企業紹介ムービーは、事業理念や商品・サービスの魅力などをわかりやすく伝えることが可能です。文章や静止画よりも短時間で多くの情報を届けられる動画は、目的やターゲット層に合ったアイデアや工夫を取り入れることで、高い訴求力を発揮できます。
今回は、企業紹介ムービーを制作するメリットや動画制作におけるポイント、企業による動画制作事例などについて紹介します。企業の魅力を効果的に伝える動画を制作するためのコツや参考となる事例について知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
企業紹介ムービー5つのメリット
まずはじめに、企業紹介ムービーを制作するメリットを見ていきましょう。主に次の5つの利点があります。
会社や事業の具体的なイメージを伝えられる
企業紹介ムービーを通して、企業理念や事業といった抽象的な内容を具体化して伝えることができ、視聴者がイメージしやすいというメリットがあります。
社員の仕事内容や取り扱っている商品は社外からは把握しにくいですが、実際に撮影した映像や音声を使うことで具体的にアピールできます。文章や画像よりも短時間で多くの情報を盛り込める動画なら、イメージが湧きにくい内容もわかりやすい形に表現できます。
ブランディングや認知度向上に役立つ
企業紹介動画によって、
ブランディングや会社の認知度向上といった効果も期待できます。伝えたいイメージを明確に届けられる動画を通して、与えたい自社像をそのまま持ってもらうことが可能になります。
ひとつの動画作品として楽しめるストーリー仕立ての
ブランドムービーを制作している企業も多く、アイデア次第で訴求力を高められるでしょう。自社のホームページに動画を投稿しておけば、時間や場所によらず多くの人に視聴してもらえます。
また、自社の
YouTubeチャンネルを開設することで、関連動画の表示や広告からの流入や
SNS上での拡散も期待できます。
感情的な訴求効果が得られる
視聴者に感情的な訴求効果が期待できる点も、企業紹介ムービーのメリットです。ビジョンを語る社長や社員のインタビューや、現場でものづくりに励む職人の様子など、リアルな映像を通して、見ている人の感情に働きかけることができます。
テキストや画像だけでなく、人の声や音楽といった音も含まれる動画は、情熱や真剣さといった目に見えないエネルギーによって、視聴者の心に影響を与えます。
さまざまな場面で繰り返し活用できる
動画は、一度制作すると繰り返し活用できるという利便性も備えています。そのため、企業紹介ムービーも、ホームページやSNSといったオンラインから、
デジタルサイネージや展示会などのオフラインまで、幅広いシーンで繰り返し利用できます。
各場面で資料を用意する時間と手間を節約できるという利点もあります。
採用活動や営業活動にも有効
新卒・中途問わず採用活動においては、動画での企業紹介が応募者の理解促進や志望動機の向上に寄与します。また営業の現場でも、商品やサービスの理解を短時間で得られるツールとして、効果的に活用できます。
目的に応じたバリエーションを用意しておけば、あらゆる場面で使いまわしができ、コスト効率も高まります。
企業紹介ムービーの主な種類
続いて、企業紹介ムービーの種類を紹介していきます。主に3つの種類の動画が使用されています。
事業・商品やサービスの紹介動画
企業紹介ムービーの代表的なものが、事業内容や扱っている商品、サービスの紹介です。企業の歴史や商品の製造過程、スタッフの働く姿を組み合わせた動画が多く見られます。
実際に足を運ばなくても雰囲気や現場の様子を伝えられるため、社員が働くオフィスの見学や店舗見学などにも役立ちます。自社のホームページや商品の公式サイトなどで使用すると効果的です。
コンセプト・ブランドイメージ紹介
コンセプトやブランドイメージ紹介用の動画は、企業理念や事業コンセプトを紹介するために、さまざまなスタイルが用いられます。
企業発展の歴史や社長の思いをストーリーにすることで、ひとつの映像作品として視聴者に印象付けることが可能です。YouTubeや
SNS広告、デジタルサイネージなどに使いやすいでしょう。
インタビュー形式
社長や社員などへの
インタビュー形式の動画は、実際に働いている社員の声や社長の思いをダイレクトに届けたいときに有効です。事業紹介と組み合わせることで、採用時や展示会ブースでの会社紹介ムービーとして活用できます。
企業紹介ムービー制作におけるポイント
実際に企業紹介ムービーを制作する際の3つのポイントを紹介します。
目的とターゲットを明確にする
動画制作に入る前に、目的とターゲットを明確にしましょう。何を誰に対して伝えるための動画なのか決めずに作り始めると、内容の軸がブレやすく、誰にも伝わらない動画ができてしまいます。
また、オンライン上で配信する動画は、視聴回数やユーザー層などのデータを分析して最適化することが可能ですが、目的とターゲットが曖昧だと検証がしにくくなります。
