パノラマ動画は世界の広さを教えてくれる
パノラマ動画は、撮影した場所を360度見渡せる映像コンテンツを指しています。
視聴者の意思で画面の向きを変えて動画を楽しめるので、何度も見てくれる人が増えて再生数の伸びが期待できるコンテンツです。
撮影した場所を見渡せる性質上、遊園地や
ゲーム 世界の雰囲気を視聴者に伝えるには、効果的な動画であるといえるでしょう。アトラクションや
観光地のPR 映像としても使えるパノラマ動画には、どのような特徴があるのでしょうか。こちらの記事では、パノラマ動画の特徴と作り方について解説いたします。
パノラマ動画の特徴と効果
その場にいるような臨場感が味わえる
パノラマ動画は見ている画面の向きを自由に変えられるため、その場にいるような臨場感を味わえます。似た映像コンテンツにVR動画が存在しますが、パノラマ動画との決定的な違いは「視点」にあります。VR動画は撮影地点を自分の意思で動かせるのに対し、パノラマ動画は撮影地点を固定しているのです。
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事例として挙げるのはガジェット通信がアップロードした渋谷ハロウィンの様子を撮影した動画。
この映像は360度カメラを持ったスタッフが、渋谷ハロウィンの様子を歩きながら撮影しています。渋谷ハロウィンは人混みがすごいと一目で分かりつつ、まるでその場にいるような感覚を味わえます。
本記事で事例として挙げている映像コンテンツはどれもパノラマ動画です。パソコンで視聴している場合は画面をドラッグ。スマートフォンで視聴している場合は、携帯を動かして視点を変えられますので自由にお試しください。
動画の世界により深く入り込める
パノラマ動画は自らの意思で視点を変えられるため、
ゲーム でキャラクターを操作している感覚になります。今までは平面で映像を見るだけだったのが、視聴者を動画の世界にのめり込ませるきっかけにつながります。
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事例として挙げるのは
ゲーム バラエティチャンネルのゴージャス動画。
このバラエティでは360度カメラを使って撮影されており、最初はゴー☆ジャスさんがいる方向から始まります。後ろを振り返ると、もう1人の出演者である声優の高野麻里佳さんが目の前にいます。
バラエティの構図としては出演者2人の間に視聴者がいる形で進んでおり、まるで自分も番組に参加している気分になるでしょう。
業務の効率化につながる
パノラマ動画は360度見渡せる映像コンテンツの性質上、施設紹介や会社の案内を撮る場合もあります。通常の映像や画像を見るのでは物足りない人に向けて動画を作成しておくと案内の手間を省けるかもしれません。
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事例として挙げるのは産業機械設備の仕事を業務とする株式会社小澤製作所のプロモーション動画。
会社案内の動画となりますが、360度見渡せるのでパノラマ動画の位置付けになります。会社の外観から社内の様子や作業場など、就職した後の職場の雰囲気をイメージさせやすくするでしょう。
商品を体感させる
前述した通り、パノラマ動画の特徴には、その場にいるような臨場感を味わえます。この特徴を活用して商品や
サービス紹介 に使い、視聴者に疑似体験を提供できます。疑似体験を通して映像だけでは物足りないと感じた人が、商品やサービスを実際に体験したいと思わせられるでしょう。
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事例として挙げるのはスプラッシュマウンテンを360度カメラで撮影した動画。
アトラクションの入り口から始まり、乗り物に乗っている様子が撮影されています。動画終盤の急降下タイミングは、映像だけでは足らず本物に乗ってみたいと考える人も出てくるかもしれません。
パノラマ動画の作り方
動画の企画と機材の準備
パノラマ動画を作成すると決めた場合、どのような映像コンテンツを制作するかの企画を立てます。
作成する動画の目的やロケ地、被写体などを事前に決めておき、効率良く撮影を進められるようにしておきましょう。企画を立てた後は、パノラマ動画作成のために使用する360度動画を撮影できるカメラと編集ソフトの準備です。
