YouTubeにおけるアスペクト比・解像度とは
YouTubeの公式で推奨しているアスペクト比は、「16:9」、解像度は「1280×720」が主流となっています。
高解像度の設定も可能ですが、YouTube側が視聴環境によって解像度とサイズを変更します。 YouTube側が自動的に設定を変更するため、どのような端末からでも問題なく視聴することができます。
最近では、スマホユーザー向けに作られた1分以内の動画『shorts』にも力を入れているので、今後は、アスペクト比「9:16」、解像度「720×1280」動画も一般的になっていくでしょう。
YouTubeにおける画面サイズ(アスペクト比)・解像度の重要性
YouTubeで動画を制作する際には、画面サイズと解像度が重要になります。
画面サイズとは、画像の縦横比を示す「アスペクト比」とも言い「数字:数字」で示されます。正方形に近い「4:3」、ワイドとも言われる横長の「16:9」、縦長の「9:16」などのサイズがあります。
一方の解像度とは、簡単に言うと画質を表し、「数字×数字」で記される言葉です。
画像や映像は細かい粒状のピクセルで構成されており、解像度とは1インチ内にピクセルがどのくらい含まれているか表しています。ピクセルの数が多いほど解像度が高くなり、画質も良く見えます。
ちなみに、解像度を最大公約数で割った割合が、画面サイズ(アスペクト比)となります。
それでは、なぜYouTube動画では画面サイズと解像度が重要なのか、以下の2つの視点から解説します。
YouTubeが推奨している画面サイズに合わせる必要がある
YouTubeでは画面サイズ「16:9」を推奨しています。
16:9以外の画面サイズの動画をアップロードしても、自動で調整される機能が搭載されています。ただし、動画の左右に余白が出る場合があります。
つまり、推奨サイズ以外のサイズの動画はユーザーにとって見にくく感じてしまい、離脱につながるリスクがあるのです。
ちなみに、動画プラットフォームやSNSでは、それぞれ推奨している画面サイズが異なります。
ユーザーが視聴するデバイスを想定しているため、ユーザーの見やすさを損ねないよう、各メディアが推奨しているサイズを遵守すると良いでしょう。
画質が荒くなったり、読み込み時間がかかりすぎたりする
YouTube動画の解像度は、ユーザーの離脱を引き起こす要因にもなりかねません。
たとえば、解像度が低いと画質が荒くなるため、映像やテロップが見にくくなります。一方、解像度が高すぎると容量が大きくなるため、動画の読み込みに時間がかかりすぎる場合もあります。
そのため、適切な解像度でなければユーザーの利便性を損ね、離脱を招く要因となるでしょう。
YouTube動画の基本構成
YouTubeでは、推奨している画面サイズがあります。前章でも触れましたが「16:9」の画面サイズを推奨しており、それ以外のサイズの動画は自動で調整されます。
ユーザーがタブレットやスマートフォンで視聴している場合でも、デバイスに合わせて最適なサイズに自動調整されるので安心です。
また、16:9の画面サイズに合わせ、以下の解像度に設定するようYouTube側からのアドバイスがあります。
・7680p(8K):7680px×4320px ※2022年中に再生サポート終了
・2160p(4K):3840px×2160px ※2022年中に再生サポート終了
・1440p:2560px×1440px
・1080p:1920px×1080px
・720p:1280px×720px
・480p:854px×480px
・360p:640px×360px
・240p:426px×240px
このうち、フルハイビジョン(フルHD)の「1920px×1080px」もしくはハイビジョン(HD)の「1280px×720px」が2022年現在の主流となっています。
解像度の低い動画もありますが、映像が見にくかったりテキストが読みにくかったりする可能性が高いでしょう。よって、ユーザーがストレスなく視聴できるのはフルHDやHDです。
YouTubeで表示される4つの画面サイズと特徴
YouTubeでは「16:9」の画面サイズが推奨されていますが、それ以外のサイズでも自動調整されて表示されるため、視聴できないわけではありません。
そのため、16:9以外の画面サイズで制作した動画をYouTubeでも視聴できるようにしたい場合、画面サイズを修正したり動画を作り直したりする必要はなく、ちょうどよく調整されて表示されます。
動画制作ではさまざまな画面サイズが用いられますが、その中でもよく使われる4種類の画面サイズを紹介します。
スタンダート「4:3」
「4:3」の画面サイズはスタンダードと呼ばれ、テレビがアナログ放送だった頃に一般的な画面サイズでした。古いパソコンでも使用されている画面サイズです。
