この記事は、こんな方におすすめです
- ✅ 老人ホームや介護施設の広報・集客を担当している
- ✅ 入居検討者やご家族に施設の雰囲気を分かりやすく伝えたい
- ✅ 採用活動でスタッフの働きやすさや現場の様子を効果的に発信したい
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老人ホームといっても種類は10種類以上
老人ホームと一言にまとめても、正確には運営形態やサービスの違い等によって様々な老人ホームが存在します。
その中で運営形態について注目すると、老人ホームの運営は2パターンに分けることができ、国や自治体、社会福祉法人が運営する『公営パターン』と民間企業が運営する『民営パターン』があります。
一般的に『公営パターン』は低所得や介護の必要性の高い方を、『民営パターン』は老後の生活に向けて様々なサービスを受けたい余裕のある方がターゲットにされています。
公営パターンは5種類
公営パターンの施設をさらに分解すると5種類あり『特別養護老人ホーム』『養護老人ホーム』『介護老人保護施設』『介護医療院』『軽費老人ホーム(ケアホーム)』に分けることが出来ます。
『特別養護老人ホーム』
『特別養護老人ホーム』とは常時介護が必要な方を対象とした施設で、入浴や食事など日常生活で欠かせない事を介護してもらいます。
『養護老人ホーム』
『養護老人ホーム』とは生活環境や経済的に困窮した方を対象に、養護することで社会復帰できるように促す施設になります。
『介護老人保護施設』
『介護老人保護施設』とは医師による食事管理や看護をもって介護を必要とする高齢者の家庭復帰を目指す施設になります。医師以外に作業療法士や理学療法士が配属されていることがあり、リハビリのサービスが充実しています。
『介護医療院』
『介護医療院』とは長期的に医療と介護の双方を必要とする高齢者に対して医療・介護サービスを受けられる施設になります。
『軽費老人ホーム(ケアホーム)』
『軽費老人ホーム(ケアホーム)』とは家庭生活が困難な高齢者に対して低価格で食事などのサービスを受けられる施設になります。
民営パターンは5種類以上
民営パターンは公営パターンより多くあり、なかでも有名な4種『介護付き有料老人ホーム』『住宅型有料老人ホーム』『健康型有料老人ホーム』『高齢者向け分譲マンション』について紐解いていきましょう。
『介護付き有料老人ホーム』
『介護付き有料老人ホーム』とは24時間介護スタッフが在中し日常生活のサービスや食事などの介護が受けられる施設になります。入居条件やサービス価格も施設によって大きく異なります。
『住宅型有料老人ホーム』
『住宅型有料老人ホーム』とは介護が必要ない方や軽い介護が必要な人を条件に食事や日常生活のサービスを受けることができる施設になります。
『健康型有料老人ホーム』
『健康型有料老人ホーム』とは自立した高齢者を対象にレクリエーションやサークル活動で生活を充実させたい方向けの施設になります。
『高齢者向け分譲マンション』
『高齢者向け分譲マンション』とはシニアライフを充実させたい方や資産形成をしたい方向けの設備をそろえている施設になります。
このように老人ホームには数多くのバリエーションがあります。
老人ホームの施設数は増加傾向
種類だけでなく老人ホームの施設数も近年多くなってきています。
厚生労働省の令和4年度社会福祉施設等調査によると、全国の有料老人ホーム(サービス付き高齢者向け住宅以外)は17,327施設となっています。
日本の高齢化のピークは2042年とされているので、その期間まで老人ホームの施設数も増加がみられることでしょう。
しかし老人ホームの施設数が増加していても、『老人ホームに入居できない』等の課題は根強く残っています。その原因としては
・老人ホームの需要と供給のバランスが合わない
・老人ホーム従業員の雇用環境がよくない
・老人ホームの印象がよくない
等があげられます。
こういった課題を解決する事が老人ホームの将来のために必要と言えます。
老人ホームのマーケティングに動画を活用するメリット
従来はパンフレットや新聞広告、説明会などのオフライン手法が中心でしたが、近年は「動画」を活用することで成果を上げる施設が増えています。ここでは、老人ホームのマーケティングに動画を活用するメリットを解説していきます。
入居検討者に安心感を与えられる
老人ホームを検討する家族にとって最大の不安は「施設の雰囲気や生活環境が実際にどうなのか分からない」という点です。
動画を活用すれば、居室の広さ、共用スペースの雰囲気、食事やレクリエーションの様子などを臨場感を持って伝えることができます。
静止画や文字情報では伝えきれない部分を映像で見せることで、見学前から安心感を与えられる点は大きなメリットです。さらに、施設紹介動画を繰り返し視聴できることも安心材料となり、家族全員で検討しやすくなります。
スタッフや職場環境をリアルに伝えられる
介護士や看護師などの採用活動では、応募者が「どんな職場なのか」「人間関係は良好か」を重視します。
動画を使えば、現場スタッフのインタビューや仕事風景をそのまま紹介でき、言葉だけでは伝わらない働きやすさをリアルに発信できます。
実際に職員の笑顔や利用者との交流風景を映すことで、応募者にとって職場をイメージしやすくなり、応募意欲の向上につながります。求人票では伝わらない「雰囲気」を届けられるのが動画の強みです。
地域や家族とのつながりを強化できる
老人ホームは地域との信頼関係が不可欠です。イベントや季節行事を動画で記録し、地域やご家族に発信することで「開かれた施設」であることをアピールできます。
特に遠方に住む家族にとっては、日常の様子を動画で確認できることが大きな安心材料となります。
動画は「情報共有」と「信頼関係づくり」の両面で役立つのです。また、地域イベントやボランティアとの協力シーンを映すことで、地域貢献の姿勢も広く伝えることができます。
他施設との差別化を図れる
老人ホームは全国的に施設数が増加しています。その中で選ばれるためには「何が他と違うのか」を明確に伝える必要があります。
例えば、食事にこだわりを持っている施設なら調理の様子や入居者の感想を動画にまとめる、リハビリやレクリエーションが強みならその活動シーンを映す、といった形で強みを可視化できます。
動画は差別化ポイントを分かりやすく訴求できるツールです。数分の動画で独自性を伝えることで、入居検討者の第一印象を大きく左右します。
老人ホームのマーケティングに活用できる動画事例
老人ホームが動画を活用したマーケティングをする場合、どのような内容があるのでしょうか?
・新規居住者募集
・従業員募集(介護士や医師募集)のため
・老人ホームでのイベント記録の発信
以上の内容が主な動画内容になります。高価な機材やソフトを用意することはなく、ペルソナ(視聴者)に特化した内容にすることで対費用効果はしっかりと見込めます。
新規居住者募集

