スマホやタブレットの普及により、YouTubeやX、Instagramなど、動画を気軽に視聴できるWebサービスが増えてきました。多くの企業がこれをマーケティングのチャンスと捉え、PR動画などを自社サイトや動画サイトにアップしています。
今回は宝飾品やアクセサリーを扱うショップの担当者の方に向けて、動画を活用するメリットやその方法をご紹介します。ぜひ、自社での動画活用をお考えの方はご一読ください。
宝飾品やアクサセリーブランドで動画を活用するメリット、デメリット
宝飾品やアクサセリーブランドで動画を活用することは、さまざまなメリットやデメリットがあります。これらをきちんと理解しておくことが重要です。
デメリットは最小限に、メリットは最大限に活かすことのできるようぜひ参考にしてみてください。
メリット
質感・輝きを視覚で伝えることができる
アクセサリーやジュエリーのように、素材の光沢や輝き、繊細なディテールが重要な商材は、静止画や文章だけでは十分に魅力を伝えきれません。動画を活用すれば、自然光や照明のもとで輝く様子や、角度によって変わる色味、手に取ったときの印象などをリアルに表現することができます。
消費者は動画を見ることで、オンライン上でも実店舗に近い購買体験ができ、購入の後押しとなるのです。
ストーリー性を持たせて共感を生む
動画は、単に商品を紹介するだけでなく、「ブランドの世界観」や「製品に込めた想い」を物語として伝えることができます。例えば、ハンドメイドアクセサリーの制作過程を映す動画では、職人の手作業や素材選びのこだわりを見せることで、視聴者に共感を与え、ブランドへの信頼感を醸成することが可能です。
また、ギフト需要が高いアクセサリーにおいては、シーン別にドラマ仕立てにすることで、視聴者に「自分も同じように贈りたい」と感じさせ、購入へとつなげる力があります。
モデル起用による使用イメージの具体化
アクセサリーは身につける場所や服装との相性が購入判断に大きく影響します。動画では、実際にモデルが着用することで、サイズ感や印象、動いたときの揺れ方など、使用シーンを視覚的に想像させることができます。
例えば、同じピアスでも、フォーマルな場合とカジュアルな場合では見え方が大きく異なります。このようなスタイリングの参考にもなる動画は、顧客の選択をサポートし、購買率の向上につながります。
ECサイトでの差別化と滞在時間の向上
アクセサリーをオンラインで購入する場合、多くの消費者は「質感やサイズ感が分からない」という不安を抱えます。そこで商品ページに動画を加えることで、安心して購入へと進んでもらいやすくなります。
さらに、動画コンテンツはユーザーのサイト滞在時間を伸ばす効果があるため、SEOにも好影響を与えます。動画を戦略的に配置することで、検索順位の向上にも貢献します。
デメリット
制作コストとリソースの確保が必要
動画制作にかかるコストは、写真やテキスト中心のコンテンツに比べて高くなりがちです。対策としては、段階的な導入が効果的です。
例えば、最初はスマートフォンや無料の編集アプリを使って簡易的な動画から始め、反応を見ながら徐々に本格化するのが現実的です。また、クラウド動画編集ツールを活用すれば、テンプレートベースで動画が簡単に作成できるため、専用の編集ソフトやスキルがなくても内製化を実現できます。
ジュエリー撮影の難しさ
宝飾品やアクセサリーは、質感・輝き・繊細さといったビジュアル要素が強い分、撮影の難易度も高いのが特徴です。カメラの性能だけでなく、照明や角度、背景の選び方一つで仕上がりの印象が大きく変わってしまいます。反射や影の出方によっては、かえって商品の魅力を損なう可能性もあります。
こうした問題への対策としては、「ノウハウの蓄積」と「外部サポートの活用」が有効です。
動画のクオリティによるブランドイメージへの影響
動画は、良くも悪くも企業の顔となります。特に高級感が求められるジュエリーブランドでは、ちょっとした演出ミスが信頼感を損なう原因になります。
