インターネット回線が高速化し、動画の解像度の高い高画質動画が多く登場しました。動画を当たり前に視聴できるようになったことで、高画質の動画が好まれるようになりました。
しかし、動画サイズが高画質になったからとはいえ、全ての動画に解像度の高い画質が求められているわけではありません。状況に応じた解像度を設定する必要があります。
本記事では動画の適切な解像度について解説します。
動画の解像度で知るべき3つの項目
そもそも動画の画質に影響を与える「解像度」の基礎知識について解説します。解像度は何か、よく使われる画面解像度の違い、アスペクト比の3つを覚えておくと動画制作に役立つでしょう。
解像度
解像度は動画の縦・横の画素数(ピクセル)を決めるもので、解像度が高ければ、画素数も多くなります。
高画質の動画は、縦横の画素数が多く、細かいところまで表現が可能になり映像を綺麗に映し出すことができるようになります。
アスペクト比
アスペクト比とは、縦横の画素数の比率を指す数値を表します。アスペクト比によって同じ動画でも見え方が大きく異なります。
最近では16:9の画面が一般的で、PC、テレビ、スマートフォン、タブレットなどさまざまな端末でストレスなく閲覧が可能です。
16:9ではなく、4:3設定した場合、ディスプレイ上では黒い画面が表示されます。SNSプラットフォームによっては解像度だけでなくアスペクト比を指定することもあるので、合わせて覚えておくことをおすすめします。
メディア博士ではアスペクト比に関する記事も制作したので合わせてご確認ください。
https://media-hakase.com/column/article/page_542.html
よく使われる解像度・アスペクト比
SNSプラットフォームによって設定されている解像度・アスペクト比が異なります。SNSプラットフォームが推奨する解像度・アスペクト比に動画を設定し、視聴されやすい動画を目指しましょう。
・YouTubeでよく活用される解像度→1920×1080、アスペクト比16:9、
※short動画の場合アスペクト比9:16
・TikTokの解像度 540×960、640×640 、アスペクト比は9:16or1:1
・Instagramでの解像度は1080×1920 アスペクト比は9:16
※IGTVでは720ピクセルが必要
SNSプラットフォームによって推奨している解像度やアスペクト比があります。投稿前に解像度と画素数を確認したうえで制作してください。
高画質が必ずしも良いわけではない理由
高画質動画は訴求力が高く、訴求効果が期待できます。しかし、高画質動画が必ずしも良いとは限りません。なぜ高画質動画が必ずしも良いとは限らないのかについて解説します。
再生中に動画が停止してしまうことも
高画質の動画は通信環境によって大きく動画の画素数が左右されます。
通信環境が不安定な環境で動画を視聴しても、高画質の動画で再生されないことがあります。場合によっては読み込みに時間がかかり、動画を再生するまでに時間が必要になってしまうこともあります。
高画質の動画は、読み込みに必要なデータ量が多く、場合によって再生が難しいことを覚えておきましょう。
モニターの性能によって高画質が表現できないことも
高速インターネットの利用が可能な環境でも、ユーザーの使用するモニターの性能によって動画を正しく閲覧することができないこともあります。
視聴する端末をスマホやタブレットを想定しているのであれば、1920×1080の設定で十分美しい映像を提供することが可能です。
視聴する環境によって動画を閲覧する環境が大きく異なることを検討してください。
用途に合わせた解像度の選択が重要
・通信環境によって動画の画質が大きく異なる
・端末によって低画質になる可能性も
上記2つの理由から、動画の解像度を設定する際には、高画質を想定するのではなく、動画を制作する際にどの解像度、アスペクト比が最適か状況に合わせて検討しましょう。
ビジネスシーンで使える解像度の知識
SNSプラットフォームでは、使用する解像度・アスペクト比があらかじめ設定されているため、知識のない方でもスムーズな設定が可能です。
しかし、ビジネスシーンでは解像度をどのようにすべきかわからないことも。
ビジネスシーン別におすすめのアスペクト比、解像度について解説します。
社内共有用動画は720×480でも可能
社内で動画を共有する際には、720×480の低画質動画でも対応が十分可能です。
YouTubeに720×480の動画を投稿しても、スマホからもストレスなく閲覧することが可能です。
研修やマニュアル動画などは低画質で行い、CMやSNSに発信する用の動画コンテンツであれば、1080pとなる1920×1080の解像度で制作してください。
HD動画を前提とした動画であれば、高画質の作品を作る際には、720pとなるように、1280×720の設定がおすすめです。
展示会向けの用途に合わせて解像度を選択する
展示会で動画を紹介する際は、使用するモニタの大きさによって解像度を検討しましょう。タブレットや、小さいテレビモニタを想定しているのであれば、1920×1080の解像度で十分な品質の映像を提供することが可能です。
展示会の大画面に映像を映し出すのであれば、解像度が低い状態の動画は画面が粗くなり、見栄えが汚くなってしまう恐れもあります。
展示会で使用するモニタのスペックをあらかじめ確認し、最適な解像度を設定してください。
映像を映し出す環境によっては、高い解像度の動画をうまく映し出すことができないこともあります。展示会で実際に流す環境を視野に入れて、動画を制作してください。
解像度を設定する方法は
解像度は編集ソフトで設定が可能です。詳しいやり方について解説します。
編集画面で解像度を指定
一般的な設定方法は、動画編集時に解像度を指定する方法です。解像度を設定することで、編集上の画面が指定した画素数、比率になります。
撮影した機材によっては解像度と設定が合わないため、映像が全て映しだされないこともあります。
編集に慣れていない方は調整が難しく感じることもあります。編集時には、あらかじめ動画素材の解像度を確認し、同じ解像度を設定して編集を行うようにしてください。
解像度設定でできないこと
動画を制作した後の解像度変更はできないことが多くあります。解像度を変更するツールもありますが、有償のツールが多く、購入が必要になることも。
解像度を再度設定するのであれば、編集ソフトで解像度を設定し直した後に書き出し作業をおこなうようにしてください。
動画制作支援ツールなら解像度設定も簡単に
編集ソフトは細かい解像度の設定ができる反面、一定の知識が無ければどのような設定をすべきかわからないこともあります。
動画制作支援ツールを活用すれば、素材を選択するだけでツールが最適な解像度に設定し制作を支援するケースもあります。
まとめ
・解像度は動画の画質を決めるもの
・解像度とアスペクト比を覚えておくと動画制作がスムーズに
・編集時に設定をする
動画の解像度は動画制作の基礎的な知識です。動画制作をこれから始めようと検討している企業様は、本記事で紹介した内容を覚えて動画制作に役立てましょう。
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