この記事は、こんな方におすすめです
- ✅ 印刷サービスの魅力を動画で伝えたいが、何から始めればよいか分からない
- ✅ 自社スタッフでも更新できる内製型の動画制作体制を整えたい
- ✅ 顧客事例紹介や社内研修など、業務に沿った動画活用を検討している
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印刷会社が動画を制作するメリット
動画には雑誌やパンフレットといった紙媒体やWebサイトに比べ、一度に相手に伝えられる情報量が多いというメリットがあります。動画は、映像(画像)・音(ナレーションやBGM、効果音)・文字(テロップなど)を使うことができるからです。
また、人間は動くものに目を引かれるという性質がありますので、動画というメディアは顧客に何かを伝えたいときに非常に有効なツールといえます。
動画活用のメリット
では、印刷会社で動画を活用するメリットには何があるでしょうか。前述したように動画のもつ情報量を利用し顧客や見込み客に商品やサービスを売り込む場合、その動画内容や目的によっても、メリットは変わってきます。
例えば、自社紹介動画の場合、ブランドイメージをより明確に伝えることができ、顧客だけでなく取引先や採用希望者にもアピールすることが可能です。また、動画があること自体で競合他社との差別化が図れることもあります。
印刷会社のサービス説明の動画も同じことが言えます。同じサービスを提供していても、よりわかりやすい方を利用したい人は多いのではないでしょうか。説明動画が用意されてる方に軍配が上がる可能性が高いといえるでしょう。
また、使用説明動画の場合は、ユーザーの企業への使用方法の問い合わせの手間を減らすという点でも有効です。この点は企業も対応のコストを減らすことができるので、双方にメリットがあります。
動画制作の方法
動画制作の方法には大きく2つあります。外部の映像制作会社に依頼する「外注」という方法と社内で制作する「
インハウス(内製)」という方法です。
テレビCMのようなクオリティの高い動画を求めるのであればプロである制作会社に任せる外注がオススメです。
ただし、外注の場合にはやはり費用が高くなる場合があることに留意してください。もし、制作的な技術をそこまで求めないのであれば、予算や制作時間を抑えることができるインハウスをオススメします。
インハウスの場合、撮影・編集の機材を持っていない場合には購入の必要がありますが、動画制作のノウハウを蓄積することで継続的に動画制作をすることができ、トータルで見ると機材費が無駄になる可能性も低くなると考えられます。
また、インハウスで動画制作をする場合であっても第三者のサポートを受けることは非常に有効です。専門家の意見を取り入れることで効率良く、よりクオリティの高い動画を制作できます。
弊社のサービスであるクラウド動画編集ツール「メディア博士」は、企画制作サポートも行っています。
インハウス化を希望される際にはぜひ検討してみてください。
印刷会社が動画を制作する際のポイント
動画はただ作るだけでは期待する効果を得られません。印刷業の特性を踏まえた構成・見せ方・活用方法を意識することが重要です。ここでは、印刷会社が動画を制作する際のポイントをご紹介します。
印刷の工程や職人技を映像で見せる
印刷会社にとって最も強いアピール材料は、普段ユーザーに見せることのない製造現場です。印刷の仕上がりはもちろん大切ですが、その裏側でどんな機械が動き、どんな職人が調整しているのかは、文章や写真では伝えきれません。
例えば、色調整のこだわりやオフセット印刷ならではの工程、後加工の手際など、動きと音で見せるだけで技術力の証明になります。信頼感にも直結し、価格勝負にならない価値訴求が可能です。
誰に・何を伝えるかを明確にする
動画を作る前に最も大事なのは、「誰に」「何を伝えたいか」を明確にすることです。印刷会社の動画には、以下のように目的別で複数の切り口があります。
・採用向け:社員インタビューや1日の仕事風景
・営業向け:設備紹介・得意ジャンルの実績紹介
・顧客向け:印刷の仕上がりや用紙・加工の違い
・制作支援:入稿ガイドやデータ作成の注意点
目的によって、構成や長さ、使うテロップの文言まで大きく変わるため、ターゲットとゴールをあらかじめ整理したうえで企画することが成功の鍵です。
テロップ・ナレーション・図解でわかりやすさを重視
印刷は専門性の高い業種です。例えば「トンボ」「特色」「網点」「PP加工」など、印刷業界の人には当たり前の用語も、一般のお客様や営業先には伝わらないことが多くあります。
そのため、難しい話ほど動画で視覚的に補足することが大切です。
・テロップで要点をシンプルに表示する
・ナレーションで流れを自然にガイドする
・図解・アニメーションで抽象概念を視覚化する
こうした工夫が、「わかりやすさ=信頼感」につながり、動画の再生完了率や問い合わせ数の向上にも貢献します。
撮影は音と清潔感にも注意を払う
印刷工場で撮影をする場合、注意したいのが「音の収録」と「現場の清潔感」です。印刷機の稼働音が大きいため、インタビュー収録時には別収録にしたり、字幕を活用するなどの工夫が必要です。
また、背景に不用意な段ボールや汚れが映り込んでしまうと、それだけで印象を損なう可能性があります。
撮影前には工場の片付けや明るさの調整などを行い、「魅せる現場」に整えることも、印刷業のブランディングにおいて非常に重要です。
印刷会社の動画活用事例
ここでは、YouTubeで公開されている印刷会社の動画を紹介します。
動画制作では、誰に何を伝えたい(売り込みたい)のかをしっかりと持っておくことが非常に重要です。ぜひ事例動画を視聴し制作意図を参考にしてみてください。
新潟県企業紹介動画「株式会社滝沢印刷」

