今最も注目されているマーケティング手法の一つ、「動画マーケティング」。分野を問わず、さまざまな企業が動画マーケティングを取り入れており、大きな成果をあげている企業も少なくありません。
今後はその重要性がより高まっていくと予想されていることもあって、「今年こそ動画マーケティングを始めたい…!」と考えている企業も少なくないかと思います。
今回は、そんな動画マーケティングを深堀りして紹介していきます。
この記事は、こんな方におすすめです
- ✅ 動画マーケティングを自社で本格的に展開したい企業担当者
- ✅ 広告・PR・採用など複数部署で動画を活用したい
- ✅ 成果を出すためのPDCAをスピーディに回せる体制を整えたい
- ✅ 社内で動画制作から配信までを完結できる仕組みを探している
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動画マーケティングとは?
動画マーケティングとは、映像コンテンツを活用したマーケティング手法です。
動画マーケティングは、よく「動画作って公開するだけのマーケティング手法」と勘違いされてしまいがちですが、それほど単純なものではありません。
その他のマーケティング手法と同じようにターゲットや目的、ゴールの設定などもおこないますし、施策の効果検証をおこない、常にブラッシュアップさせながらマーケティングを展開していきます。
また、
・会社紹介動画
・製品紹介動画
・ユーザーの声を紹介する動画
・ハウツー動画
など、制作して公開する動画の種類もさまざまですし、定番の動画配信プラットフォームであるYouTubeだけでなく、TikTokやInstagramを活用する企業も増えてきています。
近年注目を集めているコンテンツマーケティングを動画で実践している企業も少なくありません。
動画マーケティングは、今現在最も注目を集めている最新のマーケティング手法です。
動画マーケティングの市場規模は?
大まかにではありますが、動画マーケティングの市場規模は動画広告の市場規模の推移から予測することができます。
株式会社サイバーエージェントが2025年2月におこなった国内の動画広告市場調査によると、2023年で6,253億円の規模だった動画広告の市場は、2025年には8,408億円、2028年には1兆1,471億円の規模にまで成長すると予測されています。
動画マーケティングを行う目的
市場規模が急速に拡大していることもあってさまざまな企業が動画マーケティングへの取り組みをスタートさせたり、取り組みを強化させたりしています。
その主な目的は、新しい時代のマーケティングに対応するためです。
これまでの企業のマーケティング活動は、一昔前まではテレビやラジオ、新聞、雑誌などのマスメディアを活用する方法が主流でしたが、今現在はWebサイトやWeb広告などインターネットを活用するのが主流になっています。
今後もインターネットを活用したマーケティングが主流であることに変わりはありませんが、これまでテキストや画像で訴求していたものが、徐々に動画での訴求に置き換わりつつあります。
テキストや画像を活用したマーケティングが完全になくなることはありませんが、今後は、より多くのメリットを享受できる動画でのマーケティングに切り替わっていくと予想されているので、多くの企業がこぞって動画マーケティングに取り組むようになっているわけです。
この流れは、次世代の通信規格である5Gの普及にあわせて、より加速していくと考えられています。
動画マーケティングのメリット・デメリット
動画マーケティングは企業にとって非常に魅力的なマーケティング手法ですが、非の打ち所のない完璧なマーケティング手法というわけではありません。メリットもありますが、デメリットもあります。
自社のマーケティングに動画マーケティングを取り入れるべきかどうかは、動画マーケティングのメリットとデメリットを比較した上で決めるべきです。動画マーケティングならではのメリットとデメリットについて解説していきます。
動画マーケティングのメリット
動画マーケティングの主なメリットとしては、
・今の時代にマッチしている
・短時間で多くの情報を伝えられる
・イメージしてもらいやすい
・拡散されやすい
・言語にとらわれない
・さまざまな媒体で活用・流用できる
・効果検証がおこないやすい
の、7点があげられます。
それぞれ詳しく解説していきます。
今の時代に最もマッチしているマーケティング方法
動画マーケティングは、スマートフォンが広く普及した今の時代に最もマッチしているマーケティング方法です。
スマートフォンでの情報のリサーチに慣れている今のユーザーは、動画コンテンツに日常的に触れているので、違和感を感じたり不快感を感じることがありません。
