教育業界で動画を活用するメリット
YouTubeや
SNSで数多くの動画が投稿されている現在、動画を自社のプロモーションなどに活用している企業が増えてきています。多くの企業が動画コンテンツを制作するのはなぜでしょうか。そのメリットとして以下のようなものが挙げられます。
情報量の違い
多くの塾や私立学校のPR手段として、パンフレットやWebサイトが使われています。動画はそれらの文字や画像がメインとなる媒体に比べ、短い時間で伝えられる情報量が格段に多くなります。理由としては、映像と音声だけではなく、
テロップやグラフなども入れることができるからです。
卒業生の合格率や在籍生徒の成績の変化など、動きと図で表現することで一気に見やすくすることができます。動画は今までのPR手段よりわかりやすく、多くの情報を伝える手段なのです。
現代人は動画に慣れている
近年、YouTubeを始め動画コンテンツが私たちの生活に溶け込んでいるのがわかります。最近では、小学生のなりたい職業ランキングにYoutuberがランクインするようになりました。
つまり、自分のパソコンやスマホを持っていない子どもたちにも影響は大きいと言えます。
(参照:https://www.gakken.co.jp/kyouikusouken/whitepaper/201908/chapter6/01.html)
また、最近では授業系の動画もYouTubeに上がっているのが多く見受けられます。これは自粛期間中、学校や塾に行くことができず自宅学習をする子どもたちが増えたためと考えられます。参考書などの本よりもより実際の対面授業に近い授業系動画の需要は今後も伸びていくのではないでしょうか。
PRの幅が広がる
多くの私立学校や大手塾が制作した動画を載せているのがYouTube。YouTubeで公式チャンネルを持ち、投稿した動画を公式サイトにも載せるのが主流となっています。
これは、公式サイトに訪れてくれたひとだけでなく、YouTubeの検索から動画の視聴を狙うためです。YouTubeで目に止まり動画をみてくれた人の中には、公式サイトを見てくれることもあります。つまり、公式サイトとYouTube両方を活用することで、PRの幅がぐっと広がることになります。
最近ではYouTubeや他の動画サイトはほぼスマートフォンや
タブレットの画面サイズに対応しており、自宅以外の外出先や電車の待ち時間に気軽に見ることが可能。どこでも何度でも見られる環境が整っているので、動画はより訴求効果を高めるメリットがあります。
雰囲気が伝わりやすく見た人が想像しやすい
パンフレットやWebサイトだと、どうしても実際の雰囲気や空気感を見た相手に伝えることに限界があります。文章であれば人によってはこちらの意図とは違う解釈をされてしまったり、画像では空気感は伝えきれない場合があるからです。
特にわかりやすいのがパンフレットなどでもよく紹介ページのある学校行事ではないでしょうか。生徒たちの楽しそうな顔、がんばっている姿は画像や文字よりも圧倒的に動画の方が伝わります。
そして、参加している生徒や観覧している保護者の歓声が入ることにより、動画を見ている方も一層その場の空気感を味わうことができ、よりリアルに「もし自分がそこにいたら」と想像することができるのです。
教育業界での動画の活用事例
教育関係ではどのような動画が作られているのか、あまりご存知ない方もいるのではないでしょうか。動画の種類としては、主に「PR動画」「授業動画」が挙げられます。以下は、各動画の活用事例をご紹介していきます。
PRとしての動画活用
最近では教育業界に限らず、プロモーション動画を制作する企業が増えてきています。プロモーションといってもさまざまな見せ方があります。
早稲田アカデミーのPR動画は、一人の女の子を通してみる受験を描いたPR動画。受験生の勉強面だけではない悩みや苦しみに寄り添った内容です。動画内に塾の名前は出てこないのが特徴で、PR動画に抵抗のある人でも見やすい動画となっています。
30秒で伝えるをテーマにした大学公式PR動画。30秒という短い時間の中に、映像・テロップ・学生からの声など、いろいろな情報を取り込んでいます。構内を具体的に紹介するというよりは、タイトルにもあるように雰囲気を伝えることに特化した動画です。
授業動画
学校に通って教室で授業を受けるという、今まで当たり前だったことが難しい状況になってしまった現在。最近ではオンライン授業という言葉を耳に耳にすることも多いのではないでしょうか。授業動画というと、現役の生徒や学生を対象にしたイメージがありますよね。しかし、作り方によっては「学び直したい大人」にうけているものも多くあります。
