インスタグラムの「ストーリー」機能とは
ストーリー機能は、インスタグラムに備わっている機能の一つです。
正式名称は「ストーリーズ」ですが、「ストーリー」と呼ばれることがほとんどです。
画像や動画を投稿できるという点は通常の投稿と変わりませんが、
・スライドショーのような形式で表示される
・投稿が24時間で自動的に削除される
など、ストーリーならではの特徴があります。
ストーリーは複数投稿することが可能で、複数のストーリーを投稿した場合、
スライドショーのような形ですべての投稿が自動的に再生されるようになっています
また、投稿が24時間で自動的に削除されて見られなくなるというのが最大の特徴で、ちょっとした特別感や限定感を演出できる投稿の方法として注目を集めています。
インスタストーリーを活用するメリット
インスタグラムのストーリー機能を活用する上で押さえておきたいのが、ストーリーを活用するメリットについて。
活用することでどういったメリットが期待できるようになるのか把握しておかないことには、せっかくの魅力的な機能も効果的に活用することはできません。
インスタグラムのストーリー機能を活用することで期待できるようになる主なメリットとしては、
・複数の投稿が自動的に再生される
・投稿内容が全画面で表示される
・特別感や限定感を演出できる
・投稿内容が残らない
・ユーザーが気軽にアクションしやすい
などがあげられます。
それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
複数の投稿が自動的に再生される
インスタグラムのストーリーは、一つだけでなく複数投稿できる仕様になっています。
ストーリーを複数投稿した場合、一番古いものから順番に表示されるようになっているのですが、一定の時間で表示される投稿が自動的に切り替わる仕組みになっているので、より多くの投稿に目を通してもらいやすいというメリットがあります。
フィードやリールの場合、タップしてもらわないと投稿の詳細が表示されないようになっていますが、その場合、投稿に目を通してもらうまでのハードルが高く、複数の投稿をチェックしてもらうのはそう簡単ではありません。
一方、ストーリーは、一定の時間で自動的に投稿が切り替わるようになっているので、ユーザーがストーリーの視聴をやめない限り情報を提供し続けることができます。
ユーザーに離脱されないことを意識する必要はありますが、ユーザーにアクションを起こしてもらわなくても情報を提供し続けられる点はストーリーならではの魅力的なポイントの一つです。
投稿内容が全画面で表示される
ストーリーの投稿は、リールのように全画面で表示されるようになっています。
フィードの投稿は画面の上部にアカウント名が表示され、画面の下に投稿に関する情報が表示されるようになっているのでダイナミックさに欠けますが、全画面で表示されるストーリーの投稿はインパクト抜群です。
同じ内容について投稿する場合であっても、全画面で表示されるストーリーでの投稿の方が興味を引きやすく、ユーザーのアクションを誘発しやすいという強みがあります。
特別感や限定感を演出できる
インスタグラムのストーリーは、フィードやリールには表示されません。また、24時間で自動的に消去されてしまうので、上手く活用することで特別感や限定感を演出できるようになります。
24時間で消えてしまうということもあって「早くチェックしとかないと…!」「とりあえず見とこう」など、ユーザーの焦燥感を適度にあおってくれるので、通常の投稿よりも閲覧を促しやすいという強みもあります。
ユーザーが気軽にアクションしやすい
インスタグラムでは、ユーザーが投稿にいいねを押したりコメントしたりできるようになっています。
ただ、フィードやリールに対してそれらのアクションを起こした場合、他のユーザーにも見えるような形で残ってしまうため、いいねやコメントなどのアクションを起こしづらいと考えて躊躇するユーザーも少なくありません。
一方、ストーリーの場合は、いいねやコメントなどのアクションに関する情報をチェックできるのはアカウントの運営者のみで、他のユーザーにはわからないようになっています。
そのため、他のユーザーの目に触れることを意識してなかなかアクションを起こせずにいるユーザーにも気軽にアクションしてもらいやすいというメリットがあります。
