることで、ブランド認知度向上やポジティブなイメージ醸成が期待されます。BtoCのPR動画では、感情に訴えるストーリーテリングや美しい映像、分かりやすいメッセージが重要です。
製品の特長や利点を強調し、消費者の生活にどれだけ価値を提供できるかを伝えることが鍵となります。そして、口コミやシェアを促進するような内容にすることが求められます。
求職者
企業PR動画のターゲットの一つは、新卒や転職を検討している求職者層です。PR動画は企業の魅力や働きやすさを伝え、優れた人材を引き寄せる手段として活用されます。
求職者向けのPR動画では、企業の働く環境や風土、キャリア成長の機会を視覚的かつ魅力的に表現することが不可欠です。社員の声や成功事例を交え、働く喜びや仕事への情熱を伝えることで、求職者は企業に共感しやすくなります。
また、福利厚生や教育プログラム、企業文化の特徴を明示し、仕事に対する情熱や貢献度を引き立てることが求められます。
企業PR動画の目的
企業PR動画の目的は4つあります。
・認知向上
・商品・サービス紹介
・ブランディング
・採用
それぞれ詳しく解説していきます。
認知向上
企業PR動画の一つの目的は認知向上です。認知向上のための動画を作ることは、競争の激しいビジネス環境で、消費者や取引先に対して企業の存在や価値を広く知ってもらうために必要です。
認知向上のPR動画には、魅力的なブランディングや独自のストーリーを通じて企業の特徴を強調する要素が不可欠です。
また、成功事例や顧客の声を組み込んで信頼性を高め、企業への信頼感を醸成できるようにします。短くても印象的な要素を盛り込み、視聴者に強烈な印象を与えることで、企業の認知度向上を目指します。
商品・サービス紹介
企業PR動画の目的の一つは商品サービスの紹介です。商品サービス紹介は、新製品やサービスの存在を知らせ、その特長や利点を視聴者に伝えることで、市場での競争力を高めるために重要です。
PR動画では、わかりやすく魅力的な映像や説得力のあるストーリーを組み合わせ、商品やサービスの特徴的なポイントを強調します。機能や利点を端的に伝え、視聴者にとってどのような価値を提供するかを明確に示すことが不可欠です。
また、実際の使用シーンや事例を取り入れ、製品やサービスの現実的な利用イメージを伝えることも重要です。簡潔で情報豊富なコンテンツを通じて、視聴者に強い印象を残し、商品やサービスの利用を促進します。
ブランディング
企業PR動画の一つの目的はブランディングです。ブランディングは企業のイメージや価値観を確立し、差別化を図るために不可欠です。
ブランディングのPR動画では、企業の使命や価値観、他にはない特徴を強調し、視聴者に深い印象を与えることが重要です。美しく洗練された映像や音楽を用い、企業のイロを前面に打ち出したストーリーにすると効果的です。
また、成功事例や社員の声を通じて企業の信頼性を裏付け、ブランドに対する信頼感を構築します。このようなPR動画は、企業の強固なブランドイメージの構築に寄与し、市場での存在感を向上させます。
採用
企業PR動画の目的の一つは採用活動の支援です。PR動画は企業の魅力や働く環境を効果的にアピールし、優秀な人材を引き寄せるために欠かせません。
採用PR動画では、企業の文化や価値観を伝えるために社員の声や職場の雰囲気を紹介します。また、業界や仕事の特徴、成長機会、研修プログラムなどの情報も提供し、求職者に将来的なキャリアの展望を示すことが求められます。
視覚的に魅力的な映像を組み合わせ、仕事に対する情熱や企業への熱意を伝えることで、求職者に共感を呼び起こしやすくなります。短くても印象的なメッセージを組み入れることで、企業の人材獲得力を高める効果が期待されます。
おすすめのかっこいい企業動画7選
参考になるおすすめの企業紹介動画を紹介します。
DIP
中途採用のエンジニアに向けて制作された動画です。タイムラプスやスローモーションで働く様子をかっこよく表現しています。
企業情報を紹介するテロップの表示方法にも注目してください。パソコンで文章がその場で入力されているかを感じてもらうための表現方法を取り入れています。
動画後半の仕事のやりがいについて社員にインタビューするシーンでは、複数のアングルでインタビューシーンを撮影し、テンポ良くシーンを切り替えています。
トヨタシステムズ
トヨタシステムズの動画では、自動車産業の未来を視聴者に対してイメージしてもらうために制作されたコンセプトムービーです。CG、アニメーション、スロモーション映像を通して、自動車産業の未来を映像化しています。
動画前半では、現代の様子をハイパーラプスを活用して紹介し、動画後半では未来の人々がどのような生活をしているのか、CGアニメーションと実写映像を組み合わせて制作をしています。
映画のような編集が印象的で、CGアニメーションを活用すれば、企業の近未来のイメージを分かりやすく表現することも可能です。
NTTコムウェア
