ファッション・アパレル業界が動画を活用するメリット
動画を活用するメリットは、以下の4つがあげられるでしょう。
ブランドの世界観を訴求しやすい
動画は視覚に訴えることができるため、ブランドイメージが伝わりやすい特徴があります。イメージという抽象的な概念は、なかなか文章や静止画では伝わりづらいもの。企業の意図したイメージをそのまま伝えるためには、動画を用いるのがおすすめです。
しっかりブランドイメージを伝え、世界観を確立することで、商品単位ではなくブランドとして好きになってもらうことができ、ロイヤリティの高い顧客獲得にも繋がります。
着用イメージが伝わりやすい
例えば、店頭やオンラインショップで販売されている商品を見ても、それが自分に似合うのか、どんなふうに着たらいいのか分からないと感じる人もいるでしょう。
動画内で出演者が着用してみることで、着用感やコーディネートを伝えられるため、購入を検討している人への後押しとなるのです。
拡散効果が期待できる
人の目を引き、記憶に残りやすい動画は、視聴者によって拡散してもらえる可能性が高まります。
SNSであれば簡単にユーザー同士でシェアできるため、企業側が想定していた以上に拡散され、大きなプロモーション効果が生まれることもあるでしょう。
特に拡散してもらいたい内容は、インフルエンサーとタイアップすることがおすすめです。インフルエンサーのファンなど、それまで自社ブランドを知らなかった層にまでアピールでき、新規顧客獲得に繋がります。
購入に繋がりやすい
動画はブランドや商品の良さが伝わりやすいため、購入意欲を促進でき、その後、ECサイトへスムーズに誘導できる特徴があります。
例えば、
YouTubeでは動画の説明欄に商品の購入ページURLを掲載できます。他にも、
InstagramではShop Now機能を利用して画像・動画から直接購入ページへ飛ぶことができます。商品訴求後、お客様の購入意欲が高まったタイミングで購入ページを案内することで、売上アップに繋がるメリットがあります。
ファッション・アパレル業界で動画を活用する際のポイント
ファッション・アパレル業界で動画を活用する際は、目的を明確にし、効果的なアプローチを行うことが重要です。ここでは、動画を活用する際のポイントを解説していきます。
ターゲットを明確にする
動画の効果を最大化するためには、誰に向けたものなのかを明確にすることが重要です。例えば、若年層向けのカジュアルブランドなら、TikTokやInstagramのリールなど短尺動画の活用が効果的です。
一方、高級志向のブランドであれば、洗練された映像を制作し、YouTubeや公式サイトで配信するほうがブランドイメージに合います。ターゲットの年齢層やライフスタイル、購買動機を分析し、適切な内容やトーンを決めることで、より響く動画を制作できます。
視聴者の興味を引く構成にする
動画の冒頭で視聴者の関心を引くことが重要です。特にSNSでは、最初の数秒が勝負になります。例えば、印象的なカットやダイナミックな動きを取り入れることで、視聴を継続してもらいやすくなります。
また、単なる商品紹介ではなく、ストーリー性を持たせることで感情に訴えることができます。例えば、「仕事帰りにデートに行く女性の着こなし」など、具体的なシチュエーションを設定することで、視聴者が自分を重ねやすくなります。
ブランドイメージに合ったモデルを起用する
ブランドのターゲット層に合ったモデルを起用することで、より訴求力の高い動画を制作できます。例えば、ストリート系ブランドなら個性的でアクティブなモデルを、エレガントなブランドなら洗練された印象のモデルを選ぶことで、ブランドの世界観がより伝わりやすくなります。
また、インフルエンサーを起用することで、そのフォロワー層へのアプローチが可能になります。
ブランドイメージに適した配信先を検討する
動画の配信先を適切に選定することも重要です。InstagramやTikTokは若年層向けの短尺動画に適しており、視覚的なインパクトを重視した動画が効果的です。
一方、YouTubeは商品の詳細やブランドストーリーを伝えるのに適しており、長尺の動画を活用するのが有効です。さらに、自社サイトで動画を活用することで、信頼性を高め、購買の後押しをすることができます。プラットフォームごとに最適なフォーマットで動画を制作し、ブランドのメッセージを効果的に伝えることが重要です。