機能が充実している
具体的な機能については後ほど詳しく紹介していきますが、ストーリーにはさまざまな機能が実装されています。
ユーザーの目を引く機能やリアクションを促す機能、ユーザーの投稿を活用して投稿の内容を充実させる機能など、とにかく機能が充実しているので、それらの機能を上手く活用することで、コンテンツを充実させたりユーザーのエンゲージメントを高めたりできるようになっています。
インスタストーリーの作成・投稿方法
インスタグラムのストーリーの作成・投稿方法はとても簡単です。
インスタグラムのアプリを立ち上げたら、
画面上部に表示されている自分のアイコンをタップします。
「ストーリーズに追加」という写真や動画を選択する画面が表示されるので、写真や動画をタップして選択します。
「カメラ」をタップして写真や動画を撮影してストーリーズの投稿を作成することも可能です。
写真や動画を選択すると編集画面に切り替わります。
アルファベットのアイコンをタップすると、
テキストを入力できるようになりますし、
顔のアイコンをタップすると、
アンケートやスタンプなどの機能を投稿に追加できるようになります。
編集が完了したら、下部にある「ストーリーズ」をタップしましょう。
これで投稿が完了し、ユーザーからも閲覧できるようになります。
インスタストーリーの機能と活用方法
インスタのストーリー機能はマーケティングツールとして高いポテンシャルを秘めていますが、ただ写真や動画を投稿するだけではそのポテンシャルを十分に引き出すことはできません。
ストーリーには、
・ハイライト機能
・ハッシュタグ機能
・アンケート機能
・質問機能
・リポスト機能
など、さまざまな機能が備わっていますが、ストーリーのポテンシャルを最大限まで引き出すにはこれらの機能の活用が必須になります。
それぞれの機能の概要と活用方法について解説していきます。
ハイライト機能
ハイライトは、数ある機能の中でも活用必須と言えるほど重要度の高い機能です。
インスタグラムのストーリーは24時間で自動的に消えてしまう仕様になっていますが、ハイライトに設定しておくことで24時間以上経過した後も残せるようになります。
ハイライトはアカウントのプロフィールの中央部分に表示され、ユーザーの目を引くので、積極的に活用するようにしてください。
重要度の高いストーリーやユーザーにチェックしてほしいストーリーをハイライトに設定し、ユーザーのアクセスを促すようにするのが定番の活用方法となっています。
ハッシュタグ機能
インスタグラムのストーリーでは、一般的な投稿と同じようにハッシュタグを設定することもできます。
ハッシュタグはリンクのような役割を果たすので、ストーリーにハッシュタグを設定し、チェックしてタグや投稿にユーザーを誘導しましょう。
ハッシュタグを活用する際は、「#カフェ」や「#インテリア」など、広く使用されているハッシュタグを設定すると関係ない投稿も表示されてしまうので、オリジナルのハッシュタグや自社の製品・サービスに関係のあるハッシュタグを作成して設定するようにしましょう。
アンケート機能
既存の製品やサービスの改善、新製品や新しいサービスの開発など、ビジネスをおこなっているとユーザーの意見や声が欲しくなる場面が多々あります。
そのような場面で活躍してくれるのがアンケート機能です。
アンケート機能はストーリーを閲覧してくれたユーザーに対して2択の質問を投げかけて回答してもらうというシンプルな機能ですが、ユーザーの意見や声を集める手段として重宝します。
例えば、新製品の開発に着手する際に改善してほしい点や新しく追加して機能などについて事前にアンケートを取り、そのアンケートの内容を反映するなどといった形で活用することで、ユーザーの要望や意見を反映させ、より良い製品を開発できるようになります。
質問機能
自社の製品やサービスをより良いものにしていく上でユーザーの声や意見は欠かせませんが、先ほど紹介したアンケート機能だと、ユーザーはこちらが用意した選択肢を選んでもらうことしかできません。
そこで効果を発揮してくれるのが質問機能です。
質問機能は文字通りユーザーに対して質問を投げかけて回答してもらえる機能で、自由にテキストを入力してもらい、回答してもらうことができます。
