採用活動に動画を活用するべき3つの理由
冒頭で紹介したとおり、近年、採用活動に動画を用いる企業が増えてきていますが、その理由としては以下の3つがあげられます。
動画で情報を収集する人が増えてきているから
スマートフォンや
タブレットが広く普及したことや検索ブラウザの精度が向上したこともあって、これまで情報収集と言えば検索ブラウザでおこなうのが一般的でした。
Googleで検索する行為をあらわす「ググる」という言葉も誕生したぐらいです。
しかし、最近では、検索ブラウザだけでなく
SNSや
YouTubeなどの
動画配信プラットフォームで情報を収集する人が増えてきています。
情報を収集する手段としてはまだまだ検索ブラウザでの収集が主流だと言えますが、動画で情報収集をおこなうユーザーも多くなってきていますので、そういったユーザーを取りこぼしてしまわないためにも動画を活用するべきだと言えるでしょう。
また、後ほど詳しく紹介しますが、会社説明会や面接をおこなう際に就職希望者からよく聞かれる質問をまとめた「
Q&A動画(FAQ動画)」を作るなどしてコンテンツを充実させることができれば、ユーザーの情報収集にかかる手間を軽減させてあげることも可能です。
イメージが伝わりやすいから
動画にはイメージが伝わりやすいという特徴があります。
情報を伝える手段には、
・音声
・テキスト
・画像
・イラスト
など、さまざまな方法があります。
また、テキストと画像など、いくつかの方法を組合わせて伝えることも可能です。
しかし、いずれの方法も、伝えられる情報量の多さという点では動画に遠く及びません。
動画は、
・映像
・音声
・テキスト
・画像
・イラスト
などさまざまな情報伝達手段を駆使して視聴者に情報を届けることができるため、一度に多くの情報を伝えることができます。
また、動画を通して働く環境や実際に業務をおこなっている様子を確認してもらうことで、より具体的にイメージしてもらいやすくなっています。
印象に残りやすいから
「印象に残りやすい」というのも、採用活動に動画を活用するべき理由の一つです。
先ほども紹介したとおり、動画はさまざまな手段を用いて視聴者に情報を届けることができるため、その他の方法よりも、より印象に残りやすくなっています。
実際に勤務している社員の方が、仕事のやりがいや楽しかった経験、辛かった経験を語る動画は、その他のどんなコンテンツよりも印象に残るはずです。
また、採用活動に動画を取り入れる企業が増えてきているとはいえ、全体的に見るとまだまだ少数ですし、珍しいので、より印象に残りやすくなっています。
採用活動への動画の活用アイデア
「採用活動に動画を活用する」といっても、その方法はさまざまです。
ここでは、代表的な3つの活用方法を紹介していきます。
会社説明動画
採用活動への動画の活用アイデアの1つ目が、会社説明動画です。
会社の歴史や経営理念、おこなっている事業など、会社に関することについて説明するのが、この会社説明動画です。
就職希望者に、「この会社で働きたい!」と思ってもらうためには、やはり会社のことをよく知ってもらわなくてはいけません。そこで、会社のことを説明する会社説明動画を制作し、就職希望者に見てもらい、会社のことを深く理解してもらうわけです。
社員(スタッフ)紹介動画
採用活動への動画の活用アイデアの2つ目が、社員(スタッフ)紹介動画です。
その会社に就職して働く場合、「どういった会社でどういった事業をおこなっているか」はもちろんですが、「どういった人が働いているか」についても気になるものです。今後その人たちと一緒に働くことになるわけですから、当然と言えば当然でしょうか。
また、人間関係が上手くいくかどうかを気にしている就職希望者もたくさんいます。
そういった方の不安を解消してあげるためにも、社員(スタッフ)紹介動画が必要になってくるわけです。
Q&A動画(FAQ動画)
採用活動への動画の活用アイデアの3つ目が、Q&A動画(FAQ動画)です。
先ほど紹介した会社説明動画や社員(スタッフ)紹介動画を取り入れている企業は少なくありませんが、意外と活用されていないのが、このQ&A動画(FAQ動画)です。
Q&A動画(FAQ動画)では、会社説明会や面接をおこなう際などに就職希望者からよくされる質問への回答を動画で紹介していきます。
Q&A動画(FAQ動画)を用意しておくことで、就職希望者の不安を取り除くことが可能になり、応募者の増加が見込めるようになります。
採用活動に動画を活用する際の手順
採用活動に動画を活用する際には、企画から配信までのプロセスをしっかりと設計し、ターゲットに響く動画を制作することが重要です。ここでは、その具体的な手順を紹介していきます。
企画と構成を考える
採用動画には、新卒採用向けと中途採用向けのものがあり、それぞれで伝えるべき内容が異なります。新卒向けの動画では、企業の理念や文化、成長環境を重視し、中途採用向けの動画では、業務内容やキャリアアップの機会を強調することが重要です。
ターゲットを明確にしたら、動画の構成を考えます。求職者が実際に働くイメージを持てるように、職場の雰囲気や業務風景を取り入れることも効果的です。
撮影の準備をする
動画の構成が決まったら、撮影に向けた準備を進めます。まず、撮影スケジュールを作成し、出演する社員や撮影場所を決めます。オフィスや工場、店舗などの実際の職場環境を映すことで、求職者に企業のリアルな雰囲気を伝えることができます。
また、インタビューを行う場合は、リラックスした雰囲気で撮影できるように準備することが大切です。事前に質問を共有し、出演者が自然に話せるようにすると、より説得力のある動画になります。