「テキストや画像を主体としたコンテンツよりも映像コンテンツの方がわかりやすい」というユーザーも少なくありません。
時代にマッチした方法でアプローチできる点は、マーケティングを展開していく上での大きなメリットになります。
短時間でより多くの情報を伝えられる
動画は、
・映像
・テキスト
・音声
・アニメーション
など、さまざまな表現方法を用いて制作することができます。
そのため、テキストや画像で情報を伝える場合に比べ、短時間でより多くの情報を伝えられるという強みがあります。
長時間拘束されることを嫌うユーザーは多く、テキストを主体とした長文のコンテンツでユーザーにアプローチするのは決して簡単ではありません。
一方動画は、数千文字分の情報を数秒の映像で伝えることができるので、コンテンツに目を通してもらいやすく、途中で離脱されにくい傾向にあります。
ユーザーにイメージしてもらいやすい
動画は、映像でユーザーに訴求することができます。
例えば、商品やサービスを紹介する場合、テキストや画像での訴求だと、ユーザーにイメージしてもらいにくかったり異なる印象をあたえてしまうことがあります。
一方動画は、映像で情報を伝えることができるので、ユーザーがよりイメージしやすくなりますし、異なる印象や間違った印象をあたえてしまうことがほとんどありません。
商品やサービスを利用していることをイメージしてもらえるかどうかは成約に大きく影響するので、マーケティングにおいて非常に大きなメリットになります。
拡散されやすい
動画はユーザーにあたえるインパクトが強いため、拡散されやすいという強みもあります。
テキストや画像を主体としたコンテンツでユーザーに「拡散したい!」と思わせるほどのインパクトを残すことは、非常に難易度が高く、困難です。
一方動画は、さまざまな表現方法を用いて訴求できるので、テキストや画像を主体としたコンテンツよりユーザーにインパクトをあたえやすく、なおかつ強く印象に残りやすくなっています。
動画が拡散されると、アプローチできるユーザーがねずみ算式に増えていくので、通常では考えられない数のユーザーに対してアプローチすることも可能です。
言語にとらわれない
テキストや画像がメインのコンテンツを用いるマーケティングは、日本語を使用するという性質上、他の国のユーザーにアプローチできないという弱みがあります。
一方動画は、映像での訴求が可能で、必ずしもテロップなどのテキストで訴求する必要がありません。
動画の内容にもよりますが、製品やサービスによっては映像を見てもらうだけで興味を持ってもらうこともできます。
例えば、自治体が外国人観光客を誘致する場合、その地域の観光地や風景、食べ物を映像で見せるだけでも十分に訴求することが可能です。
これは、映像を用いることができる動画マーケティングならではの強みだと言えます。
さまざまな媒体で活用できる・さまざまな媒体に流用できる
プラットフォームによってはアスペクト比が異なるのでちょっとした修正が必要になったりすることはありますが、動画にはさまざまな媒体で活用できる・さまざまな媒体に流用できるというメリットもあります。
例えば、InstagramとTikTokは同じ縦型のアスペクト比なので、Instagram用に制作した動画をTikTokに流用することが可能です。もちろん、TikTok用に制作した動画をInstagramに流用することもできます。
制作した一つの動画で両方のプラットフォームのユーザーにアプローチできる点は非常に魅力的です。
また、ショート動画という扱いにはなるものの、YouTubeにも流用可能です。さらに、制作した動画をWebサイトに埋め込んで活用するという方法もあります。
効果検証がおこないやすい
Webを活用するマーケティング方法には、データが取りやすく効果検証がおこないやすいという大きなメリットがありますが、そのメリットは動画マーケティングにも当てはまります。
YouTubeには「YouTube Studio」という無料で利用できる高機能なアナリティクスツールが備わっていますし、InstagramやTikTokは、ビジネス向けのアカウントに切り替えることで詳細なデータを確認できます。
また、動画広告をメインにマーケティングを展開していく場合も、広告に対するユーザーの反応や出稿にかかった費用に関するデータの確認が可能です。
これは、これまでのアナログなマーケティングにはない大きなメリットです。得られたデータを分析しながら改善策を考えることで、より精度の高い施策がおこなえるようになります。
動画マーケティングのデメリット
動画マーケティングならではの主なデメリットとしては、
・外注費が高い
・内製する際のハードルが高い
・時間と手間がかかる
の、3点があげられます。