ファッション・アパレル業界の動画活用事例
このように、プロモーションに活用することで様々なメリットのある動画ですが、実際の活用方法は様々あります。企業の活用事例をあげながら、5つの活用法をご紹介します。
ブランディング動画
PEACH JOHNでは、若年層向けブランド「GiRLS by PEACH JOHN」のブランディング動画を公開しています。
「Love everyday, Love future.」をコンセプトに、自分らしさをポジティブに楽しむ女性をターゲットにしているPEACH JOHN。
動画ではイメージとして訴求しつつ、説明欄にもブランドコンセプトを記載し、しっかり情報を補っているのがポイントです。”言葉を用いた情報”を動画へ詰め込みすぎないことで、魅力的に表現できるのです。
商品紹介動画
WEGOの動画では、販売スタッフがおすすめ商品を紹介しています。
商品ひとつひとつをしっかりと見せながら説明しているため、商品の良さが伝わりやすくなっています。
また、販売スタッフならではのコーディネート例を紹介することで、視聴者は商品の合わせ方やお洒落な着こなしについても学ぶことができるのです。この動画を見て購入したいと思った場合は、動画の説明欄から商品の購入ページへ飛べるようになっています。
コーディネート動画
LOWRYS FARMでは、春の新作おすすめアイテムを使ったコーディネート紹介動画を公開しています。
動画内では、実際にコーディネートした様子を動きながら見せつつ、着用商品の名前、カラーバリエーション、価格についての情報もしっかりと載せています。
視聴者にとって着用イメージが湧きやすく、商品情報も分かりやすい動画内容になっています。
情報提供動画
fifthは
コンテンツマーケティングに力を入れており、様々な動画を制作しています。例えばこちらの動画では、骨格診断について紹介しています。
このように、自社商品の訴求に直接的に関わりのない内容の動画も制作することで、幅広い層へアピールできます。
コンテンツ内容としては、骨格診断だけでなく、コーディネートに合わせたメイク、バッグの中身紹介など、様々あげられるでしょう。ターゲットがどんなことに興味を持っているのかについて、リサーチするのが重要です。
タイアップ動画
ブランド認知拡大を目的としている場合など、多くの人へアプローチしたいときには、インフルエンサーとのタイアップ動画がおすすめです。
GRLでは、タレント 白石麻衣さんとタイアップ動画を制作しています。
出演者が実際に欲しい商品を選び、動画内でコーディネートを紹介。商品の好きなポイントを具体的に説明することで、視聴者の購入意欲を促進する動画となっています。
また、インフルエンサーとコラボ商品を企画し、タイアップ動画で告知してもらうという訴求方法もあります。
例えばDRESSTERIORでは、YouTuber SAORIさんとコラボ商品を制作し、その告知として動画を活用しています。
実際にYouTuberが企画から携わりこだわった点を具体的に説明することで、ファンに「欲しい」「同じものを着たい」と思ってもらうことができるでしょう。
インフルエンサーとのコラボ商品を制作することで、単に自社商品を紹介してもらうよりも購入に繋がりやすくなります。
まとめ
この記事では、ファッション・アパレル業界が動画を活用するメリットと活用法をご紹介しました。伝えたいイメージが届きやすく、拡散効果や売上げアップも期待できる動画は、プロモーションに活用するべきツールと言えるでしょう。
しかし、クオリティが低く魅力の伝わらない内容になってしまっては逆効果。しっかり商品やブランドの魅力を伝え、視聴者にファンになってもらうことができるよう、動画の質にこだわりましょう。
自社制作であれば制作コストを抑えつつ、小回りがきくメリットがありますが、外注するよりも質を担保しづらい懸念があります。制作したい動画の目的や内容と合わせて、自社制作にするのか、制作会社への外注するのか、制作方法も検討するといいでしょう。実際の企業の活用事例を参考に、
動画プロモーションを検討してみてください。