撮影を行う
準備が整ったら、実際に撮影を行います。撮影では、企業の雰囲気や社員の表情、職場の様子をできるだけ自然に映し出すことを意識しましょう。社員が働いている様子を映すことで、求職者が実際の仕事をイメージしやすくなります。
インタビューでは、社員の生の声を引き出すことが重要です。単なる業務説明ではなく、仕事のやりがいや達成感、成長できる環境など、求職者が興味を持ちやすいポイントを語ってもらうと、より説得力のある動画になります。
編集作業を行う
撮影が完了したら、編集作業を行います。動画の流れをスムーズにし、視聴者にとって見やすい構成にすることが重要です。不要な部分をカットし、テロップやナレーションを追加することで、情報を分かりやすく伝えることができます。
特に、スマートフォンでの視聴を考慮し、縦型動画や短尺動画のバージョンを作成するのも効果的です。また、BGMを追加することで、企業の雰囲気をより伝えやすくなります。
動画を配信する
完成した動画は、ターゲットに届くように適切な媒体で配信します。企業の採用ページや求人サイト、YouTube、SNSなどに掲載することで、多くの求職者にリーチできます。
また、オンライン採用イベントや説明会で活用することで、リアルタイムで求職者に動画を見てもらうことも可能です。さらに、InstagramやTikTokなどのショート動画プラットフォームを活用すれば、若年層の求職者にもアプローチしやすくなります。
採用活動に動画を用いるときに意識したい2つのポイント
実際に採用活動に動画を用いる場合、いくつか意識したいポイントがあります。
これから紹介するポイントを意識するかしないかで動画の質や得られる効果に大きな差が生じてしまう可能性があるので、ぜひ意識しながら取り組むようにしてください。
採用したい人物像を明確にする
採用活動に動画を取り入れる場合は、採用したい人物像を明確にした上で動画を制作するようにしましょう。
どういった人材を採用したいかが明確になっていないと、その人材に刺さる動画を作ることはできません。人物像を明確にせずに動画を作り始めてしまうと、誰の興味もひけない動画ができあがってしまう可能性が高くなります。
しっかりと成果を上げるためにも、採用したい人物像を明確にし、その上で動画の制作に取り組むようにしましょう。
フェーズに合わせた動画を用意する
採用活動に動画を取り入れる場合、制作する動画は一つだけといった決まりはありません。むしろ、就職希望者のフェーズに合わせて複数の動画を制作し、活用されることをおすすめします。
就職希望者が就職希望先となる企業を見つけ、応募にいたるまでには、いくつかのフェーズがあります。例えば、企業の存在を知ってもらい、就職先の候補の一つに加えてもらうフェーズで見てもらう動画としては、会社や会社でおこなっている事業について紹介する動画が最適です。
また、応募するかどうかで悩んでいる就職希望者に対しては、社員が仕事のやりがいについて語る
インタビュー動画を見てもらったり、実際の仕事の様子を撮影した動画を見てもらう方が適切だと言えるでしょう。
このように、フェーズに合わせた動画を複数用意することで、就職希望者が自分に最適だと思われる動画を選んで視聴できるようになります。
採用活動に動画を活用した4つの事例
採用活動に動画を用いる際、ぜひ参考にしていただきたいのが、実際に採用活動に動画を用いている企業の事例です。
ここでは、参考になりそうな3つの事例について紹介していきます。
株式会社ディー・エヌ・エー
「この会社で働いてみたい!」と思わせてくれるのが、株式会社ディー・エヌ・エーの
採用動画です。
おこなっている事業や社内の様子、各事業の担当責任者などを紹介するシンプルな動画ですが、
アニメーションを駆使し、クリエイティブな動画に仕上がっています。
クリエイティブな事業を多数展開している企業らしい、見ていてワクワクするような採用動画です。
貝印株式会社
カミソリなどの美容関連製品や調理器具などの製造・販売をおこなっている「貝印株式会社」。
貝印株式会社の採用動画では、各部署の社員がおこなっている業務やどういった姿勢で業務に取り組んでいるのかについて語っています。
3分ほどの短い動画ですが、働いている方の雰囲気が伝わってくる良質な動画です。
株式会社森住建
会社を上空から撮影しているところから始まり、社内をぐるっと一発撮りで撮影している映像が斬新な、株式会社森住建の採用動画。
社内の設備や働いている様子、どういった人が働いているのかを確認できる動画で、実際に採用されて働くことになった場合のイメージがふくらむ動画となっています。
株式会社博士.com

弊社「株式会社博士.com」も採用に動画を活用している企業の一つです。
こちらの動画では、同期入社の剱持と山下が仕事のやりがいや就職先として弊社を選んだ理由などについて語り合い、弊社に就職を希望するユーザーにアピールしています。
実際に目を通してもらえるとわかるかと思いますが、決して凝った撮影をしているものではなく、自分たちで撮影したものです。
そのため、採用動画を内製化したいと考えている方にとって非常に参考になる内容の事例となっています。
まとめ
今回は、採用活動への動画の活用について紹介してきました。
今後は5Gの導入も進み、採用活動の手段として動画の活用の重要性が増していくことが予想されています。今現在採用活動に動画を取り入れている企業はまだそう多くありませんが、今後は取り入れる企業が急増するはずです。
その波に乗り遅れてしまわないためにも、今のうちから動画の活用を検討されてみてはいかがでしょうか?