広告動画における短尺動画と長尺動画の特徴
従来の動画広告は、短い方が最後まで見てもらえる確率が高く良いとされてきました。
しかし、Googleは15秒動画と30秒動画と2分17秒動画の視聴率や定着率、クリック率を比較したところ、その常識は崩れつつあります。15秒動画の広告は最後まで見られる確率が低く、30秒動画が最後まで見られる確率が最も高い。そして2分17秒の動画は最もクリックがされやすく、広告の成約率が高いという結果をGoogleは公表しました。

出典:Google
VTRs(View-Through Rates)とは、動画がスキップされずに最後まで見られた確率です。明らかに差が出ていることがわかります。
では、とりあえず長尺の動画にすればいいのかと言われれば、そうとも限りません。そこで、長尺動画の特徴と短尺動画の特徴についてまとめていきます。
短尺動画の特徴
短尺動画の特徴としては、最後まで見られる確率は少ないが、手軽に作成できるだけでなく、気軽に視聴できることがあります。
広告の収益性の面では長尺動画には及びませんが、認知度を高めることや視聴者に考えてもらうことに関しては短尺動画が圧倒的です。
出典:Google
Ad recallとは、「広告の想起」というもので視聴者が広告を見たことやそれを覚えているかの確率を表しています。短尺動画では、この値が圧倒的で周知されやすいです。Brand favorabilityとは「ブランドへの好感」を表しており、これは長尺には遠く及ばない結果となっています。
長尺動画の特徴
長尺動画は短尺動画に比べて、情報量が多いという特徴があります。動画のみで伝えたいことを伝えることができ、紹介しているサイトに訪問してもらいやすいというメリットがあります。また、広告の信頼度が増すというメリットがあります。
しかし、デメリットとして最後まで見られる可能性の低さや制作コストの高さが挙げられます。特に制作コストに関しては短尺動画に比べてかなり大きくなってしまいます。
費用対効果をしっかりと考え、短尺で集客が目的なのか長尺で収益が目的なのかをハッキリさせると良いです。
長尺と短尺の用途の違い
長尺と短尺の違いはわかりました。では、どのように使い分ければ良いのでしょうか。
テレビCMでも、15秒のものも多ければ時々1分程度のCMも流れます。
ただ、短尺動画の全てが集客目的で、長尺動画の全てが収益目的なのかと言われたらそうとも言い切れないです。
短尺動画の用途
短尺動画は、上記の通り認知度を高めるために用いられることが多いです。制作するためのコストもあまりかからないことやTwitterやInstagramなどのSNSでよく用いられることから、集客率が長尺よりも少ないとはいえ未だによく使われています。
また、若い人には短尺動画のほうが馴染み深いことから、あえて短尺動画を用いる場合もあります。
また、短尺動画は視聴者を不快にさせる可能性が低いので、テレビのCMなどでは現在でも短尺動画が多いです。
そして、短くて情報量が少ないからこそアピールポイントを一つに絞ることができ、競合と差別化ができます。
近年のSNSや周知のための広告に用いられるものが短尺動画です。
長尺動画の用途
長尺動画は、情報量が多くできるということで通販サイトで頻繁に用いられます。また、長尺動画は「よく買われる」ことが大きな特徴で、特定の商品の宣伝にはとても有効です。
また、有名なYoutuberやTV番組など「観てくれるファンがいる場合」は長尺動画の方が効果的です。
しかし、長尺動画の特徴として一番最後まで視聴してもらえる可能性が低いので、広告であれば紹介したいものを最後にだけ紹介すると、全く成約率が伸びないので注意が必要です。
また、若い世代では長い動画を観ない方も多いので、動画のターゲットによっては短尺と長尺のどちらにするか戦略を練る必要があります。
通販番組やYoutube広告などによく用いられ、主に収益をあげることが目的である場合に用いられるものが長尺動画です。
長尺と短尺をうまく使い分けるには
動画広告やコンテンツ制作において、長尺動画と短尺動画を効果的に使い分けることは、成果を最大化するために非常に重要です。ここでは、目的やターゲット層、配信プラットフォームに応じた動画の長さを選ぶ方法をご紹介します。
目的に応じて長さを選択する
動画の目的が「認知度を高めること」ならば短尺動画が効果的です。短尺動画は視聴者にインパクトを与えることに特化しており、15~30秒程度で簡潔にメッセージを伝えることができます。
例えば、新商品の発売告知やイベント情報の広報では、シンプルな短尺動画が視聴者の目を引きやすく、スキップされにくいでしょう。
