TikTokでの動画は企業でも活用できる！その事例と知っておくべきポイント

そもそもTikTokとは？

TikTokとは、中国のByteDance社が開発・運営しているSNSのこと。
ショート動画の投稿が特徴的であり、世界各国で利用されています。

日本でも10〜20代をメインに注目が集まり、TikTokerという言葉まで生まれています。

TikTokが人気である理由

TikTokが人気である理由としては、投稿における敷居の低さや拡散力の高さなどが挙げられます。

例としてYouTubeの場合、企画力や動画編集の上手さなどが求められるため、気軽に動画投稿しにくいと思うでしょう。しかし、TikTokは短時間の動画で編集も手軽にでき、楽曲に合わせて踊ったりリアクションしたりするだけで投稿できるため、YouTubeと比べて気軽に投稿できます。

そのこともあって、ちょっとした動画が大ブレイクする可能性も。
近年では、TikTokで人気の動画をYouTubeにまとめて投稿するという流れも生まれており、TikTokからインフルエンサーが誕生することもあります。

TikTokの登録方法

TikTokの登録方法は簡単です。
アプリをダウンロードして起動し、利用規約に同意します。次に興味のあるカテゴリーを選び、LINEやGoogle、Facebookなど好きな方法でアカウント登録を進めていきます。
もし電話番号かメールアドレスで会員登録する場合には、生年月日と電話番号かメールアドレスを入力します。その後、パスワードの設定を行い、ユーザー名を決めたら完了です。

企業がTikTokを活用する利点

企業がTikTokを活用する利点は、主に2つ。

1つ目は、コストを抑えて質の高い動画を投稿できることです。
TikTokには、元々から質の高い動画を編集できる機能が備わっています。そのため、動画編集のスキルを持っていない方でも手軽に質の高い動画を投稿できます。

2つ目は、まだ企業でTikTokを活用している企業が少ないことです。
YouTubeやTwitterなどではさまざまな企業が公式アカウントで情報を発信していますが、TikTokの場合はまだ少ないのが現状です（2021年3月現在）。
そのため、今のうちに参加しておくことで他の企業との差別化を目指すことができます。

企業によるTikTok活用事例

TikTokでの動画活用を行う企業はまだ少ないとはいえ、すでにいくつかの事例が挙がっています。
それは一体どのようなものなのでしょうか。

AbemaTV

ネットテレビ局として有名なAbemaTVでは、番組の一環としてTikTokを活用しています。

例として「今日、好きになりました」という番組では、「今日好きダンス」というものをTikTokで公開。出演者がさらに拡散することで、多くの注目を集められました。
実際に成果も出ており、このマーケティングによって番組視聴率が160％もアップしたとされています。

▼#今日好きダンス​ のTikTok
https://vt.tiktok.com/U6D9DT/

ユニクロ

ユニクロでは、「#UTPlayYourWorld」というイベントをTikTok内で開催。日本・アメリカ・フランス・台湾・中国の5カ国で、UTのグローバルインフルエンサーを選ぶオーディションが行われました。

参加方法は簡単であり、「#UTPlayYourWorld」で指定された曲を使った動画を「#UTPlayYourWorld」をつけて投稿するだけ。
気軽に投稿できることもあり、2週間ほどで20万件以上も投稿されました。

江崎グリコ

江崎グリコは、定番お菓子である「ポッキー」と「プリッツ」に関するTikTokイベントを行いました。
内容はイベント期間中に「#ポッキー何本分体操」をつけて動画を投稿するというもの。その中から選ばれた作品が、渋谷の街頭ビジョンや江崎グリコの公式Twitterアカウントで紹介されました。

このイベントは5日間しか行われていませんが、それでも投稿された動画が2万件以上。
「#ポッキー何本分体操」のハッシュタグがついている動画の総視聴回数は2000万回以上であり、短期間で多くの人気の集めたことが分かります。

クラシル

レシピを動画で教えてくれるサイトで有名なクラシルでは、TikTokでもさまざまな料理レシピを紹介。
TikTokに合わせた短い動画を公開しており、多くのフォロワーを獲得しました。

また、クラシルはTikTokを活用してYouTubeへ視聴者を促すようにもしています。こうすることでYouTubeの動画も注目されるようになり、一石二鳥の効果を生み出すことができます。

▼クラシルのTikTok
https://www.tiktok.com/@kurashiru.com?