時代の変化とともにスタンダードサイズの動画は減少しています。しかし、プロジェクターで投影される画面が4:3であることが多いので、スタンダードサイズのセミナー動画はしばしば見受けられます。
解像度は「640px×480px」がよく使われています。
ワイド「16:9」
YouTubeが推奨している画面サイズが、ワイドと言われる「16:9」です。
YouTubeなどの動画配信サービスのほか、地上デジタル放送のテレビ番組、ドラマやアニメのDVD/ブルーレイでも用いられています。
解像度は「1920px×1080px」もしくは「1280px×720px」が多い傾向です。
「1920px×1080px」はフルハイビジョンと言われる高解像度の画質で、主に液晶テレビやパソコンディスプレイなどに適しています。一方の「1280px×720px」はハイビジョンと言われ、スマートフォンやノートパソコン向けです。
WXGA「16:10」
WXGAは「16:10」の比率で、パソコンのディスプレイやプロジェクターで多く採用されている画面サイズです。
多くは解像度「1280px×800px」で作られています。
シネマスコープ(シネスコ)「2.35:1」
「2.35:1」の画面サイズはシネマスコープと言われ、その名の通り、多くの映画で採用されているサイズです。
今までは映画以外の動画ではほとんど使われることのない画面サイズでしたが、ワイドサイズとは違った雰囲気を出すことができるため、ドラマなどでも採用されるようになっています。
また、YouTubeでもシネマスコープサイズの動画はコントロールバーやタイトル文字が見やすくなるという理由から、シネマスコープサイズの動画が増えつつあります。
YouTube動画に最適なサイズ
YouTubeの動画は、基本的に「16:9」を推奨しています。
それ以外のアスペクト比で投稿すると、余白の部分はグレーで表示されるような仕組みです。
公式サイトでは、推奨しないアスペクト比の動画を下記のように推奨しています。
動画を快適に視聴できるよう、動画自体に余白や黒い帯を追加しないでください。
https://support.google.com/youtube/answer/6375112?hl=ja&co=GENIE.Platform%3DDesktop)
投稿する際は、16:9で設定を心がけましょう。解像度ごとによって、アスペクト比が異なります。
動画を書き出す際には、以下の数値をコピーすることをおすすめします。
1080p(HD): 1920x1080
720p(HD): 1280x720
480p(SD): 854x480
360p(SD): 640x360
240p(SD): 426x240
動画の解像度は高ければ高いほどいいわけではない!
動画の解像度を高くすると、動画の画質自体が向上し、綺麗な映像を視聴することが可能です。
しかし、ここで注意すべき点は、視聴環境によって解像度に限度があることです。
例えば、4K画質に対応した動画を視聴する場合、スマホで動画を視聴できても4Kテレビで視聴できるようなきめ細かい映像を見ることができません。
そのため、高解像度に設定をすればあらゆる端末で美しい映像を表現できるわけではないことを覚えておきましょう。
高解像度に設定をした動画は、ファイル容量が多い点も注意する必要があります。
解像度が高くなればなるほど、容量が大きくなるのでファイルをダウンロードするだけでも膨大な時間がかかってしまいます。
YouTubeをはじめとした動画プラットフォームでは、一定の解像度を超えると自動的にサイトが調整をおこなうので、解像度の高い動画はファイルをアップロードするだけの時間が長くなってしまうデメリットもあります。
動画の解像度を高くすれば全ての問題が解決するわけではないことを覚えておきましょう。
YouTubeの画面サイズ変更・動画編集におすすめのツール
先述の通り、YouTubeが推奨している画面サイズは「16:9」のワイドです。
しかし「4:3で制作したセミナー動画をYouTubeでも視聴できるようにしたい」「他の動画プラットフォーム用に作った動画をYouTubeにもアップロードしたい」などの理由から、動画を16:9の画面サイズに変更したいというニーズが増加しています。
YouTubeは16:9以外の画面サイズの動画は自動で調整されるものの、横に余白ができたり、映像が引き延ばされたりすることもあり、ユーザーが快適に視聴できない可能性があります。
そこでおすすめしたいのが、動画編集ツールを活用して画面サイズを変更する方法です。
動画編集ツールを使うと、簡単に画面サイズを変更できるため、YouTubeだけでなく各プラットフォームやSNSに適したサイズの動画にできます。