一方で、「詳細な説明や収益向上」が目的の場合には長尺動画が適しています。長尺動画は、製品やサービスの魅力をじっくり伝えたい場合に最適です。
例えば、通販番組や商品の使用方法を説明する動画は3分以上の長尺動画にすることで、視聴者の疑問を解消し、購入意欲を高められます。
ターゲット層に合わせて長さを調整する
ターゲット層によって動画の好みは大きく異なります。特に若年層は短尺動画への親和性が高く、TikTokやInstagramストーリーのような短い動画を好む傾向があります。
一方で、中高年層や情報収集意欲の高い視聴者は、YouTubeやIGTVのような長尺動画にも関心を持つケースが多いです。
例えば、若年層向けのファッションブランドのプロモーションでは、15秒の短尺動画でトレンドアイテムを紹介し、興味を引いた後に長尺動画で詳細な商品情報を伝えるなど、組み合わせて活用するのが効果的です。
プラットフォームごとに長さを変える
各プラットフォームは、それぞれ異なる動画フォーマットを持っています。そのため、動画を配信するプラットフォームに合わせて長さを調整することが成功の鍵です。
Instagramストーリーでは、15秒の短尺動画で認知度向上を狙います。ストーリーでIGTVへ誘導することで、視聴者を長尺動画へスムーズにつなげることも可能です。
YouTubeでは、2分以上の長尺動画が適しており、視聴者にしっかりと製品の魅力を伝えることができます。
TikTokでは、エンターテインメント性が重視されるため、短尺動画で視聴者の関心を引きつけることが重要です。
Instagramの長尺動画「IGTV」って?
最近Instagram で「IGTV」というものを目にすることが多いのではないでしょうか。
Instagramといえば「ストーリー」で短い動画を手軽に投稿できることが注目され、若い人を中心に爆発的に人気のでたSNSですが、利用者が増えたことでビジネスの現場でのSNS集客に向いていると言われています。
Instagramは長尺動画と短尺動画の融合
Instagramには、「通常の投稿」と「ストーリー」と「IGTV」があります。通常の投稿は画像や1分までの動画の投稿ですが、ストーリーは15秒までの短尺動画、IGTVは1分〜60分までの長尺動画という違いがあります。
認知度を上げやすい短尺のストーリーや視聴率を維持しやすく最後まで見てもらえる可能性の高い1分未満の投稿機能、そして成約率やクリック率の高い長尺のIGTV。
Instagramはこの全てを兼ね備えており、動画といえばYoutubeという従来の常識を打ち破りました。
また、サービス開始から日の浅い「Instagram for Business」ではライバルが少なく、広告などの集客では「競合が少なく利用者が多い」ことはとても重要なことなので、Instagramでの集客に参入する企業は増えつつあります。
そしてIGTVは「Instagram for Business」に組み込まれていることから、主にビジネス向けであることがわかります。
従来の通常投稿やストーリーとIGTVの違い
まず大きな違いとしては動画の長さです。通常の投稿では1分まで、ストーリーでは15秒までの動画しか投稿できないのに対して、IGTVでは1分〜60分の動画を投稿することが可能です。
また、IGTVはInstagramのアプリ上での撮影ができず、あらかじめ撮影しておいた1分以上の動画のみを投稿することができます。そしてスマホアプリ以外にパソコンから投稿することもできます。
IGTVの特徴
動画内にURLを埋め込むことができることや、ストーリーから誘導をすることも可能で、短尺動画と長尺動画の良いところを利用できるということも大きなメリットです。
IGTVのみを利用するという使い方よりは、ストーリーと併用すると集客効果がとても高いです。
手順としては、
ストーリーでIGTVに誘導
↓
IGTVに埋め込んだURLでサイトに誘導
↓
顧客獲得
このような流れをスマホ1台で行えるため、Instagramはビジネスの場での新たな集客手段として注目されています。
IGTVでの長尺動画例
https://www.instagram.com/tv/CDneQX5nX0-/
長尺動画にすることで、調理の全行程を紹介しつつ調理器具などを紹介することができます。
まとめ
いかがでしたか?
長尺動画と短尺動画の特徴をまとめると、短尺動画では集客は認知度を上げることがメインであるのに対し、長尺動画では収益性や成約率を意識していることがわかりました。
しかし、ターゲットや商品によっては例外もありますので、しっかりと「お客様」を意識して動画の制作をしていきましょうね。