360度カメラでおすすめできるのは耐久性に優れてて、薄暗い場所でもはっきりと撮影できるRICOHの『THETA Z1』。本体のみで水深5mまで耐久可能、水平維持機構のおかげでなめらかな動画撮影ができる
GoPro の『
GoPro MAX』などが挙げられます。
RICOH『THETA Z1』:https://theta360.com/ja/about/theta/z1.html
GoPro『GoPro MAX』:https://gopro.com/ja/jp/shop/cameras/max/CHDHZ-201-master.html
編集ソフトでおすすめできるのは、WindowsとmacOS両対応の『PowerDirector』と多くの映像コンテンツ制作者に愛されている『Final Cut Pro X』。挙げた2つのソフトはパソコンで利用できるソフトですが、2021年3月時点ではスマートフォンアプリでも編集できるアプリもあります。
作成前にアプリの使用感を確かめてから動画制作に映ると良いでしょう。
動画の撮影
機材の準備を終えたらパノラマ
動画の撮影 に移ります。
この時、ロケ地の撮影許可が必要な場合は事前に取っておくようにしましょう。撮影時はカメラがブレないように気を配り、動画の終わりまで慎重に動きます。
撮影した映像がブレてしまうと、パノラマ動画の自由な視点から視聴できる利点が損なわれてしまいますので気を付けましょう。
動画の編集とアップロード
動画を全て撮影し終えたら、次の作業は映像編集です。
360度カメラで撮ったままの映像でパノラマ動画にはなりません。そのため、編集ソフトやアプリを使って動画をつなぎ合わせる必要があります。一部のカメラでは自動的に撮った映像をつなぎ合わせてくれる機能を持っている場合もあります。
映像をつなぎ合わせた後は明るさや色調の調整、
テロップ や音声コンテンツなどを追加し、自由に編集していきましょう。映像編集を終えた後は、
YouTube などの動画配信サイトにアップロードしていきます。媒体によって推奨
動画フォーマット が異なるので、掲載先に合わせてエンコードやメタデータの設定を行うようにしましょう。
動画制作のポイント
パノラマ動画の制作において、気を付けるべき4つのポイントが存在します。
1つ目は作成する動画の目的を明確にしておく点です。
視聴者に疑似体験を提供できるパノラマ動画は、映像に映されたサービスに利用を促すなどの宣伝効果を持っています。パノラマ動画である理由を明確にし、的外れな映像コンテンツを作らないように気を付けましょう。
2つ目は動画ファイルの容量を考える点です。
パノラマ動画は視点を動かせない普通の動画よりも映す範囲が広いため、データ容量が大きくなりやすい傾向にあります。
綺麗な映像を見せようと高画質にした場合であっても、動画の読み込み速度が遅くて視聴者の離脱につながる恐れがあります。サービスの良さを伝えるためにパノラマ動画を作ったとしても、見て貰えなければ意味はありません。
3つ目は視聴者に見やすい動画編集を心掛ける点です。
冗長に映像を見せるのではなく、視聴者に見せたい部分だけの映像を切り取るようにする。視聴者には撮影した場所にいる雰囲気を味わって欲しい場合は引き目の映像を選択するなど、動画を作成する目的に合わせて編集を行いましょう。
映像のつなぎはアクションつなぎやジャンプカットに合わせると視聴者に違和感なく動画を見せられます。
また、カメラマンなどが映像に入っている場合は、レタッチやロゴ・文字で隠して視聴者が動画の世界に集中できるよう編集するのも大切です。
4つ目はエンコードとメタデータを忘れないようにする点です。
エンコードは動画ファイルを変換して、元のファイルからデータ容量を減らす作業を指しています。映像編集した後のデータではインターネットにアップロードできません。掲載先が推奨する動画ファイルに合わせるようにエンコードを行いましょう。
また、アップロードした映像をパノラマ動画として再生するには、エンコード後にメタデータを追加する必要があります。360 Video Metadataなどでメタデータを動画に追加してからアップロードするようにしましょう。
まとめ
パノラマ動画の特徴と作り方をご紹介しました。
視聴者を動画の世界に誘導できるパノラマ動画は、施設案内で業務の効率化、疑似体験を提供してサービスの広告効果など様々な場面で活用できます。
メディア博士には専属コンサルタントがおり、撮影方法や情報発信など動画活用をサポートしております。パノラマ動画の作成に関してもお力になれると思いますので、ぜひご相談ください。