NTTコムウェアが手がける「Smart World」のコンセプトについて分かりやすく紹介した動画です。ストーリー仕立てで企業の抱える課題を紹介しながら、企業の思いを紹介しています。
インタビュー動画を淡々と紹介するのではなく、NTTコムウェアのテクノロジーを視覚化するために制作した、CGアニメーション映像も印象的です。
社員の会議様子もかっこよく表現するために、真剣な表情を多く取り入れている点も印象的です。
富士印刷
富士印刷会社が製品の注文から発送までに、どのような過程を経ているのかを映像化した動画です。
動画は発注から発送までの作業内容をつなげるだけのシンプルな構成ですが、カメラアングル、BGM、テロップにこだわりを持つことでインパクトのあるカッコ良い動画として作られています。
注目すべき点は、作業内容を表現したカメラアングルです。手元、作業員の表情、機械の動作様子など、その作業で最もインパクトのある映像を動画で反映しているため視聴者に伝わりやすい映像になっています。
佐藤製線グループ
建築資材を手がける佐藤製線グループの企業紹介動画では、企業の歴史をドラマチックに紹介しながら、企業としての思いを分かりやすく表現した内容になっています。
会議室の一室のプロジェクターに創業当時の写真を写し出されたシーンから映像は始まり、企業の主要製品でもある釘を紹介し、職人たちが熱心に作業をしている様子を紹介しています。
映像がテンポ良く切り替わるだけでなく、機械の稼働様子や職人さんの真剣な表情を映し企業の「情熱」を表現しています。
また映画のような雰囲気を表現するために、色温度にも配慮した映像作品になっている点も印象的です。
リクルート
リクルートのビジョンでもある「Follow Your Heart」を表現したコンセプト映像では、ワンカットムービー風の映像が印象的です。
ワンカットムービーを活用すれば、何気ない日常風景や作業風景を臨場感ある映像に仕上げることも可能です。
株式会社光洋
映像を活用すれば、大手企業のようにCG映像を多用しない映像でもインパクトのある動画を制作することが可能です。
スーパーで大まかな仕事でもある食品加工、品出し、商談を、スローモーション、テロップ、カメラアングルを工夫してインパクトのある動画に仕上げた作品が、光洋の制作した採用動画です。
テロップでは、強調したい文字を大きく配置することで、視覚的に仕事の魅力を紹介しています。
仕事を紹介する前の導入部分では、スーパーの売り場までにいくまでの動線をさまざまなアングルを活用しながら紹介している点も印象的です。
かっこいい動画を制作する際に意識すべきこと
かっこいい動画を制作する際には大きく分けて4つのことを注意する必要があります。かっこいい動画を作りたいと検討している担当者さんは、次の4つの項目について意識をして動画を制作しましょう。
動画のコンセプトを明確にする
かっこいい動画を制作する際には、必ず動画のコンセプトを明確にしてください。動画コンセプトを明確にすることで、視聴者にどのようなことを伝えたいのか明確になります。
新卒向けの動画であれば、大学生・大学院生の気持ちを後押しする内容を心がけ、企業として学生にどのようなことを伝えたいのか企画段階で明確にしましょう。
視聴者のペルソナを具体的に設定をしておくと、動画の内容が具体的になり印象的な映像を制作することが可能になります。
台本を制作しカメラアングルなど編集の仕上がりを検討する
かっこいい動画を制作する際には、台本を綿密に検討することも大切です。カメラアングルはもちろんのこと動画の世界観も共有しておくと動画撮影をスムーズに行うことが可能です。
動画制作者のイメージが第三者に伝わるように画像や絵コンテを多用し、台本を分かりやすく制作してください。
動画を第三者にチェックしてもらう
かっこいい動画になっているかどうかを必ず第三者に目を通してもらい確認してもらいましょう。
かっこいい映像表現をこだわりすぎて、視聴者に伝える情報が漏れていることも考えられます。第三者に客観的に映像を視聴してもらうことで、動画制作時に見落としている箇所を判断してもらいましょう。
方向性の近い動画を分析する
かっこいい動画を制作する際には、アイディアが思い浮かばないこともあります。動画を制作する前に方向性が近い動画を中心に研究をしてください。
完成イメージに近い動画があれば、チームで共有しイメージのすり合わせを行いましょう。
かっこいい表現は競合動画だけでなく、MVや映画などさまざまな映像コンテンツにヒントとして隠されていることもあります。さまざまな動画を参考にしながら自社の動画と相性の合う表現を探しましょう。
まとめ
・かっこいい企業動画は多数存在
・かっこいい動画を作るためには分析が必要
・イメージをすり合わせながら動画を制作する
かっこいい動画を制作するためには、緻密な計算を元に動画を制作する必要があります。本記事で紹介した参考事例をもとにかっこいい動画を制作しましょう。
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