公式サイト上でのブランディングや採用時の社員紹介など、活用シーンと合わせて目的を考えていくと、ターゲットとなるユーザー層まで決まりやすいでしょう。
盛り込む情報を整理しておく
目的とターゲット層が決まったら、動画に盛り込む情報も整理していきます。最も伝えたいメッセージによって、動画のスタイルやストーリーが変わってくることもあります。
動画制作の目的を果たすために何を一番訴求したいのか、ユーザー層はどんな情報を求めているのか、といった点をもとに、どの情報を動画に使うかを決定します。
決まった要素は、リストなどでまとめておくと共有しやすくて便利です。軸となるメッセージと無関係な情報が混じっていると、訴求力の低下につながり逆効果なので注意しましょう。
配信媒体を決めておく
動画を配信するプラットフォームごとに、適した動画の尺や視聴者のモチベーションが異なるため、どこで使う動画なのか事前に決めておきましょう。
ユーザー層のつかみとなる冒頭部分や、音の有無などを含めて考えておくとスムーズです。なお、同じ
YouTube用の動画でも、広告動画とチャンネル投稿動画では制作ポイントが違ってくる点にも注意が必要です。
企業紹介ムービー制作の際の注意点
ここでは、企業紹介ムービーを制作する際に押さえておきたい4つの注意点を紹介します。
情報を盛り込みすぎない
企業紹介ムービーでよく見られる失敗が、「伝えたい情報をすべて盛り込んでしまう」ケースです。社史、サービス内容、社長メッセージ、社員紹介、オフィスツアーなど、全部を詰め込んだ結果、焦点の定まらない冗長な動画になってしまいます。
情報が多いと視聴者の記憶に残りにくく、最後まで見てもらえないことも。1本の動画で伝えるべき主軸メッセージを絞り、それ以外の情報は別の動画シリーズとして分けて制作するのも効果的です。
構成段階で「この動画では何を一番伝えるのか?」を明確にし、情報を取捨選択することが成功のカギです。
動画の尺を最適化する
動画の長さや構成が、配信する媒体に合っていないと、せっかくの動画も効果が発揮されません。たとえばSNS広告は15〜30秒程度が主流ですが、YouTubeや自社サイトに掲載する動画なら2〜3分の構成も許容されます。
展示会で流す場合には、視聴者が途中から見始めても内容が把握できるよう、ループ再生に配慮した作りが求められます。
また、視聴環境も意識しましょう。スマホで音声なし再生されることを想定して字幕を入れる、縦型画面で見やすいように設計するなど、配信先に最適化した編集が必要です。
視聴者の集中力が続く時間を意識し、構成を設計することも忘れないようにしましょう。
クオリティを担保する
自社内で動画を制作するケースも増えていますが、映像や音声のクオリティが低いと、企業そのものの印象を下げてしまうリスクがあります。特に、映像のブレ、暗すぎる画面、雑音の多い音声などは注意が必要です。
仮に内製で制作する場合でも、撮影機材の基本知識を身につける、撮影マニュアルを整備する、あるいは編集部分だけを外注するなど、クオリティを担保する工夫が必要です。
また、ナレーションやBGMも印象を左右する要素です。フリー素材に頼りすぎず、自社のトーンに合った演出を選定しましょう。
効果的な企業紹介ムービー事例2選
ここからは、魅力のある企業紹介ムービーの事例を紹介していきます。
JFEエンジニアリング
水処理システムや構造物の設計・建設を担うJFEエンジニアリングの事業紹介動画です。日本だけでなく海外で手掛ける多数のプロジェクトを、迫力ある映像に合わせて次々に紹介しています。
地球から各地域へ空から降りていくような映像は迫力があり、実際に建設した施設や建造物のアピールに効果的です。商業施設とは違い、普段の生活では訪問する機会が少ない施設が多いですが、内部の映像があることで誰でもイメージしやすいでしょう。
ワールドグループ
雑誌などでもおなじみの
アパレルブランドを多数所有するワールドグループの社員
インタビュー動画です。冒頭では社長自らが事業やビジョンについてコメントしており、親しみやすさが感じられます。
アパレル事業に携わる各部門の
社員のインタビューとともに、オフィスや製造工場など実際に洋服が店頭に届くまでの舞台裏も垣間見える動画となっています。仕事でのチャレンジや求める人物像など、社員の口から直接語られる内容には説得力があります。
まとめ:クオリティの高い企業紹介ムービーは動画制作会社に依頼しよう
企業紹介ムービーは、ホームページやSNSなどのオンライン上だけでなく、会社説明会やデジタルサイネージなどオフラインを含めて幅広いシーンで活躍します。
ストーリー仕立てのブランドイメージ動画、社員のリアルな声が活きるインタビュー動画など、種類や用途に合わせて工夫することで、自社の魅力を最大限にアピールできます。
ただ、自社で一から企業紹介ムービーの制作に取り組むとなると、難しい場合もあります。
プロの動画制作会社なら、企画から撮影、編集までを一貫して担当し、短期間で最適な企業紹介動画を制作できますので、ぜひ一度ご相談ください。