それぞれ詳しく解説していきます。
外注する際の費用が高い
動画は専門性が高いということもあり、内製する企業も増えてきてはいるものの、制作会社に依頼する企業が多い傾向にあります。
動画の制作は制作会社だけでなくフリーの動画クリエイターに依頼することもできますが、どちらにしても費用が高く、それが動画の制作を外注する上での大きなデメリットになります。
動画制作の費用相場は制作会社やクリエイターによって異なりますが、最低でも10万円、CMのように手の込んだクオリティの高いものを作る場合は100万円以上かかってしまうことも少なくありません。
動画マーケティングでは動画を複数制作することも多いので、割ける予算が少ない企業にとっては大きなデメリットになります。
自社で内製する際のハードルが高い
動画マーケティングに用いる動画は内製することも可能です。実際、内製化に取り組む企業は年々増えてきていますし、内製した動画で成果をあげている企業もあります。
ただ、動画は専門性が高く、企画・撮影・編集とやることが多いので、内製する際のハードルが高くなってしまいがちです。
動画マーケティングの内製化を成功させるには、内製化をサポートしてくれる企業の活用や動画の内製を簡素化してくれるツールを活用するなどして、ハードルの高さを緩和することが重要になってきます。
やるべきことが多く時間と手間がかかる
先述したように、動画マーケティングはやることが非常に多く、他のマーケティング手法よりも時間と手間がかかる傾向にあります。
動画の制作だけでも、企画、撮影、編集などの工程をこなさなくてはいけませんし、動画を公開した後も分析や改善、新しい施策の実施が必要になります。
動画マーケティングの経験がない場合、動画の作成に一ヶ月以上かかってしまうことも珍しくありません。
内製で動画マーケティングを成功させるには、スピード感を持って動画の制作やマーケティングに取り組めるかが重要です。
動画マーケティングを行う際のポイント
実際に動画マーケティングに取り組む際は、
・事前準備に時間をかける
・配信する媒体を決めておく
・情報を詰め込みすぎない
・広告の活用も検討する
などのポイントを意識して取り組むことが大切です。
それぞれ詳しく解説していきます。
事前準備に時間をかける
動画マーケティングに取り組む企業の中には見切り発車でいきなりの動画の制作から始めてしまうところもありますが、その始め方だとほぼ確実に失敗するのでおすすめできません。
動画マーケティングもマーケティングの一種であることに変わりはなく、大まかな進め方は他のマーケティング手法と変わりません。
マーケティングでは、実際に施策に取り組み始める前の準備が何よりも重要だとされており、事前準備をどれだけ丁寧におこなえるかで得られる成果や成果が出るまでのスピードが異なると言っても過言ではありません。
例えば、
・ターゲット層の選定
・KPIの設定
・目標を達成するために必要になる動画の選定
・マーケティングのスケジュール設定
など、実際に動画を作り始める前にやるべきことはいくつもあります。
また、動画を内製化するのであれば、組織づくりや動画の制作、動画マーケティングに関する知識やスキルの習得も必要になるでしょう。
事前準備は時間も手間もかかりますが、準備を丁寧におこなうことで後々の作業がよりスムーズに進められるようにもなるので、しっかりと準備した上で施策をスタートさせるようにしてください。
動画を配信する媒体を事前に決めておく
動画マーケティングには動画を配信する動画配信プラットフォームの存在が欠かせません。
一昔前まではYouTube一択だったため悩む必要はありませんでしたが、最近はInstagramやTikTokなどのプラットフォームを活用する企業も増えてきています。
YouTubeはユーザーの年齢層が幅広く、機能も充実しています。スマートフォンなどのモバイル端末からPCまでさまざまな端末での利用に最適化されている点もYouTubeの強みです。
Instagramは今最も勢いのあるSNSで、動画の投稿にも対応しています。実際、Instagramに動画を投稿してファンを獲得している企業も少なくありません。
TikTokも勢いに乗っているSNSです。YouTubeやInstagramよりも拡散力が高く、バズって一気にフォロワーが増えるというケースも珍しくありません。
これらのプラットフォームをすべて活用するのもアリですし、利用しているユーザー層やプラットフォームの特徴などを加味しながらより相性が良いと思われる媒体に注力するのもアリです。
ただ、それぞれのプラットフォームで投稿できる動画の長さやアスペクト比が異なるので、どの媒体を活用するかは事前に決めておく必要があります。
一つの動画に情報を詰め込みすぎない
