動画の内製化に成功した会社の4つの活用事例
動画の内製化に取り組む際、参考にするべきなのが、動画の内製化に成功している会社の活用事例です。
なぜなら、内製化に取り組み、成功させている会社の活用事例を参考にすることで、内製化を成功させる上で重要なポイントや内製する上での理想的な取り組み方などが見えてくるからです。
今回は、動画の内製化に成功した会社の活用事例の中でも特に参考になりそうな活用事例を4つピックアップして紹介していきます。
メルカリ
月に1,000万人もの人が利用しているフリマアプリ「メルカリ」。
そのメルカリも内製での動画活用を成功させた会社の一つです。
メルカリは動画制作にかかる金銭的なコストと外部企業との余計なコミュニケーションにかかるコストを削減したいという思いから動画の内製化への取り組みをスタートさせました。
メルカリの公式チャンネルにアップされている動画を見てもらえるとわかりますが、シンプルでわかりやすいマニュアル動画が多数アップされています。
それらのマニュアル動画はメルカリの元々の人気の高さも相まって、数万回以上再生されているものも少なくありません。
今後はVR動画の制作にも注力していくとしています。
JapanTaxi株式会社
https://business.adobe.com/jp/customer-success-stories/japantax-2020-case-study.html
タクシーの配車サービスを展開しているJapanTaxi株式会社。
JapanTaxi株式会社は2018年の秋頃から動画の内製化に取り組み始め、
・制作開始までの時間の短縮
・動画制作に関するノウハウの蓄積
・動画制作にかかる時間の大幅な短縮
などの成果につながっているとしています。
外注していたときと比べてPDCAサイクルのスピードが20倍以上にもなっているという点は、内製化ならではのメリットだと言えるでしょう。
株式会社⼤塚商会
https://business.adobe.com/jp/customer-success-stories/otsuka-case-study.html
企業が抱える課題解決のサポートをおこなっている株式会社⼤塚商会。
同社は、営業が日々の活動で使用する製品の紹介動画の制作を外部の会社に依頼していましたが、欲しいタイミングで動画があがってこないなどストレスを感じることが多かったため内製化に切り替えました。
内製化した当時こそ苦労したものの、今ではスピーディーな動画制作が可能になり、営業一人でもさまざまな製品やサービスの詳細な紹介をおこなえるようになったと言います。
湖池屋

引用:湖池屋公式ホームページ
創業から70年以上の歴史を持つ株式会社湖池屋は、動画制作の内製化を成功させた老舗企業です。
コロナ禍により営業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が求められる中、同社は独自に動画制作を始めました。
主な制作物は、複数の商品を効率的に紹介する長さ2〜3分の動画です。これらの動画は営業活動で効果的に活用され、問い合わせの増加や売上拡大に貢献しました。
動画内製化によって期待できるメリット

動画の制作を外注ではなく内製で進めていくのであれば、外注にはない内製化のメリットについて把握しておくべきです。
動画内製化によって期待できるメリットについて解説していきます。
動画制作にかかるコストを大幅に削減できる
動画の制作を業者に外注するのではなく内製化することで期待できるようになるメリットの中でも特に大きなメリットと言えるのが、コストの削減です。
制作する動画の種類や内容、依頼する業者にもよりますが、動画を外注で制作する場合、安くても数十万円はかかると考えておくべきです。100万円以上かかってしまうケースも少なくありません。
動画を複数制作する場合、そのコストはかなりの額になってしまいます。内製するにしてもそれなりにコストはかかりますが、外注にかかるコストほどではありません。
動画を複数制作する場合であればなおさらです。動画制作に割ける予算が少ない企業にとっては非常に大きなメリットだと言えるでしょう。
動画制作のノウハウを蓄積できる

