採用に動画を活用するのは当たり前?
冒頭でも紹介したとおり、採用活動に動画を取り入れる企業はひと昔前に比べてかなり多くなってきています。
実際にYouTubeなどで「採用動画」と入力して動画を検索してみるとわかりますが、業界を問わず、さまざまな企業が自社のYouTubeチャンネルに採用動画をアップしています。
特定の業界のみが採用動画を取り入れているわけではなく、
・金融
・不動産
・メーカー
・アパレル
・飲食
など、さまざまな業界の企業が積極的に活用していることを考えると、採用に動画を活用するのが当たり前になってきていると言っても過言ではありません。
この流れは今後さらに加速すると考えられるので採用動画を取り入れるべきかどうか迷っているのであれば、この機会に作成して取り入れるべきだと言えるでしょう。
採用動画の制作費用・相場
「採用動画」とひとくちに言ってもその種類はさまざまです。
代表的なものとしては、
・企業の紹介がメインの動画
・従業員へのインタビュー動画
・密着動画などのドキュメンタリー風動画
・ドラマ仕立ての動画
などがあげられます。
採用動画の制作費用や相場は、動画の種類によって異なります。
それぞれの動画の制作にかかる費用の相場は以下のとおりです。
採用動画の種類 |
費用相場 |
企業の紹介がメインの動画 |
30〜50万円 |
従業員のインタビュー動画 |
20〜50万円 |
密着動画などのドキュメンタリー風動画 |
70〜100万円 |
ドラマ仕立ての動画 |
200万円〜 |
企業の紹介がメインの動画は、最もポピュラーな採用動画で、会社の外観や社内の様子を移した映像をメインに、会社の歴史や事業内容などを紹介していくタイプの動画です。
従業員のインタビュー動画は、自社で働く先輩社員に業務内容や仕事のやりがい、会社の印象などについてインタビューするタイプの動画で、社内の様子や仕事をしている様子などの映像を差し込みつつ、作成していきます。
密着動画は、自社で働く先輩社員の一日に密着するタイプの動画で、入社前の不安の解消につながる動画として人気を集めています。
ドラマ仕立ての動画は、プロが作成した脚本やプロの俳優などを使って作る本格的な動画です。
ターゲットを引き込むクオリティの高い動画を作れる反面、最低でも200万円〜と、費用が高額になりやすいというデメリットがあります。
採用動画の作成費用・料金で注意するポイント
実際に採用動画を作成する際は、極端に高い金額で依頼してしまわないよう注意しなくてはいけません。
また、効果の得られない動画になってしまうとお金と時間をかけて作った意味がなくなってしまうので、しっかりと効果の出る動画を作成することも大切です。
採用動画を制作する際の作成費用や料金で注意するべき主なポイントとしては、
・見積もりの金額が適切かどうか確認する
・追加の撮影が発生しないよう注意する
・採用の目的や採用したい人物像を明確にする
の、3点があげられます。
それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
見積もりの金額が適切かどうか確認する
制作会社やフリーランスに採用動画の作成を外注する際は、必ず見積もりの金額が適切かどうか確認するようにしてください。
採用動画の制作費用には明確な決まりがなく、それぞれの制作会社やフリーランスが自由に設定できるようになっています。
適切な金額を提示してくるところがほとんどですが、中には相場よりも極端に高い価格を提示してくるところもあるので注意しなくてはいけません。
提示された金額が適切かどうかを判断するためには、先ほど紹介した費用相場を把握しておく必要があるので、事前にチェックしておいて、相場よりも高い金額を提示された場合は、極端に高い金額を提示してくる悪質な業者を避けたり、その金額になる理由について質問できるようにしておきましょう。
追加の撮影が発生しないよう注意する
採用動画を作成する上で最も時間と手間がかかるのが、映像の撮影です。
そのため、撮影した後で追加の撮影が必要になると、追加料金が発生し、費用が高額になってしまう傾向にあります。
業者側のミスで追加の撮影が発生する場合であれば追加料金が発生するようなことはありませんが、撮影が完了した後になってから、
「こういった映像もほしい!」
「こういう映像も追加したい!」
と、こちらからリクエストして追加の撮影が発生してしまうと、追加の費用を請求される可能性があります。
ロケ地を用意したり俳優を出演させるような大掛かりな撮影になればなるほど追加費用も高額になるので、追加の撮影が発生してしまわないよう、事前にどういった動画を作りたいか明確にしておくようにしましょう。
採用の目的や採用したい人物像を明確にする
採用動画は成果につながらなくては意味がありませんが、「プロに依頼して採用動画を作ってもらったのに、全然成果が出ない…」となってしまうケースは少なくありません。