「〇〇(製品やサービス名)で改善してほしい点はありますか?」
「新しい商品やサービスをリリースする場合、追加してほしい機能はありますか?」
などと質問することで、アンケート機能では集めることができないさまざまな意見を集められるようになります。
リポスト機能
インスタグラムのストーリーには、他のユーザーの投稿を引用する形で投稿できるリポスト機能も用意されています。
例えば、自社の製品やサービスについての投稿をリポストすることでユーザーのリアルな声を発信できるようになります。
オリジナルのハッシュタグを設定し、「このハッシュタグを付けて投稿してくれた場合は公式アカウントで紹介させてもらいます」など、特別感を演出してユーザーの投稿を促し、リポストにつなげるという施策をおこなっている企業アカウントは少なくありません。
公式アカウントにリポストされることを喜ぶユーザーも多いので、リポスト機能はファン化の手段としても効果的です。
インスタストーリーの保存方法
インスタグラムのストーリーを使っていると、24時間で消えてしまっても問題ないと考えて投稿したものの、「やっぱり残しておきたい…!」となるケースがあります。
そういったケースに対処できるようにするために覚えておきたいのが、ストーリーの保存方法です。
意外と知られていませんが、実はストーリーにアップした投稿は簡単に保存できるようになっています。
やり方は簡単で、
まず、ストーリーを閲覧しているときに表示される「その他」をタップします。
すると、メニューが表示されるので「保存」をタップしましょう。
「写真(あるいは動画)を保存」か「ストーリーズを保存」をタップして選ぶと、スマートフォンのカメラロールにストーリーが保存されます。
24時間で消えてしまう点はストーリーのメリットでもありデメリットでもあるので、再利用する・しないに関わらず、ストーリーにアップした後は一旦保存するようにしておくといいかもしれません。
視聴者の目に留まるインスタストーリーとは
活用することでさまざまなメリットが期待できるようになるインスタグラムのストーリー機能ですが、ストーリー機能を効果的に活用するには、
・機能を積極的に活用する
・ハイライトを積極的に活用する
・他のアカウントの投稿を参考にする
などのポイントを意識しながらストーリーを活用することが大切です。
ユーザーの目に留まるストーリー作りのポイントや活用のポイントについて解説していきます。
機能を積極的に活用する
「インスタストーリーの機能と活用方法」で紹介したとおり、インスタグラムのストーリーにはたくさんの機能が実装されています。
それぞれの機能をどう活用するべきかについても紹介しましたが、ユーザーに興味を持ってもらい、アクションを起こしてもらうためには、これらの機能を積極的に活用するべきです。
無理にすべての機能を使用する必要はありませんが、どの機能を用いた投稿が効果的かは実際に使ってみるまでわからないので、一通り使ってみた上で取捨選択するようにしましょう。
ハイライトを積極的に活用する
インスタグラムのストーリーに関連する機能は、取捨選択して最適だと思われる機能を積極的に活用するべきだと紹介しましたが、ハイライトは活用必須の機能です。
ハイライトに設定したストーリーズは24時間経っても消えることはありませんし、ユーザーの目にとまりやすいという特徴もあります。
ただ、ストーリーをハイライトに設定しても閲覧されなければ意味がないので、ストーリーをハイライトに設定するときはクリックしたくなるタイトルを付けたり興味をそそる画像を設定するなど、「ユーザーが思わずタップしてみたくなる投稿かどうか」も意識しながら設定するようにしてください。
他のアカウントの投稿を参考にする
インスタグラムをより効果的に活用していく上で欠かせないのが、他のアカウントのリサーチです。
インスタグラムのストーリーを活用している企業の中にはストーリーの活用が非常に上手く、
・ユーザーとの距離を縮める投稿が上手いアカウント
・ユーザーにリアクションを促すのが上手いアカウント
・ついすべてのストーリーを見たくなるような仕組みづくりがされているアカウント
など、参考になるアカウントがたくさんあります。