このリスクに対しては、「目的とブランドイメージを明確にした動画設計」が鍵になります。それぞれのテーマに沿って、動画の構成・BGM・ナレーションの有無などを計画的に決めることで、無駄のない動画を作ることができます。
更新や鮮度維持に手間がかかる
一度制作した動画は、一定期間は活用できますが、商品の廃盤や価格変更、シーズンイベントの終了などにより、コンテンツが古くなる可能性があります。特に、アクセサリーはトレンドの影響を受けやすいため、動画の鮮度を維持するには定期的な見直しが必要です。
この点については、「動画の構造をシンプルにする」ことが一つの解決策です。例えば、商品説明部分は概要欄に記載し、動画自体はイメージ訴求に特化させることで、内容変更時の対応負荷を減らすことができます。
宝飾品やアクサセリーブランドの動画制作はインハウスがオススメ
上記のデメリットを解決する方法として、自分たちで撮影から編集までする「
インハウス(内製)」をオススメします。インハウスであれば、撮影機材や編集用のパソコンやソフトの購入等の費用は自社負担となりますが、企画や修正の打ち合わせは自社内で済むので時間をかけずにすみます。
また、予算も自分たちで決めることができます。ただし、ジュエリー関係は綺麗に撮影するのが難しいと言われ、相応の技術や機材が必要です。
そこで、制作に関する課題を解消するために、第三者の専門的なサポートを受けることもオススメです。インハウスで不安なこと、悩むことがあった場合、解決策やアドバイスをもらうことで効率的に動画制作ができます。
また、インハウスであれば動画制作のノウハウを蓄積することができるので、だんだんとクオリティのアップした動画を作ることも可能です。継続して高品質な動画を作り続けることが、マーケティングに動画が活用できるか否かの重要なポイントでもあります。
弊社のサービスであるクラウド動画編集ツール「メディア博士」は、企画制作サポートも行っています。
インハウス化を希望される際にはぜひ検討してみてください。
宝飾品やアクサセリーブランドの動画活用事例
ここではアクセサリーブランドやECサイトの動画活用の事例を紹介します。内容や雰囲気、また概要欄の使い方など、ぜひ参考にしてください。
ヴァン クリーフ&アーペル

フランスに本店を構える女性向け高級ジュエリーブランド「ヴァンクリーフ&アーペル」。このブランドアイコンは「アルハンブラ」と呼ばれる四つ葉のクローバーをモチーフとしたコレクションです。
こちらの動画が、そんなアルハンブラコレクションのメイキング動画。
厳選された貴重な素材が丁寧に職人の手で加工されていく様子が分かります。緻密な作業はまさに”職人技”。要所に出てくるテロップもシンプルで映像の邪魔をしません。音楽もピアノと弦楽器をメインとした重くなりすぎず、けれど強さのあるBGMが選ばれています。
全体を通して、商品の高級感を高めるための動画構成で、シンプルに「魅せる」作りとなっています。ブランドとしての価値を高めるメイキング動画です。
スタージュエリー

スタージュエリーは1964年創業の国内ジュエリーブランド。ECサイトも展開しています。動画は2019年のクリスマス限定商品のPR動画です。15秒というかなり短時間の動画なので、最後まで見てもらえる可能性が高くなっています。
モデルの女性が商品であるクリスマス限定リングを身につけ、笑顔を見せたりクールな表情でカメラを見つめます。映像と音楽だけのシンプルな動画ですが、ブランドイメージや商品のイメージに合ったモデルを起用することで、ブランドと商品どちらのイメージアップにもなります。
特にアクセサリーはファッションなので、実際に身につけているのを見せることで、消費者の購入意欲が刺激されるのではないでしょうか。
まとめ
ブランド力を高めるという意味でも動画を活用することは非常に有効です。
ブランド力が高まれば集客アップが期待できるので、売り上げアップにもつながります。また、ぜひ、動画のマーケティング活用をご検討ください。