日本マクドナルド

日本マクドナルドでは、有名な音とTikTokを組み合わせました。
それは、ポテトが挙がる際に流れる「ティロリ ティロリ」という音です。この音を使って「500円バリューセット」を食べる様子を撮影してもらう「#ティロリチューン」は、総再生数が1億回以上となるほどの人気を集めました。

もちろん、ここまでの人気を集めた背景としてマクドナルドというブランドも関与します。ただ、それ以外にインフルエンサーを起用したことも「#ティロリチューン」が成功した理由といえるでしょう。

TikTokで動画活用する上でのポイント

もしTikTokで動画を活用したいのであれば、以下のポイントを心がけましょう。そうすることで成功しやすくなります。

プロアカウント機能は必ず使おう

TikTokを使うのであれば、必ずプロアカウント機能を使いましょう。
プロアカウント機能を使うことで、動画の再生回数やプロフィールの表示回数、フォロワーの男女比などが分析できます。動画を制作する上での判断基準にもなるため、忘れずに設定しておきましょう。

プロアカウント機能自体は、無料で利用可能。設定画面からプロアカウント機能に切り替えられます。そこまで難しいものではないため、TikTokに慣れていない方でもすぐ設定できるでしょう。

TikTokの動画もターゲット選定が大切

TikTokの動画であっても、ターゲット選定が大切です。
しっかりと情報を届けたいターゲットを決めて動画を制作することで、目的に合った成果が得られやすくなります。
例として10〜20代をターゲットとしているならば、若者に人気のタレントやインフルエンサーを起用するといった方法が上げられます。

ハッシュタグを有効活用

TikTokでは、ハッシュタグが重要です。
上記で紹介した事例でもハッシュタグが有効活用されています。そのため、企業がTikTokを活用して何かイベントを行いたいのであれば、動画の内容だけではなくハッシュタグも決めておきましょう。

企画内容は参加しやすいものを

いくらイベントを開催するといっても、参加する条件が厳しいものだと盛り上がらない可能性があります。
反対に「決められたハッシュタグをつけて動画投稿するだけ」のような視聴者が参加しやすい内容であれば、多くの人が応募してくれるでしょう。

他社の動画を研究することも大切

もしTikTokでどのような動画を投稿すればいいのか分からないのであれば、他社の動画を見てみましょう。
ターゲットや動画内容などをチェックすることで、動画の制作方法やターゲットの選び方などが見えてきます。

また、TikTokで人気のインフルエンサーが投稿している動画を確認することも大切です。若い人がどのような動画を好むのか調べることにより、10〜20代からの注目を集められる動画が何なのか把握できるようになるでしょう。

TikTokで動画活用する際に注意すべき点

TikTokは短時間で大量のユーザーにリーチできる効果的なプラットフォームですが、成功するためにはいくつかの注意点があります。これらを押さえて、効果的に活用しましょう。

短寿命のコンテンツ

TikTokでは、動画のトレンドが急速に変わるため、1つの動画が注目される時間は非常に短いです。そのため、定期的に新しいコンテンツを投稿し、ユーザーとの接点を保つ必要があります。
コンテンツ制作が継続的に必要になるため、計画的なリソース配分が重要です。短期的な成功に期待しすぎることなく、長期的な戦略を立てて運用しましょう。

ターゲット層の適切な設定

TikTokは10〜20代の若者が中心のプラットフォームです。企業の商品やサービスがこの層にマッチしているかを確認することが不可欠です。
ターゲットが異なる場合、他のSNSプラットフォームとの併用を検討し、TikTokでは若年層向けにメッセージを調整することが有効です。適切なターゲット設定を行うことで、より効果的なリーチが可能となります。

クリエイティブなコンテンツ制作

TikTokで成功するには、視覚的に魅力的で、エンターテインメント性が高いコンテンツが重要です。単なる広告ではなく、トレンドに合わせた面白い動画やユーザーが参加できるチャレンジなど、クリエイティブな要素を取り入れることが求められます。
また、ユーザー生成コンテンツ（UGC）を活用することで、フォロワーの参加を促進し、より広い層にリーチできる可能性があります。

ネガティブな反応への対応

TikTokはユーザー同士のリアクションが活発なプラットフォームであるため、企業の投稿に対してネガティブな反応が出る可能性もあります。
特に大規模なキャンペーンやチャレンジでは、期待通りの反応が得られなかったり、誤解が生じたりするリスクがあります。企業はユーザーからのフィードバックに対して迅速かつ適切に対応する体制を整え、ブランドイメージを守るための準備をしておくことが必要です。

プライバシーと法令遵守

TikTokは若年層のユーザーが多いため、個人情報の取り扱いに特に配慮が必要です。未成年ユーザーへの広告やプライバシー保護に関する規制を厳守し、企業は透明性のあるデータ管理を徹底することが求められます。
特にグローバルな展開を考えている企業は、各国の法規制を確認し、違反しないように注意を払いましょう。

これらのポイントを意識しながらTikTokを活用することで、企業は効果的なマーケティング戦略を展開できます。

TikTokでの動画活用は早めに！

今回は、TikTokの基本情報や企業の活用事例などを紹介しました。

TikTokでの動画活用事例はいくつもありますが、まだ進出している企業は少ないです。
そのため、TikTokでの動画活用を検討しているのであれば、今のうちに行動しておきましょう。