採用動画が成果につながらない理由はさまざまですが、採用の目的や採用したい人物像が明確になっていないことで誰にも刺さらない動画になってしまい、思うように応募者が集まらないというパターンが特に多いので、その点についても注意が必要です。
新しい人材を採用する目的が明確になれば採用したい人物像も明確にイメージできるようになりますし、採用したい人物像をイメージできるようになれば、その人に向けて採用動画を作れるようになります。
採用動画の作成にかかる費用を無駄にしてしまわないためにも、動画を作成する目的や動画を届けたい人物像を明確にした上で作成を依頼するようにしましょう。
採用動画の費用を安く抑えたい
紹介してきたとおり、採用動画の制作にかかる費用は高額です。
その金額はこだわればこだわるほど高くなり、動画の内容や制作方法によっては数百万円以上になることもあります。
人材の確保は企業の成長や存続に大きく関わる話なのでコストをかけるべきところではありますが、抑えられるのであれば抑えるべきです。
採用動画の費用を抑える方法としては、
・見積もりをおこなって費用を比較する
・内容を複雑にしすぎない
・高度な撮影技術を用いない
・動画を内製する
などがあげられます。
それぞれ詳しく解説していきます。
相見積もりをおこなって費用を比較する
採用動画の作成にかかる費用を少しでも安く抑えたいのであれば、相見積もりをおこない、算出してもらった金額を比較しながら業者を選ぶようにしなくてはいけません。
先述したとおり、採用動画の作成にかかる費用の相場を把握しておくことで極端に高い料金で対応を依頼してしまうような失敗は避けられるようになりますが、少しでも安く済ませたいと考えるのであれば、費用の相場を把握しておくだけでは不十分です。
最低でも3社に見積もりを算出してもらい、より安い金額を提示してくれる業者を選ぶようにしましょう。
ただ、安かろう悪かろうでは意味がないので、見積もりの内容や担当者の対応なども加味しながら、リーズナブルな価格でクオリティの高い採用動画を作成してくれるであろう誠実な業者に依頼するようにしてください。
また、相見積もり自体は悪いことではないので積極的におこなうべきですが、他社の見積もりの内容を見せて交渉するのはマナー違反にあたるので、そういった対応は避けるようにしましょう。
内容を複雑にしすぎない
採用動画の費用は先述したとおりですが、紹介した金額はあくまでも相場でしかありません。
動画の内容によって相場よりも安い金額で対応してもらえることもありますし、逆に相場よりも高くついてしまうこともあります。
内容が複雑になったり、「〇〇してほしい」「〇〇も取り入れたい」など、映像や編集内容に関する注文が多くなると金額も高額になるので注意しなくてはいけません。
動画は凝ったものを作ろうと思えばいくらでも凝ることができますが、採用動画を作成する目的はあくまでも人材を集めることなので、凝った動画を作ることが目的になってしまわないようにしましょう。
高度な撮影技術を用いない
YouTubeなどにアップされている採用動画の中には、会社の外観をドローンなどで空撮していると思われる映像が織り込まれている動画もあります。
ドローンでの空撮した映像は、まるで大手企業のCMのような印象をあたえてくれる非常に魅力的な映像ではありますが、費用を抑えたいのであれば、そういった高度な撮影技術を用いるのは避けるべきです。
ドローンで撮影した映像がなくてもターゲットの興味を引く採用動画を作ることはできます。
高度な撮影技術を用いることにこだわるよりも、動画の内容や伝えたいメッセージ、伝え方にこだわった方が、よっぽど効果の期待できる採用動画に仕上がる可能性が高いので、内容や伝え方を洗練させることを意識するようにしてください。
動画を内製する
採用動画の作成にかかる費用を抑える方法の中で最も高い節約効果が見込めるのが、動画を内製する方法です。
ひと昔前までであれば採用動画などの動画の作成は専門家に外注するしかありませんでした。
ただ、最近は動画制作の需要が高まり、動画編集ツールが充実してきたこともあって、採用動画など、ビジネスで活用する動画を内製する企業が増えてきています。
動画を内製する場合、外注にかかる費用をまるまる浮かせることができるので、節約効果は抜群です。
また、社内に動画制作のノウハウを蓄積することができるので、採用動画だけでなく、さまざまな動画を作成できるようにもなります。
自分たちで動画制作に取り組むことができるので、動画を作成する際にありがちな、
「イメージしていたのと違う仕上がりになった」
「担当者との打ち合わせやすり合わせに時間がかかる」
「担当者からの返信が遅く、なかなか思うように進めることができない」
などのデメリットやトラブルに悩まされることもありません。