この動画は『株式会社ゆきあい 施設入居者募集』になります。株式会社ゆきあいは兵庫・大阪に老人ホームの拠点を置いており、シニア世代の自立支援サービスがある老人ホームへの新規居住者を募集しています。
この動画はなんと13秒で完結しています。このように動画の質や長さは関係なく、要点をしっかりと抑え、どういった入居者にとってメリットがあるのかを動画でアピールするとよいでしょう。
従業員募集(介護士や医師募集)

この動画は『アルクオーレ 社会福祉法人百陽会の採用・求人動画』になります。動画内容では先輩インタビューや仕事の愉しみ、職場の雰囲気などをインタビュー形式で紹介しています。
実際に在籍する職員の生の声を届けることで応募しやすい配慮をしています。このように従業員募集(介護士や医師募集)の際は応募しやすいように労働環境などを重点的に紹介しましょう。
老人ホームでのイベント記録の発信

この動画は『特別養護老人ホーム良友園』のイベント記録動画になります。
新型コロナウイルスの時期に開催されたものの、感染症対策を十分に施し、老人ホームの居住者同士のほのぼのとした運動会の様子を動画にして公開しています。
このように動画活用することで思い出として残ったり、動画越しに老人ホームにいるご家族の様子を見ることもできます。動画編集に凝る必要はなく、ありのままを動画に収めると良いでしょう。
まとめ
さて今回は老人ホームについて紹介してきました。
一言で動画活用といっても用途によって施す作業が大きく異なってきます。
今回紹介した方法は3種類ですが、他にも様々な用途があるのでぜひ動画活用を工夫してみてはいかがでしょうか?