調理器具の販売に動画を活用する
YouTubeをはじめとする動画投稿サイトやSNSにより、世の中の動画コンテンツが充実している今、企業も動画によるマーケティングに力を入れ始めています。
今回は、調理器具を販売するショップの集客や売り上げアップにつながる動画の活用方法をお届けします。
メリット
調理器具に関する動画を作るメリットは、動画のもつ情報量の多さにあります。商品のパンフレットなど、画像を文章だけでは伝わりづらい使用感は、実際しようしている映像で消費者がイメージを湧きやすくなります。
説明書では読んでもらえるかわからない注意事項も、動画にすることより具体的に「何をしたらだめなのか」が伝わりやすくなります。
実際に使用している映像を見てもうことは、購入後のイメージもつきやすく消費者が購買意欲へつながります。これは、実際に買った後とのイメージのズレが少なくて済み、企業と消費者お互いのストレスを減らすことができるというメリットにもなるのです。
制作した動画を自社サイトや動画投稿サイトに公開しておけば、繰り返し見てもらえる可能性も。一度の視聴だけでは購入までに至らなくても、何度も視聴してもらうことで購入確率を上げることが期待できます。
また、レシピ動画であれば、フライパンや鍋などのメインの調理器具の他にレードルなどの細かな調理器具を使用します。それを自社で販売しているものにしておけば、一緒に購入してもらえる可能性も高まります。
特に、調理器具の使い方がわからないという料理初心者の方には、イメージを持ってもらうことは購入につなげることができるのではないでしょうか。
動画を作るには
魅力的な調理器具動画を作ることは、消費者の使用意欲を引き出すことができます。動画を制作する方法は、外部の制作会社に頼む「外注」と、自社内で制作するインハウス(内製)という方法があります。
コストや制作時間的にもオススメなのがインハウス。撮影機材や編集機材の初期費用はかかりますが、打ち合わせなどが自社内で行えるため制作時間が短縮できます。機材は継続して使用できるものですので、相対的には外注するよりもコストを抑えることも可能です。
インハウスであれば制作ノウハウが蓄積され、動画のクオリティアップが期待できます。撮影や編集、制作後のことなどなにか動画制作に関して不安な場合には第三者のサポートを受けるのも有効。
弊社のサービスであるクラウド動画編集ツール「メディア博士」は、企画制作サポートも行っています。インハウス化を希望される際にはぜひ検討してみてください。
どのような動画があるのか
一言に「調理器具の動画」といっても、さまざまです。ここでは、調理器具動画の種類とそのメリットを解説していきます。具体的な動画事例は後述しますので、そちらもぜひ参考にしてみてください。
紹介動画
シンプルに調理器具の商品紹介をする動画です。シリーズ化されている複数の商品を紹介したい場合にオススメ。
一つずつ動画を作るのも良いですが、あらかじめどのような調理器具があるか紹介しておくことで、目当てではない調理器具を見てもらうことができます。
使用説明動画
調理中のシーンなど、実際に調理器具を使用している映像を動画にしたもの。組み立ての必要があるものは、映像と文章、場合によっては音があった方がわかりやすいのでこちらがオススメです。
また、使用時の注意点なども、文章だけでは読んでもらえるかわかりませんが、動画にすれば目に付くので注意喚起には効果的。
レシピ動画
自社で販売している調理器具を使った料理のレシピ動画。調理器具の使用方法も兼ねることができる動画です。あえて、調理器具ではなく料理(レシピ)をメインとすることで、お役立ち動画として消費者からのブランドイメージのアップも期待でき、販促効果も狙えます。
動画の尺が長いと「凝った料理なのかな」「難しい料理かな」と思われ、視聴者の心理的ハードルが上がってしまう恐れがあるので、尺は短い方がオススメ。
調理器具の動画活用の事例
YouTubeなどに公開されているメーカー公式の調理器具動画をご紹介します。販売している調理器具によって動画のカラーが違いますので、売り込みたい調理器具はどのような特徴やメリットを持っているのか考えながら参考にしてみてください。
YouTube公式チャンネル
BONIQは低音調理器のメーカー。YouTubeの公式チャンネルにはたくさんの動画が公開されています。レシピジャンルごとに再生リストが作成されており、お目当てのレシピがすぐに見つかるので視聴者に親切でぜひマネしてほしいポイントでもあります。
こちらは、約160万回再生されているBONIQを使ったローストポークとビーフステーキのレシピ動画。シンプルでハイセンスなキッチンで撮影されています。
撮影素材そのままではなく、映像の色味も変えて肉料理が美味しく見えるような工夫がされています。
テロップはクラシックな印象を与える白色のセリフ体の書体で統一され、上品で映像を邪魔していません。シックで落ち着いた大人の空間が演出されたこの動画は、レシピ動画であると同時に、ブランドイメージを伝える動画といえるのではないでしょうか。
サッカー長友佑都選手の専属シェフがアスリート二人にパフォーマンスを最大限に引き出す体を作る”トレ飯”の作り方を伝授する動画。料理初心者のアスリート二人を起用することで、BONIQを使えば身体に良いヘルシーな料理が簡単にできるというPRにもなっています。
概要欄には材料とレシピを掲載。タイムスタンプで調理工程ごとにすぐ飛べるようになっていて、こちらも見る側への負担を減らす工夫がされています。
YouTube公式チャンネル
優れた保温性を持つ魔法瓶で有名なドイツのブランドTHERMOS。魔法瓶だけでなく、鍋などの調理器具も販売しており、それらの動画も公開しています。
THERMOSで販売されている調理器具の紹介動画です。ブランドカラーの赤と白を基調とし、商品画像をモーショングラフィックスでポップに演出しています。商品のアピールポイントをイラストになっているので直感的にわかりやすくなっています。
また、途中で実際に料理に使われているシーンも挿入しており、見ている側が実生活でどのように使えるかを想像することができます。
※モーショングラフィックスとは、図形や文字、ロゴやイラストに動きを加えたアニメーションのこと。
定番ともいえる調理器具の説明動画。ナレーションと文字情報、写真と実際の調理映像を使っています。メリットの説明はアイコンと文字を組み合わせてわかりやすく。
器具の仕組みについての解説を入れることで、よりメリットが具体的になっています。シンプルで短い動画ながらも情報はしっかりと詰め込まれた動画といえるでしょう。
こちらは季節のイベント・ハロウィンをイメージしたレシピ動画。ハロウィンのイメージに合うBGMが使われ、雰囲気を盛り上げています。
ナレーションはなく、調理の説明はテロップで。テーブルの飾りつけもハロウィン仕様になっており、ハロウィンカラーであるオレンジを引き立たせるために鍋や皿などの色はシックで抑え気味です。映像と映像を切り替えるトランジション(切り替え効果)も、ハロウインのホラー感に合わせて怪しげになものになっています。
クリスマスやハロウィンなど、季節のイベントの際には凝った料理やイベントのイメージに合う料理のレシピを探す人も多いはず。そんな需要をキャッチした動画もオススメです。
まとめ
調理器具は料理中に使用するもなので、実際に使っているシーンを見てもらうことが多くの情報をより早く伝えることができます。使用方法やレシピなど、その調理器具が魅力的に見える動画を作って、売り上げアップにつなげていきましょう。