動画制作の内製化は、費用を抑えられる点以外にもさまざまなメリットをもたらしてくれるので、ぜひ検討してみてください。
採用動画を内製化で作成する方法
採用動画の制作費用を少しでも安く抑えたいのであれば、動画を内製するのも一つの方法だと解説してきました。
ただ、動画の内製と言ってもその方法はさまざまです。
採用動画を内製化で作成する際の代表的な方法としては、
・社員を教育して自社で撮影から編集までおこなう
・動画制作のための人材を雇う
・動画の内製化をサポートしてくれるサービスを利用する
などがあげられます。
それぞれの方法の概要や特徴、メリット・デメリットなどについて解説していきます。
社員を教育して自社で撮影から編集までおこなう
採用動画を内製する方法として最もポピュラーなのが、今いる従業員を教育し、撮影から編集までをおこなってもらう方法です。
今いる従業員を動画の制作担当として育てるので、新しく人を採用する必要がなく、動画制作にかかるコストを最も抑えられる方法だと言えます。
担当者を一人だけ決めて対応してもらったり、動画制作のチームを編成するなど、方法はさまざまです。
社内に動画の撮影や編集にあかるい従業員がいれば、教育の手間も省けますし、すぐにでも採用動画の制作に取り掛かることができます。
一方、動画の撮影や編集をできる人が社内にいない場合は、一から学んで覚えていくしかありません。
その場合、実際に動画を作成できるようになるまでに時間がかかるので、その点には注意が必要です。
採用動画として活用できるレベルの動画を作れるようになるまでには、最低でも1ヶ月以上は必要になるので、この方法で動画の内製化に取り組む場合は、なるべく早く体制を整え、動画作りへの取り組みをスタートさせる必要があります。
動画制作のための人材を雇う
採用動画を内製化する方法の2つ目が、動画制作のための人材を雇う方法です。
先ほど紹介した今いる従業員を動画制作の担当者に任命する方法は、最低限のコストで内製化を進められる反面、動画を作れるようになるまでに時間がかかるというデメリットがあると紹介してきました。
ビジネスはスピード感が命ですし、すでに採用活動をスタートさせている企業の場合、一刻も早く採用動画を作成し、公開しておきたいところです。
そこでおすすめなのが、動画制作のための人材を雇う方法です。
この方法の場合、動画制作のスキルを有している人材を確保することができれば、すぐにでも採用動画の作成を始められるという大きなメリットがあります。
スピード感をもって採用動画の内製化に取り組みたいと考えている企業にとっては、非常に魅力的な方法だと言えるでしょう。
一方、採用動画を作成するためだけに雇うとコストパフォーマンスが悪くなってしまいます。
こちらの方法は、今後、採用動画以外の動画も作成して活用する予定があるなど、動画の活用に本格的に取り組む予定の企業におすすめの方法だと言えるでしょう。
動画の内製化をサポートしてくれるサービスを利用する
動画の作成にかかる費用をなるべく抑えつつ、スピード感を持って動画の作成と活用を進めたいときにおすすめなのが、動画の内製化をサポートしてくれるサービスを利用する方法です。
最近は企業における動画活用の機運が高まってきているということもあり、動画の内製化をサポートするさまざまなサービスが登場してきています。
動画の撮影方法や編集方法をレクチャーする形でサポートしてくれるサービスもあれば、用意されているテンプレートに当てはめるだけでクオリティの高い動画が作れてしまうようなサービスもあります。
目的に合わせてどのサービスを利用するか比較・検討する必要はありますが、利用するサービスさえ決まってしまえば、すぐにでも動画の作成に取り掛かることが可能です。
また、リーズナブルな価格帯のサービスも多いので、コストを抑えつつ本格的な動画を作成して活用できるようにもなります。
採用動画の相場・費用のまとめ
採用動画の相場・費用について詳しく紹介してきました。
採用動画を作成する際にかかる費用は、動画の内容などさまざまな条件によって変化するため、一概に「〇〇円かかる」と言い切ることはできません。
そのため、今回紹介した金額はあくまで相場であり、おおよその費用感です。
ただ、相場やおおよその費用感を把握しておくことで、相場とかけ離れた金額で採用動画の作成を依頼してしまうような失敗を防げるようになるので、頭に入れておくようにしてください。
また、採用動画の作成にかかる費用を抑えたいのであれば、内製化という方法もあります。
動画の内製化は大変ではありますが、動画制作のノウハウが社内に蓄積するなど得られるメリットも大きいので、内製できるのであれば内製化するべきです。
最近は動画の内製化をサポートしてくれるツールやサービスも充実してきているので、それらを活用することも念頭に置きながら採用動画の作成を進めていくようにしましょう。