はじめに
視覚と聴覚に訴えることで、静止画よりも多くの情報を伝えられる動画。旅行会社がプロモーションとして活用した場合、観光地の魅力や雰囲気を表現しやすく、視聴者の「行ってみたい」という欲求を掻き立てることができます。
また、観光地の紹介だけでなく、動画で企業や自社サービスのPRをすることも可能です。お客様に企業の良さが伝わりやすくなる、ブランディングに繋がるなどの効果があるでしょう。この記事では、旅行会社や観光業界が活用するべき、動画の活用方法をご説明します。
旅行会社・観光業界の動画活用法
主な動画活用方法を14個ご紹介します。それぞれ事例をもとに、活用すべき理由やポイントも踏まえて解説しますので、是非参考にしてみてください。
企業PR
企業紹介に動画を活用することで、企業のコンセプトを理解してもらいやすくなります。
例えば、こちらは日本旅行のPR動画です。
好きなものを食べ、好きな場所を歩いて、好きな景色を見る。そんな1人旅の映像から、旅の良さが伝わってきます。映像によって視覚的に訴えることで、魅力が伝わりやすくなっているでしょう。世界観を重視したおしゃれな映像によって、企業のブランディングにも繋がっています。
また、動画内だけでなく、動画の説明欄でも企業コンセプトを補足している点にも注目。映像とテキストを用いて、視聴者へ伝えたい内容を正確に届けています。
サービス紹介
自社でどのようなサービスを提供しているのか、訴求・説明するために動画を活用するのもいいでしょう。
こちらの動画では、JTBが提供するサービス「教育旅行積立」について解説しています。
このように、動画内で実際の資料を映しつつ説明することで、お客様はサービス内容や利用方法を理解しやすくなります。提供するサービスの内容が複雑な場合でも、動画であれば、分かりやすく伝えられるメリットがあるのです。
キャンペーン紹介
自社でおこなっているキャンペーンを動画で紹介することで、よりお客様の目に留まりやすくなるでしょう。
例えば、近畿日本ツーリストでは、四国への旅行を促す、「四国キャンペーン」の告知をしています。
自社サイトや店頭で告知しているだけでは、なかなか気づいてもらえない場合もあります。動画で訴求することで、より多くのターゲットにアプローチできるきっかけとなるのです。
企業の取り組み紹介
企業として力を入れている取り組みを動画で紹介することも、お客様に知ってもらうきっかけづくりに効果的です。
日本旅行では「SDGs達成に向けた取組」を動画で解説しています。
このように、イラストを用いることで、文章だけでは分かりづらい情報でも伝わりやすくなるのです。再生時間は極力短くし、気軽にサクッと見られる動画内容にすることが重要です。
ツアー紹介
ツアーを検討しているお客様の中には、パンフレットの情報だけでは不安に思う方もいるでしょう。
また、実際参加してみると想像とのギャップに落胆されてしまうケースもあります。申し込み前の不安を払拭したり、イメージとのギャップをなくしたりするために、実際の様子が分かる動画を使って、事前にツアー内容を詳しく知ってもらう機会を作りましょう。
こちらは、HISのスタッフが実際にツアーへ参加した様子を動画にしています。
“宣伝用に美しく撮った映像”ではなく、”参加者が実際に撮った映像”を用いることで、説得力があります。また、参加する場合のアドバイスや感想まで動画内で話しているため、ツアー参加を悩んでいるお客様にとって役立つ内容となっています。
モデルプラン紹介
旅行者の中には、行程のほとんどが自由になっているフリープランを好む人もいます。そのような方向けに、旅先でのモデルプランを紹介しましょう。
こちらは、三浦半島でのモデルプラン紹介動画です。
ガイドブックやWEBサイトなど、テキスト・画像を用いてモデルプランを紹介しているケースは多くあります。しかし、静止画だけでは、自分が行ったときのイメージが湧きづらいこともあるでしょう。映像を通して伝えることで、より具体的に想像できるメリットがあるのです。
オンライン説明会
オンライン説明会では、お客様が家にいながらツアーの説明を聞くことができます。わざわざ旅行会社へ出向く必要がないため、気軽に参加してもらえるでしょう。
阪急交通社では、「日本発着クルーズ」について、オンライン説明会を実施しています。