中学生から大人も対象にした数学の授業動画です。動画の概要欄にあるように、三角関数を初めて学ぶ人や学生時代にまったく理解できずに大人になってしまった人向けに作られています。予備校の人気講師に教えてもらっているような雰囲気で進む動画は、2時間近くあるにもかかわらず再生回数が約850万回にものぼります。(2025年1月現在)
小学生の算数から中学生向けの数学や理科まで、オールマイティーに授業動画を出しているYouTuberの方の国語版の授業動画。再生リストを利用してシリーズ化されており、その一つひとつが短くまとめられており見やすくなっています。学び直したいけれど時間がない…という大人も興味をもてる動画です。
動画を制作するには
自社のPR動画や授業動画を制作することになった際にはどのような方法があるのでしょうか。これには大きくわけて2つの方法が考えられます。どちらの方法でもしっかりとしたコンセプト設定が重要。自分たちは「誰に」「何を伝える」ために動画を作りたいのかを決めておくことが前提となります。
制作会社に頼む
一つ目は映像制作会社など外部に依頼して、自社の動画を作ってもらう方法です。相手はプロなので、撮影機材や映像技術のクオリティが高くなるのがメリットです。
しかし、その分制作料金も高くなってしまい、予算の確保が大前提となります。そもそも、制作会社により料金形態はさまざまです。制作会社のリサーチや料金の見積もりの手間と、自分たちの作りたい動画のクオリティなどを比較考慮する必要が出てくるでしょう。
自社で制作する
二つ目は、自分たちで動画を制作する方法。俗に
インハウス(内製)と呼ばれる手法です。こちらは一つ目の外部への依頼に対してコストを削減することができるのが大きなメリットです。
また、外注では打ち合わせや修正依頼など、その都度外部とのやりとりが必要になってきます。しかし、インハウスであれば気軽に打ち合わせや修正の話し合いができるので、よりスムーズに短い時間での動画制作が可能です。
動画を制作する際のポイント
動画制作には、ただ映像を作るだけでなく、視聴者の心を動かすための工夫が求められます。ここでは、動画を制作する際のポイントをご紹介していきます。
目的・ターゲットを明確にする
まずは、動画制作の目的とターゲットを明確にしましょう。動画が誰に向けて、何を伝えるために作られるのかを明確にすることで、内容の方向性が定まり、制作の効率が大幅に向上します。
例えば、受験生向けのプロモーション動画であれば、合格実績や学校の雰囲気を具体的に伝える内容にするのが効果的です。一方で、保護者を対象とした場合は、信頼性や教育理念を中心にアピールすることが求められます。
ストーリー性を意識する
視聴者の記憶に残る動画には、必ずといっていいほどストーリー性があります。単なる情報の羅列ではなく、感情に訴えるシーンを盛り込むことで、視聴者に共感や感動を与えやすくなります。
例えば、塾のPR動画では、生徒が入塾から目標達成までに成長する姿を追ったドキュメンタリー形式にすることで、親近感を高めることができます。
動画の長さに注意する
視聴者の集中力には限界があるため、動画の長さを適切に設定することが重要です。特にSNSやYouTubeのようなプラットフォームでは、1~2分程度の短い動画が視聴されやすい傾向にあります。
一方で、授業動画や専門性の高い内容では、必要に応じて10分以上の尺を確保することもあります。視聴シーンや目的に応じた動画の長さを意識しましょう。
見やすさと聞きやすさの工夫
視聴者が動画に集中できるよう、見やすさと聞きやすさに配慮することが大切です。
例えば、文字情報を画面に載せる際には、フォントの大きさや色に注意し、背景とのコントラストを確保します。また、BGMやナレーションの音量バランスを調整し、聞き取りやすい環境を整えることも重要です。
視聴者目線で制作する
動画は、制作者ではなく視聴者にとって価値があるものでなければなりません。視聴者が「知りたい」「見たい」と感じる内容を中心に構成することで、満足度を高めることができます。
例えば、教育関連の動画であれば、生徒や保護者が直面する課題や疑問に答える形で内容を作ると、より多くの共感を得られるでしょう。
動画の活用は教育業界を盛り上げる!
教育業界においても動画の活用がスタンダードになっていく可能性は高く、早期に導入することで同業他社との差別化がしやすくなります。
また、さまざまな教育系の動画コンテンツが充実し、視聴者の選択肢が広がることで、教育業界が盛り上がっていくことも期待できます。ぜひ、今の機会にオリジナルの動画制作を検討してみてはいかがでしょうか。