動画マーケティングに失敗する企業の共通点の一つに、「一つの動画に情報を詰め込みすぎる」というものがあります。
例えば、商品を紹介する目的で制作する動画に会社の紹介や製品の具体的な使い方などのマニュアル的な要素を入れてしまい、動画が長尺になってしまったりするわけです。
動画は流し見できるコンテンツなので、ユーザーの心理的ハードルはそれほど高くありません。ただ、長い動画の場合は別です。
ユーザーは、自分から情報を集めるほど興味のあるものや好きなものであれば数十分の動画でも視聴しますが、そうでない動画は数分でも長いと感じるものです。そのため、動画を作る際のテーマや伝えたいことは一つに絞るべきです。
もしユーザーに伝えたいことがいくつかあるのであれば、動画を分けて制作するようにしましょう。
例えば、会社の紹介と商品紹介、商品の具体的な使い方をユーザーに伝えておきたいのであれば、
・会社紹介動画
・商品紹介動画
・商品のマニュアル動画
と、動画を3つ制作するようなイメージです。
こうすることで動画が必要以上に長くなってしまうことがなくなり、ユーザーに敬遠されにくくなります。
広告の活用も検討する
動画を制作して公開し、ユーザーに視聴してもらう方法は、プル型のマーケティング手法です。そのため、どうしても成果が実感できるようになるまでに時間がかかります。
もし、よりスピーディーにマーケティングを展開し、なるべく早く成果につなげたいと考えるのであれば、広告の活用も検討するべきです。
制作した動画を動画広告として配信したり、広告用の動画を制作して配信することで、ユーザーに製品やサービスを知ってもらうまでの期間を大幅に短縮できるようになります。
広告の出稿にはお金がかかりますが、その分スピード感を持って動画マーケティングに取り組めるようになるので、数日で何かしらの成果につながる可能性もあります。
動画広告には比較的安い費用で始められるものもあるので、広告の活用も前向きに検討してみてください。
動画マーケティングを成功させるための戦略
動画マーケティングを成功させるには、単なる制作や配信のテクニックにとどまらず、事業戦略やマーケティング戦略と結びつけた以下のような取り組みが不可欠です。
・ブランド価値と一貫性を意識する
・顧客の購買行動に沿ったシナリオ設計を行う
・データ分析と改善を繰り返す
・リソースを最適に配分する仕組みを整える
それぞれ詳しく解説していきます。
ブランド価値と一貫性を意識する
動画は一度公開すると多くの人の目に触れるため、企業イメージに直結します。したがって「ブランドの一貫性」を保つことが最重要です。
ロゴやカラー、ナレーションのトーン、映像の雰囲気を統一することで、ユーザーは動画を見ただけで「この企業のコンテンツだ」と認識できます。短期的なキャンペーンでも、長期的にブランド価値を高める基盤になるのは一貫性です。
顧客の購買行動に沿ったシナリオ設計を行う
動画を単発で考えるのではなく、顧客の購買プロセス全体に沿ったシナリオを設計することが成功の鍵です。
例えば「認知フェーズ」ではブランドストーリーやCM的動画、「比較検討フェーズ」では製品の使い方や導入事例動画、「購入直前」では導入メリットや保証内容を強調する動画といった具合です。動画を点ではなく線で設計することで、顧客を自然に購買へ導けます。
データ分析と改善を繰り返す
動画マーケティングは公開して終わりではありません。再生回数や視聴維持率、クリック率、コンバージョン率などのデータを収集・分析し、次の改善につなげることが欠かせません。
例えば、途中で離脱が多い場合は冒頭の構成を改善したり、クリック率が低い場合はサムネイルやタイトルを見直したりと、データに基づく改善を繰り返すことで成果が高まります。数値を根拠にした改善は、感覚に頼った運用よりもはるかに精度が高く、持続的な成長を実現できます。
リソースを最適に配分する仕組みを整える
動画制作には企画・撮影・編集と多くの工程があり、すべてを内製で賄うのは難しく、外注に頼りすぎるとコストが膨らみます。そこで重要なのが、社内外のリソースをどう配分するかという仕組みづくりです。
日常的な短尺動画や解説コンテンツは内製化し、ブランドムービーや広告映像のように高品質を求めるものは外部に依頼するなど、役割分担を明確にします。さらにクラウド動画編集ツールを活用すれば、社内担当者でも効率的に一定品質を保てるようになり、戦略的なリソース配分が可能になります。
動画マーケティングにおける成功事例
動画マーケティングを始めるのであれば成功事例もチェックしておきましょう。
成功事例をチェックすることで動画マーケティングを成功させるコツや共通点が見えてくるので、積極的に参考にするべきです。