動画制作を外部の業者に外注するとどれだけ動画を作っても動画制作のノウハウが貯まることはありません。
一方、内製化すると動画制作のノウハウを自社内に蓄積できます。
初めはノウハウが溜まっていない状態で始めることになるので大変ですが、ノウハウが溜まってくると動画のクオリティも上がってきますし、スピードも早くなってきます。
何より動画制作のノウハウは企業にとって大きな財産になるので、この点も内製化の魅力の一つだと言えるでしょう。
スピード感を持って動画制作に取り組める
外部の業者に動画制作を依頼する場合、連絡のやり取りで時間を消費してしまいがちです。
「ちょっとした問い合わせに対して数時間返信が返ってこない…」というケースはザラにあります。
一方、内製化すればやり取りを社内で完結させることができるため、意思決定も早くなりますし、スピード感を持って動画制作に取り組むことができます。
訴求ポイントを熟知した社員が動画を作れる
動画内製化の大きなメリットの一つは、自社の訴求ポイントを熟知した社員が直接動画を制作できる点です。
外部に制作を依頼する場合、商品の特長や顧客に伝えたいメッセージを詳細に説明しなければならず、時にはニュアンスが正確に伝わらないこともあります。
一方、内製化することで、自社の商品やサービスを深く理解している社員が制作に関わり、より的確で効果的な訴求が可能となります。また、ターゲットに響く内容をスピーディーに反映させられるため、マーケティング活動の迅速化にもつながります。
自社の魅力を的確に表現できる動画を作ることで、顧客への訴求力を高め、ブランド価値の向上や売上拡大を期待できる点が大きな利点と言えます。
動画内製化を成功させたい企業が知っておくべき内製化のポイント

魅力的なメリットの多い動画の内製化ですが、それらのメリットを享受するには動画の内製化を成功させなくてはいけません。
そこでここからは、動画の内製化を成功させる上で重要になる4つのポイントについて紹介していきます。
事前にしっかりと計画を練る
動画制作を内製化して自社内ですべて進めていくと決めたのであれば、事前にしっかりと計画を練ってから取り組み始めるようにしましょう。
・動画を活用する目的
・動画のターゲット
・制作する動画
・動画を配信する媒体
など、具体的なことを事前に決めておかないと方針がブレてしまい動画の内製化が頓挫してしまいかねませんので注意してください。
チームを構成する