競合他社はもちろん、他の業界のアカウントでもストーリーの活用方法について参考になるアカウントは多いので、定期的にリサーチをおこない、取り入れられそうなテクニックを積極的に取り入れながらストーリーの活用に取り組むようにしましょう。
インスタストーリーを活用する際の注意点
企業が自社のインスタグラムのアカウントでストーリーを活用する場合、活用のポイントとは別にいくつか注意しておかなくてはいけないポイントもあります。
主な注意点としてあげられるのが、
・あくまで企業アカウントであることを意識して投稿する
・売り込み色が強くなりすぎないよう注意する
・リサーチ用の別アカウントを用意しておく
の、3点です。
これらを把握していない状態でストーリーを活用し始めてしまうと思うように成果をあげられない可能性もあるので注意しましょう。
それぞれ詳しく解説していきます。
あくまで企業アカウントであることを意識して投稿する
企業がマーケティングなどビジネス目的でインスタグラムのストーリーを活用する場合、個人が趣味で運用しているプライベートなアカウントではなく企業のアカウントであることを意識して投稿するよう意識しなくてはいけません。
インスタグラムのストーリーは、24時間で自動的に消去される仕様になっていますし、フォロワーや興味を持ってくれているユーザーをファン化する目的で活用される機能です。
そのため、フィードやリールなどの一般的な投稿とは異なり、くだけた内容の投稿でユーザーとの距離感を縮めようとする企業アカウントも少なくありません。
その方法は非常に有効な方法である反面、炎上につながる可能性があるので注意が必要です。
あくまで企業のアカウントであり、企業の看板を背負っているということを常に意識しておかないと、企業アカウントにふさわしくない投稿をして炎上してしまいかねませんので注意しましょう。
売り込み色が強くなりすぎないよう注意する
インスタグラムのストーリーは機能の特性上、企業のアカウントであるという意識が薄れてしまいがちだと紹介してきました。
ただ、だからといって製品やサービスを宣伝するような投稿ばかりだと、ストーリーをアップしたとしても「どうせ宣伝でしょ」「また製品(サービス)関連のストーリーだろうな…」と思われるようになる可能性があります。
紹介してきたとおり、インスタグラムのストーリーにはユーザーとコミュニケーションを図れる機能やユーザーの意見を聞ける・集められる機能が充実しているわけなので、製品やサービスを売り込むためだけに使うのではなく、ユーザーと交流したり声を聞くための機能としても活用するべきです。
具体的な活用法については、「インスタストーリーの機能と活用方法」を参考にしてみてください。
リサーチ用の別アカウントを用意しておく
企業がインスタグラムのストーリーを上手く活用する上で参考にしたいのが、インスタグラムのストーリーを上手く活用している企業のアカウントです。
ストーリーでどういった投稿をおこなっているかを確認するだけでも勉強になるので、しっかりと成果を出したいのであれば競合他社のリサーチも積極的におこなうべきです。
ただ、ストーリーはアクセスしたアカウントの情報が足跡として残るので、企業アカウントでのリサーチはあまりおすすめできません。
企業アカウントとは別にリサーチ用のアカウントを開設し、リサーチについてはリサーチ用のアカウントでおこなうようにしましょう。
まとめ
インスタグラムの目玉機能の一つである「ストーリー(ストーリーズ)」について詳しく紹介してきました。
インスタグラムのストーリーは、アカウントの露出を高めたり新しくフォロワーを獲得したりするための機能ではなく、既存のフォロワーや、自社の製品・サービスに興味を持ってくれているユーザーをファン化するための機能です。
そのため、インスタグラムの基本機能であるフィードやリールなどとの併用が必須になりますが、ファンはビジネスを成功や成長に導く上で欠かせない存在なので、しっかり使いこなせるようにしましょう。
今回の内容を参考にしてもらえれば、より効果的にストーリーを活用できるようになるはずです。
ただ、多機能すぎてすぐにすべての機能を使いこなすことは難しいと思うので、まずはストーリーに写真や動画を投稿するところから始めてみてはいかがでしょうか?