ここでは、特に参考になりそうな事例を3つピックアップして紹介していきます。
ふるなび
https://www.youtube.com/@ふるなび公式チャンネル/videos
CMでもおなじみのふるさと納税サイト、「ふるなび」。ふるなびは、YouTubeに公式のアカウントを開設し、ふるさと納税に関する動画コンテンツを公開する形で動画マーケティングを展開しています。
2025年の9月時点で100本近い動画が公開されていて、1,200万回以上再生されています。
アカウントにアップされている動画は、人気の返礼品を紹介する動画やふるさと納税のシステムについて解説するような基礎知識系の動画がほとんどです。
ふるさと納税を利用したいと考えているユーザーが求めているであろうコンテンツを提供し、サービスの利用につなげています。
IDC OTSUKA
https://www.youtube.com/@byidcotsuka9597/videos
日本を代表するインテリアショップ、「大塚家具」。大塚家具も動画マーケティングに力を入れている代表的な企業の一つです。
大塚家具のYouTubeの公式アカウントには、
・特定のカテゴリのおすすめの商品を紹介する動画
・特定の商品を深堀りして紹介する動画
・インテリアの基礎知識を解説する動画
など、さまざまな動画が公開されています。
インテリアショップのチャンネルはYouTube上に無数にありますが、数千人のチャンネル登録者を有しているIDC OTSUKAのようなチャンネルはそう多くありません。
また、動画の総再生回数も500万回以上で、同じカテゴリのチャンネルの中では非常にうまくいっている事例だと言えるでしょう。
ただ、IDC OTSUKAのチャンネルは、「大塚家具」というブランド名だけでここまで伸びたわけではありません。動画のサムネイルの変遷をチェックするとわかりますが、テストを重ねて最適化させていることが伺えます。
チャンネルを伸ばすためにはテストと検証が必要不可欠だということを気づかせてくれる、非常に参考になる事例です。
Safari
https://www.youtube.com/@safari5323/videos
40代〜50代の大人のメンズ向けファッション雑誌、「Safari」。SafariもYouTubeに公式のアカウントを開設して動画をアップし、動画マーケティングに取り組んでいます。
2020年にスタートしたSafariのチャンネルですが、2025年9月時点でのチャンネル登録者は約6.5万人となっています。
40代〜50代とターゲットが限定されていることを考えると、かなり成功している事例だと言えるでしょう。実際、動画も1,200万回以上再生されています。
実際にチャンネルをチェックしてもらえるとわかりますが、サムネイルもユーザーの視線を引きつける魅力的なものが設定されていますし、各動画の内容も思わず見てみたくなるようなものばかりです。
また、概要欄の活用もうまく、動画に出てくるアイテムやそれらのアイテムを購入できる店舗を丁寧に解説しつつ、雑誌の購入や定期購読への動線も整えられています。
マーケティング用の動画を内製化で作成する
動画マーケティングに活用する動画は自社で内製することもできます。
動画マーケティングにおけるデメリットの一つとして「内製化のハードルが高い」という点をあげましたが、確かに他のマーケティング方法に比べると内製化のハードルは高いものの、内製化できないというわけではありません。
最近は
動画制作の内製化をサポートする企業が増えてきていますし、動画制作をより簡素化してくれるツールも増えてきています。
動画の内製は外注に比べて費用を大幅に抑えることができるので、動画マーケティングに割ける予算が少ない企業にこそおすすめです。
また、自社で完結できるため、返事を待っている間にこちらの手が止まるといったこともありません。こちらの意図がうまく伝わらず、想定していたものと異なるものが納品される可能性も少なくなります。
最初は大変ですが、作業しているうちに慣れていきますし、動画制作や制作した動画の活用に関するノウハウも溜まっていくので、長い目で見た場合は外注で進めるよりも内製化した方がより多くのメリットを享受できると考えられます。
まとめ
今最も注目を集めているマーケティング手法の「動画マーケティング」について詳しく紹介してきました。
動画の市場はここ数年で大きく成長しており、今後も成長していくと予想されています。その流れにともない、企業における動画の活用の重要性も高まっていくものと考えられています。
「そろそろうちでも動画マーケティングを…」と考えている経営者やマーケティング担当者は、この記事で紹介した内容を参考にしながら動画マーケティングへの取り組みを前向きに検討してみてはいかがでしょうか?