動画の内製はとにかく時間がかかります。これまで動画を制作した経験がないのであればなおさらです。
経験がないにも関わらず一人で進めてしまおうとすると「いつまで経っても動画が完成しない…」となってしまいかねませんので、チームを構成し、メンバーで役割を分担しながら動画の制作に取り組むようにしましょう。
ノウハウを溜め、マニュアル化する
動画の内製化によって溜まったノウハウは、いつメンバーが入れ替わってもいいようにマニュアル化しておきましょう。
「あの人がいないと動画の制作を進められない…」という状況はなるべく避けなくてはいけません。
そのために必要になるのがノウハウのマニュアル化です。
マニュアルの形式は特に決まっていませんが、マニュアルも動画化しておくと見やすくなりますし、動画制作のスキル向上にもつながるのでおすすめです。
動画内製化をサポートしてくれる企業にサポートを依頼する
「動画を内製で進めたいけどどうやって進めていけばいいかわからない…」という場合は、動画の内製化をサポートしてくれる企業にサポートを依頼してみるのもおすすめです。
動画制作のサービスを提供している企業の中には内製化をサポートするサービスを提供しているところもあるので、そういった企業にサポートしてもらいながら内製化に取り組めば、内製化への取り組みをスムーズに進められるようになります。
効果を振り返り次回に活かす
動画内製化を成功させるためには、制作後にその効果を振り返り、次回の制作に活かすことが重要です。
視聴回数やエンゲージメント率、問い合わせ数など、具体的なデータをもとに評価を行い、どの要素が成功の要因となったのかを分析しましょう。
また、逆に改善が必要な部分や課題を明確にし、次回に生かせる改善点を抽出します。
視聴者からの声やフィードバックを収集することも重要です。視聴者がどの部分に共感し、どの部分が響かなかったのかを明らかにし、次回の動画制作に役立つアイデアを得ましょう。
このプロセスを繰り返し行うことで、動画の質や効果が向上し、内製化の取り組みがさらに洗練化します。
内製化をおすすめする動画3選
近年、動画コンテンツの重要性は増しており、企業がその制作を内製化するメリットは多岐にわたります。ここでは、特に内製化のメリットを活かせる動画の種類を3つ紹介します。
SNS用動画
SNS用動画は、内製化に適したコンテンツの一つです。SNSは瞬時にトレンドが変化し、リアルタイムでの発信が求められるため、外部に依頼していると対応が間に合わないことがあります。
特に、SNSでは短尺でインパクトのあるコンテンツが求められます。そのため、自社の最新情報や製品の特長を、社員がリアルタイムで反映させて動画制作することが欠かせません。
内製化すると、社員が自社の最新のプロモーションや顧客の反応を迅速に反映できるため、タイムリーに対応できるようになります。
特に自社の社員は、ブランドのトーンやメッセージを最もよく理解しているため、外部のクリエイターに頼らずとも、視聴者に響く内容を素早く作成できます。SNS用動画は作成に早さを求められる分、内製化がおすすめです。
商品・サービス紹介動画
商品やサービスを紹介する動画も、内製化を検討すべき動画の一つです。商品の特長やサービス内容を最も深く理解しているのは、間違いなく自社の社員です。
外部の制作会社に依頼した場合、商品のニュアンスを伝えるのに時間がかかり、コミュニケーションの手間や追加費用が発生する懸念もあります。内製化すると、これらのリスクを回避し、スピーディーに動画を作成できます。
また、社員が制作に関わると、商品の特長や顧客のニーズに即した内容を柔軟に反映させられます。
商品について熟知している社員が、ターゲット層に向けて直接アプローチするため、より効果的に訴求できる動画の完成が期待できるでしょう。
さらに、社員が制作過程に関わると、商品やサービスの理解が深まり、社内のマーケティング力の向上も期待できます。
商品のプロモーション活動を強化し、顧客に対する訴求力を高めるためにも、商品・サービス紹介動画は内製化が効果的です。
配信動画
ライブ配信やウェビナーなど、リアルタイムでの配信動画も内製化が特に有効なジャンルです。これらの動画では、瞬時に視聴者からの質問に回答したり、配信中に状況に応じた柔軟な対応が求められます。
外注ではこのリアルタイム性を保つのが難しく、スムーズな配信が困難なこともありますが、内製化することで、配信内容を自社でコントロールしやすくなります。
配信動画を内製化すると、内容の企画から配信中の調整まで、全て自社で行えるため、視聴者からの質問やフィードバックにも即座に対応できます。
また、社内でスタッフを揃えて配信を行うと、より細やかなアプローチも可能になるので、顧客との信頼関係を深める効果も期待できます。
頻繁なライブ配信やウェビナーの実施が求められる場合、外注ではコストがかさみますが、内製化を進めるとコスト削減もできます。
リアルタイムで視聴者との双方向コミュニケーションが必要な場面には、内製化が欠かせません。
まとめ
マーケティングに活用する動画の制作を外注ではなく内製で進めていきたいと考えている経営者や担当者向けに、動画内製化に成功している会社の活用事例について紹介してきました。
今回紹介させてもらった活用事例はあくまで一例でしかありませんが、内製化に成功している会社の活用事例をチェックしていると、内製化を成功させる上で重要なポイントや内製化に成功する会社の共通点などが見えてくるはずです。
動画の内製化に挑戦している・挑戦した会社はたくさんありますが、それらの会社すべてが内製化に成功しているわけではありません。
むしろ成功している会社の方が少ないと言えるでしょう。
今回紹介させてもらったポイントを参考にしながら取り組めばきっと内製化を成功させられるはずですが、「それでも成功させられるか不安…」という場合は、動画の内製化をサポートしてくれる企業にサポートを依頼するのも一つの手です。
すべて自社でまかなうことに固執せず、ぜひそういったサービスの利用も検討してみてください。