3つの視点から見るスマホでの動画視聴の実態
まずはじめに、調査報告書の中からスマホユーザーの動画視聴の実態がよく分かるトピックスを3つご紹介します。すでに知っているつもりのことでも、あらためて数字で見ると発見があるはずです。
主なメディアの平均利用時間で最も長いのはインターネット

引用:
令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
この調査結果から分かるのは、インターネットが、全年代で最も長く利用されるメディアになった点です。全年代平均でみると、平日は「インターネット」が181.8分、休日は183.7分と、いずれも「テレビ(リアルタイム)」の視聴時間(平日154.7分、休日182.7分)を上回っています。
特に注目すべきは、40代で初めて休日のインターネット利用時間がテレビを超えたことです。これまでテレビ視聴が中心だった世代にも、ネット利用が浸透してきたことを示しています。

引用:
令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
さらに、60代でもテレビの利用時間が大幅に減少しており、高齢層でもオンライン化が進行していることが読み取れます。
つまり、インターネットは若年層だけでなく、中高年層にも浸透し、世代を問わず情報収集・娯楽・購買行動の中心的なチャネルとなっているのです。
WEB担当者としては、この変化を踏まえ、オンラインでの接点を強化する施策が重要です。40〜60代も利用しやすいデザインや操作性を意識したWEBサイト構築・改善を行うとよいでしょう。
目的別の利用メディアはインターネットとテレビが優勢

引用:
令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
「いち早く世の中の出来事を知る」目的では、全世代でインターネットが54.4%と最も高く、特に10代〜50代では圧倒的にネットが主流です。一方で、60代・70代ではテレビが依然として強い支持を得ています。

引用:
令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
「信頼できる情報を得る」目的では、全体ではテレビが51.6%と優勢ですが、20〜30代ではインターネットの信頼性が高まり、40代では両者が拮抗しています。60代・70代ではテレビが依然として強い支持を得ています。

引用:
令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
「趣味・娯楽に関する情報を得る」点では、全年代でインターネット(71.1%)が最も利用され、特に10代〜60代に広く浸透しています。70代ではテレビが優勢です。
これらの結果から、情報のスピードや多様性ではインターネットが優位であり、信頼性や安心感の面ではテレビが依然として影響力を持つことがわかります。
つまり、ユーザーは「速報性をネットに」「信頼性をテレビに」求める傾向があり、特に若年〜中年層ではネットが生活の主要メディアとなっています。
WEB担当者としては、こうした傾向を踏まえ、信頼性と速報性の両立を意識した情報発信が重要です。
具体的には、一次情報や根拠を明示したコンテンツ制作、専門家監修記事の導入などで信頼感を高めると同時に、SNSやオウンドメディアでリアルタイムな情報発信を強化することが効果的です。
情報源の重要度が高いのは「テレビ」情報の信頼度が高いのは「新聞」

引用:
令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
この調査結果から分かるのは、メディアの役割が年代によって明確に分かれつつあるという点です。まず、「情報源としての重要度」では、全年代でテレビが81.3%と最も高く、依然として社会全体の基礎的な情報取得源として機能しています。
しかし、10代〜40代ではインターネットの重要度が最も高く、若年〜中年層では、ニュースや話題の出発点がテレビからネットへと移行していることがわかります。

引用:
令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
「娯楽としての重要度」では、インターネットが80.4%と突出しており、特に若い世代では動画やSNSなどを通じて日常的に楽しみを得ている傾向が強いです。一方、50代から70代では「テレビ」が依然として高い割合です。

引用:
令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
「メディアとしての信頼度」では新聞が59.9%と最も高く、依然として信頼の象徴的メディアとして認識されています。
ただし、30代と70代ではテレビへの信頼が上回っており、世代によって信頼を置くメディアの傾向が異なっています。つまり、「テレビは広く届く情報源」「新聞は信頼の担保」「インターネットはスピードと多様性」という棲み分けが見えてきます。
WEB担当者は、こうしたメディアの特性を踏まえ、信頼性を担保しながら情報発信する姿勢が求められます。例えば情報を発信するときには、一次情報の引用や出典の明示、専門家のコメントの活用など、新聞的な「根拠ある情報提供」を意識すべきでしょう。
同時に、SNSや動画を通じて情報を素早く発信し、テレビ的な話題性を意識した拡散力のあるコンテンツ展開を行うと、幅広い世代に信頼と興味を両立した情報発信ができるようになります。
主要SNSの利用率について

引用:
令和6年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書概要
この調査結果から分かるのは、LINEとYouTubeが全年代で圧倒的な利用率を誇る主要メディアであるという点です。
LINEは91.1%と最も高く、世代を問わず日常的な連絡手段として定着しています。次いでYouTubeが80.8%と高く、動画を通じた情報収集・娯楽が生活の一部になっています。
SNSではInstagram(52.6%)やX(旧Twitter)(43.3%)が若年層を中心に強い支持を受けており、Facebook(26.8%)はビジネス層や中高年層に利用が多い傾向です。また、TikTok(33.2%)は短尺動画の浸透により若年層を中心に拡大しています。
これらのデータから、ユーザーは目的や興味に応じて複数のメディアを使い分けていることが分かります。WEB担当者は、各プラットフォームの特性に合わせた発信が求められます。
たとえば、LINEでは既存顧客との関係維持、YouTubeではブランド訴求、InstagramやTikTokではトレンド感のあるビジュアル訴求を行うなど、媒体ごとに戦略を最適化する作業が必要になるでしょう。
主要メディアの特徴に合わせた発信設計と信頼性の担保が重要
今回の調査から、メディア利用の中心がインターネットへと移行していることがわかりました。特に40〜60代でもオンライン利用が拡大しており、世代を問わずネットが主要な情報源・娯楽手段となっています。
一方で、信頼性では依然としてテレビや新聞が強く、情報の「速さ」と「信頼」の両立が今後の発信において重要になるでしょう。WEB担当者は、媒体特性に合わせた発信設計と、信頼性を担保する情報提供を両立させることが求められます。