「より効果的な広告を出したい」と企業は考えています。広告にもたくさんの種類があり、ターゲットや広告媒体の種類によって変わります。今回は既存のテレビCMと比較的新しい広告の手法である動画広告の違いを解説します。どちらも映像を使った広告ではありますが、より自社に合う方法を選ぶ参考にしてみてください。
テレビCMとは
テレビCMとは、文字通りテレビで流されるCMのことで、誰もが一度は目にしたことのあるなじみのある広告手法です。雑誌やラジオなど、他の広告媒体の中で強い影響力をもつと言われています。
テレビCMのメリットとデメリット
テレビCMのメリットは影響力の強さと信頼度の高さです。テレビは昔からあるメディアなので、ネットなどに比べて視聴者の信頼性は高くなります。また、幅広い年齢層が見てもらえますので、ターゲット層を広げることができます。
デメリットは費用面です。後述しますが、放送時間帯や秒数、放送エリアなど、さまざまな要素に影響されるため、費用相場がわかりづらく検討しづらいという側面もあります
また、禁止表現などルールも多いことから制作時間がかかってしまうこともデメリットにはいるでしょう。
テレビCMの種類
テレビCMには、タイムCMとスポットCMという2種類のCMがあります。
①タイムCM
タイムCMとはタイムCMとは広告主がスポンサー提供し、その番組の放送時間内で流されるCMのことです。最小単位は30秒、2クール(6ヶ月)全国の系列局でCMを流したい場合にはネットタイム枠、その局がもつ放送エリア内の場合にはローカルタイムを買うことになります。
タイムCMのメリットは、ターゲット層が決まっている場合、それに合わせた視聴者層をもつ番組枠を買うことで、効率良くアプローチができることです。また、番組のイメージ効果で自社や商品の良い相乗効果も期待できます。料金は番組の視聴率やエリアなどによって大きく変わります。
②スポットCM
スポットCMとは、番組に関係なく決まった時間に流されるCMのこと。最小単位は15秒、放送期間は自由に設定できます。番組の放送中に流す枠と番組と番組の間に流す枠があります。
時間帯を決めることで、番組の内容にあまり左右されず多くのターゲットにみてもらえることがメリット。また、CMを放送するテレビ局を絞れば、費用を抑えることもでき、複数局を使用する場合には、より幅広いターゲットに訴求が可能です。
動画広告とは
動画広告とは、動画を使った広告のことです。
YouTubeや
Tiktok、
Twitterなど、どうだコンテンツが充実した
SNSが、広告媒体として多く利用されています。各
SNSでユーザー層は大きく変わりますので、どのような層をターゲットにするかで媒体を決めると良いでしょう。
メリットとデメリット
メリットは
SNSの持つ拡散力が期待できることです。多くのユーザーに拡散され話題になることで、テレビなど他のメディアでも取り上げらることも期待できます。また、視聴か数や視聴時間など、数値として見ることができるので効果検証をしやすいこともメリットとしてあげられます。
デメリットは、スキップされやすいこと。ユーザーにとって広告はあまり好ましいものではありません。動画を最後まで見てもらえない可能性も高いのです。そして、拡散力が強いことの弊害として、悪い意味で話題になってしまう可能性もあります。いわゆる「
炎上」です。このようなことが起こらないようにするためには、第三者のサポートを入れるのも有効です。弊社のクラウド動画編集ツール「メディア博士」は、企画制作サポートも行っていますのでぜひ検討してみてください。
動画広告の種類
動画広告には主に
インストリーム広告、インバナー広告、インリード広告の3種類があります。
①インストリーム広告
YouTubeなど動画サイトで本編再生の前にながれる広告を
インストリーム広告と言います。動画を見る前に必ず流れるので、必然的にアピール度は高くなります。本編前に流れるプレロール、本編中のミッドロール、視聴終了後のポストロールの3種類があります。
また、「5秒後にスキップ可能」などのスキッパブル広告、飛ばせないノンスキッパブル広告や6秒広告の
バンパー広告など、多くの種類から選べることが特徴です。
②インバナー広告
インバナー広告とは、Webサイトのバナー広告枠に流れる動画広告のことです。今まで静止画バナーだったところに、動画を入れ込む形です。メリットは、動画サイトを利用しないユーザーにも届けることができること。デメリットは、静止画バナーに比べてどうしてもファイル容量などが大きくなってしまい、サイト運営側の負担も大きくなるので、コストも高くなってしまうことです。
③インリード広告
ユーザーがWebページをスクロールして、動画広告が画面に表示されたら動画が再生されるという仕様の広告をインリード広告といいます。これは縦長ページが主流となった最近現れた新しい動画広告の手法です。
広告が画面に表示されたタイミングで動画の再生がスタートがするため、すべてのユーザーにコンテンツ冒頭から見せることができることがメリットです。ただし、広告までスクロールされずにページを閉じられてしまう可能性があり、必ず見られるわけではありません。また、自動で強制的に動画が再生されるため「勝手に始まった」と不満を感じるユーザーもいることは覚えておかなければなりません。
テレビCMと動画広告の違い
テレビCMと動画広告では、さまざまな面において違いがあります。ここでは、広告媒体・費用(コスト)・制作方法などの違いを解説をします。
広告媒体
テレビCMはもちろんテレビのみが媒体です。動画広告の場合は、
Twitterや
Instagram、
Tiktok、
Facebook、
YouTubeなど
SNSや動画サイトをメインにさまざまな媒体があります。前述したように、それぞれユーザー層が違いますので、ターゲットとなる層が利用している媒体で決めるか、幅広い層にアプローチする場合には、複数媒体を使用することになります。
費用
テレビCMと動画広告では費用の仕組みが大きく異なります。テレビCMの場合はまず放送局やエリア、番組によって料金が決まります。次に静止画や実写、アニメーションなど、どのようなCMの作りなのかで制作会社へ払う料金が決まります。
一方、動画広告は複数の課金形態が用意されていますが、1日100円からスタートできる広告もあります。制作を自社で行えば(
インハウス)、制作会社に外注するよりも費用をおさえることも可能。ただし、撮影や動画編集のための機材購入など、初期費用が必要となります。
制作方法
テレビCMは、まずCM制作会社や映像制作会社に制作を依頼します。次に完成した映像を広告代理店に持ち込み、CM枠の確保を依頼することがほとんどです。
動画広告も制作会社に依頼することもありますが、費用の項目で紹介したように、自社で制作することもできます。CG合成など高度な技術を必要とする動画広告を作りたい場合や有名人を起用したい場合などには専門業者に依頼した方が良いでしょう。そうでない場合は、
インハウスで制作するメリットの方が多くなるといえます。
まとめ
テレビCMと動画広告にはさまざまな面で違うことがお分かりいただけたでしょうか。”テレビ離れ”がすすんでいると言われてる今、動画広告はこれからもっと増えていくと想定されます。
動画広告はユーザーが見たくないと感じた場合にはスキップされたりページを閉じられてしまったりする可能性が高くなります。ですので、よりユーザーの目を引く作りにしなければならないことを覚えておいてください。また、動画広告の効果測定や不快な広告を作らないための知識などを知りたい方は下記を参考にしてみてください。