新潟県企業紹介動画は、新潟県の産業労働部しごと定住促進課の公式YouTubeチャンネル。新潟県内にある企業のプロモーション動画を制作・公開し、採用活動や求職者支援を行う県内への就職促進の一環として開設されています。
その中のひとつが株式会社滝沢印刷。この会社は1936年創業と非常に長い歴史をもつ企業です。
動画内ではディレクターをはじめデザイナーやWebディレクター、オペレーター、この会社が展開する文具専門店のマネージャーなどのインタビュー形式。印刷の仕事をする中で難しいこと、やりがい、これから挑戦していきたいことを語っています。
テレビCMを思わせる誠実感のある動画です。タイトルには企業紹介とありますが、制作意図としては求人動画としての面が大きいと考えられます。
社内で働いている人の声を動画にすることで、その会社に入ったあと自分はどんなことができるのかどのような仕事を任せてもらえるのかをより詳細に想像することができ、求職者への好感度を上げ、求人応募者を増やすことが期待できます。
富士印刷株式会社「企業PR動画「発想を変えてお手伝い」」

こちらも新潟県にある富士印刷株式会社のPR動画です。各課の社員たちが働いている映像にキャッチコピー的な文章が載っています。
実際に印刷物ができるまで、どのような過程でどんな人たちが関わっているのかを見ることができます。
約3分間の短い尺に収められたこのPR動画は清潔感あふれる爽やかな仕上がりで、印刷物ができあがっていく機械の音が良い効果音となっています。
このPR動画は印刷会社に関わらずどの業種の企業にも応用できるPR動画です。会社の外観、働く社員、キャッチコピーこの要素が入った
企業PR動画は多くあり、何より視聴者にわかりやすいのが特徴です。PR動画を作りたい場合はこのような動画を参考にすることをオススメします。
株式会社メディア グラフィックス「印刷オペレーターの視点」

株式会社メディアグラフィックスは東京の印刷会社です。この動画はタイトルにあるように印刷オペレーターから見た工場の様子や当時の設備を撮影しています。
GMなどはなく、説明のテロップのみですが、視点がユニークなので映像だけで楽しめます。仕事風景もそうですが、印刷オペレーターの視点を見る機会はなく非常におもしろいアイデアの動画です。
働いている人の視点でものを見る機会は、ほかの業種でもほぼありません。視聴者の興味を惹き付ける点においては非常に優れています。
概要欄には他の作業動画のURLも記載されており、この会社では何ができるのか、どのようなサービスがあるのか、作業工程にはどのようなものがあるのかを動画にしていることがわかります。このように動画にしておくことで、ユーザーだけでなく取引先への説明をより円滑に行うことも可能です。
また、この動画で使用されている撮影機材はウェアラブルカメラ「GoPro」。今話題のGoProについてはこちらの弊社コラムも参考にしてみてください。
ゴープロで動画撮影してみよう!撮影方法やアイデアもご紹介
まとめ
印刷会社は普段ユーザーに見えない部分を多くもっており、それを見せることで信頼感や興味にもつながり新たなユーザー獲得の機会を獲得することが期待できます。
自社サービスのアピールポイントを振り返ることで、作りたい動画が見えてくるかもしれません。事例動画などを参考にしながら、ぜひ視聴者の興味をひく動画を作ってみてください。