動画内では、ツアー内容や船旅の魅力を説明しています。実際の船や寄港地の様子も映すことで、参加を検討している人にとってイメージが掴みやすい内容となっています
オンラインツアー
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、海外旅行を身近に感じることができなくなってしまったことから、オンラインツアーの需要も高まっています。
例えばこちらは、「マウイ島」のオンラインツアーです。
リアルタイムで現地の映像を見ながら、現地ガイドによる解説を聞くことができるため、視聴者は実際に旅行をしているような気分を味わえるのです。
お役立ちコンテンツ
旅行者にとって価値あるコンテンツを配信することも重要です。それによって見込み顧客を引き寄せる集客力がある上、継続的に視聴してもらうことができれば、お客様との繋がりが生まれます。
こちらの動画では、「旅先でディナーを食べる際の服選び」について解説しています。
このように、旅行者から多い質問や旅行前に知っておきたい情報を動画で解説するといいでしょう。
観光地PR
特におすすめしたい国や地域を動画で訴求することで、「どんな所で、どんなことが楽しめるのか」が伝わりやすく、プロモーション効果が期待できます。
例えば、HISでは「大人の女子旅 シンガポール」のPR動画を作成しています。
この動画は、”女子が楽しめるシンガポール”をアピールポイントとし、一年中利用できるPR動画となっています。他にも、旅行者におすすめしたい特定の時期をアピールするのもおすすめ。
例えば、クリスマスマーケットが開かれているドイツや、雪まつり開催期間中の札幌など、具体的におすすめの時期と魅力の伝わる映像を合わせて訴求するといいでしょう。
観光スポットPR
特定の観光スポットをピックアップして動画で紹介するのもいいでしょう。
こちらの動画では、長崎県にある「住吉中園商店街」を紹介しています。
メジャーな観光スポット以外のおすすめの場所を紹介することで、旅行者が新たな旅行先の魅力に気づくきっかけにもなるのです。
ご当地グルメPR
観光スポットに加えて、ご当地グルメの情報も動画で訴求しましょう。
こちらの動画では、函館の大人気ご当地バーガー「ラッキーピエロ」を紹介しています。
料理の映像を撮ることはもちろん、店内や外観まで映すことが重要です。視聴者はよりお店をイメージしやすくなり、「行ってみたい」「食べてみたい」という欲求を掻き立てることができるでしょう。
宿泊施設・宿泊プラン紹介
宿泊先の選定は、多くの旅行者が重視するポイントです。映像を利用すれば、施設の雰囲気や空気感など、静止画では伝えられない部分まで表現できます。
こちらは、群馬県にある旅館「草津温泉 望雲」の紹介動画です。
お風呂や館内の様子を様々なアングルから撮影することで、全体の様子がしっかりと伝わってきます。お風呂が魅力的な、落ち着いた旅館であることが分かるでしょう。
宿泊施設の紹介だけでなく、提供している宿泊プランを動画で説明するのもおすすめです。
奥入瀬渓流ホテルが提供している、苔づくしの宿泊プラン「苔ガールステイ」の例をご紹介します。
苔さんぽやこけ玉づくり体験など、ホテルでくつろぐ以外の楽しみ方もできることが分かるでしょう。視聴者は、宿泊先の魅力だけでなく、「そこでどんなことが楽しめるのか」までイメージできるのです。
インバウンド対策
日本人向けの動画だけでなく、日本を訪れる外国人旅行者向けの動画を作成することで、
インバウンド対策ができます。
こちらは、日本の伝統的な部分と現代的な部分に焦点をあてた日本のプロモーション動画です。
このように、ナレーションや
テロップなどがなくても、実際の映像によって日本をイメージすることができます。動画であれば、日本ならではの文化や魅力を伝えやすいため、外国人観光客の誘致に役立つのです。
まとめ
このように、旅行会社や観光業界の動画活用方法は、様々あります。制作時には、特徴や魅力が十分に伝わるような動画を心がけましょう。映像の質にこだわることも重要です。
鮮明な映像を撮ることで、街や景色など被写体の魅力を表現でき、旅行に行きたい気持ちを掻き立てることができます。「なかなか綺麗な映像を撮ることが難しい」「高性能なカメラを持っていない」などの場合は、動画制作会社に依頼するといいでしょう。プロに依頼することで、訴求力の高い動画を作成することができます。