それでは、おすすめのツールを紹介します。
Wondershare Filmora
「Wondershare Filmora(ワンダーシェアフィモーラ)」は、無料でも利用できる動画編集ツールです。
無料版は有料版と同じくすべての機能を使うことができますが、完成した動画にはウォーターマーク(透かし)でWondershare Filmoraの広告が入る点には注意しましょう。
画面サイズや解像度の変更は、希望する数値を入力するだけなので簡単です。
ほかにも、動画編集に関するさまざまな機能が充実しています。シンプルなインターフェースなので、プロが作ったような高品質な動画を簡単に制作できるでしょう。
Aiseesoftフリー動画変換
「Aiseesoftフリー動画変換」は、300以上の動画形式に対応している動画編集ツールです。
YouTubeやFacebookなどからダウンロードされた動画にも対応しているので「以前の担当者がアップロードして、元の動画ファイルを持っていない」という場合にも活用できます。
動画のオープニングとエンディングを編集する機能もあり、映画のような動画にブラッシュアップすることも可能です。
無料で利用できますが、パソコンにインストールする必要があります。
Freemake Video Converter
「Freemake Video Converter(フリーメイクビデオコンバーター)」とは、パソコンにインストールすることで利用できる動画編集ソフトです。
HDやフルHDに対応していて、動画の品質を損なうことなく動画サイズを変更できます。
ツール上でYouTubeに直接アップロードできるため、動画投稿の手間の削減が期待できます。
無料版と有料版がありますが、無料版は機能が制限されているので、中長期的に動画投稿を続けたい場合は有料版を選択すると良いでしょう。
YouTube動画の画面サイズ・解像度の変更でよくある質問
YouTube動画の画面サイズや解像度の変更についてのよくある質問をまとめました。ぜひご参考ください。
アップロード済みの動画の画面サイズを変更できますか?
YouTubeでは、すでにアップロードしている動画をYouTube内で編集できる機能があります。しかし、画面サイズや解像度の変更はできません。
アップロード済みの動画の画面サイズ・解像度を変更したい場合は、編集後の動画を再度アップロードする必要があります。そのため、動画をアップロードする前に画面サイズと解像度を確認しておきましょう。
動画をアップロードすると画質が悪くなる原因は?
YouTubeに動画をアップロードしてすぐに視聴してみると、画質が悪くなっている場合があります。
「せっかくHDやフルHDなどの高解像度で動画を制作したのに、なぜ?」と思うかもしれませんが、しばらく経つと高画質に変わるので安心してください。
これは、アップロード処理を高速で完了するために、最初は低画質で処理が行われることが原因です。高画質の動画はアップロード処理に時間がかかるので、数時間は低画質の状態となってしまうのです。
YouTubeでは対処法として、最初は限定公開で動画をアップロードする方法をおすすめしています。処理が行われている間は限定公開とし、処理が終わったら公開することで、ユーザーは高画質の動画を視聴できます。
ショート動画のサイズ(アスペクト比)と解像度を教えてください
YouTubeでは、ショート動画も視聴できます。ショート動画は60秒以内と決められており、短時間で手軽に視聴できるのが魅力です。
ショート動画で推奨されている画面サイズと解像度は以下の通りです。
・画面サイズ 9:16
・解像度 1080px×1920px
スマートフォンを縦にもって視聴すると、ちょうどよく表示される画面サイズです。
TikTokのようにショート動画の需要が高まっているため、動画マーケティングを行う際にはぜひショート動画も検討してみましょう。
まとめ
YouTubeに動画をアップロードする際には、以下の点に注意しましょう。
・画面サイズ(アスペクト比)は「16:9」
・解像度はフルハイビジョン(フルHD)の「1920px×1080px」もしくはハイビジョン(HD)の「1280px×720px」
異なる画面サイズでも自動で調整されますが、余白ができたり映像が引き延ばされたりする可能性があるため、YouTubeが推奨しているサイズに合わせると良いでしょう。
画面サイズや解像度を変更したい場合には、動画編集ツールの活用がおすすめです。クラウド上で簡単に変更できるため、動画編集にかける時間や手間を大きく削減できます。
ぜひ今回紹介した内容を参考に、最適な画面サイズと解像度でYouTube動画を制作しましょう。