温泉でも動画活用を！活用方法と具体的な事例を紹介

温泉に関する動画活用を行うメリット

近年、旅行や観光の情報収集において、動画を活用するユーザーが急増しています。ここでは、温泉に関する動画活用を行うメリットを解説します。

温泉の魅力を視覚的・直感的に伝えられる

温泉の魅力は、文章や写真だけでは完全には伝えきれません。湯けむりが立ちのぼる様子、ゆったりとした雰囲気、自然と一体になれる露天風呂…。こうした体感に近い情報は、映像と音声を活用できる動画の得意分野です。

特に、動画では温泉のお湯の色や湯船の広さ、泉質の雰囲気などを、視聴者がまるでその場にいるかのような感覚で味わってもらうことができます。
また、BGMやナレーションを加えることで、温泉の癒しや非日常感といった情緒的な価値も訴求しやすくなります。

施設の清潔感やホスピタリティを可視化できる

温泉宿選びで重視されるのが「清潔さ」や「安心感」。これらは実際に訪れないと分かりづらいポイントですが、動画なら宿の雰囲気やスタッフの対応などをリアルに伝えることができます。

館内の設備や部屋の様子、接客風景、食事の提供シーンなどを動画で見せることで、「ここなら安心して泊まれそう」といった信頼感の醸成に繋がります。
特にコロナ以降、「衛生面の配慮がされているか」は宿選びの基準になっているため、感染対策の様子などを紹介する動画も効果的です。

多言語対応でインバウンドにも有効

訪日外国人観光客の取り込みを考える上で、言葉の壁を越えて魅力を伝える手段としても動画は非常に有効です。英語字幕付き動画やナレーション付きの動画を用意すれば、文化の異なる海外の視聴者にも温泉文化を理解してもらうことができます。

例えば、日本の温泉文化に不慣れな外国人向けにマナーや入り方を丁寧に紹介することにより、安心して温泉を楽しめる環境づくりにつながります。
動画は国境を越えて拡散される可能性があるため、海外旅行客の呼び込みにもつながる資産となるでしょう。

周辺観光とのセットで「地域全体の魅力」も訴求できる

温泉だけでなく、周辺の観光地やグルメ、自然などを紹介することで、「その土地全体」の魅力を発信することができます。1泊2日や2泊3日の旅行先として選ばれるには、宿だけでなく、地域全体の過ごし方が重要視されます。

例えば、「温泉＋絶景スポット」「温泉＋地元の食文化」などを組み合わせた動画を制作することで、観光ルートのイメージを明確に描いてもらえます。
地元商店やイベントと連携した動画を制作すれば、地域活性化にも貢献できるでしょう。

温泉に関する動画活用方法

温泉に関する動画の活用方法としては、主に3つ挙げられます。それぞれどのような内容なのでしょうか。

温泉のPR動画

温泉そのものや温泉街をPRする方法としてはさまざまありますが、その中でも動画は有効的な方法です。なぜなら、動画を活用することでどのような温泉なのか具体的に紹介できるため。
その上、動画は文章や画像よりも印象に残りやすいことから、一度見ただけでも行ってみたいと思わせられる可能性があります。

温泉宿の紹介動画

温泉だけではなく、温泉宿を紹介する際にも動画が役立ちます。温泉はもちろんのこと、部屋の様子や料理などを動画で視覚的に伝えることで、魅力的な温泉宿であることをアピールできます。
また、スタッフの想いも動画のほうが伝えやすいため、温泉宿としての魅力をPRする上でも動画はぴったりな存在です。

周辺環境・観光スポットの案内動画

温泉宿を紹介するのもいいですが、周辺の環境や観光スポットも動画で紹介するのもおすすめです。合わせて紹介することにより、魅力的な土地であることをアピールでき、観光客の獲得につなげられます。

温泉に関する動画活用事例

上記で述べたように、温泉に関する動画活用事例は数多くあります。そこで、いくつかピックアップしてどのように紹介しているのか見ていきましょう。事例をチェックしておくことで、制作時の参考として大いに役立ちます。

大分県

大分県では「おんせん県」としてPRするほど温泉を大々的にアピールしており、動画制作にも力を入れています。例として以下の動画では、温泉でシンクロを行うというユニークな内容となっています。
ユニークな内容だからこそ温泉に対する興味も持ちやすくなり、大分県への観光客を集めやすくしています。このような動画は簡単に制作できるものではありませんが、それでもアイデア次第で多くの人に注目されるような動画が制作できるかもしれません。

また、大分県の場合は上記の動画を活用してさらにユニークな動画を制作した作品もあります。

別府市

大分県としての取り組みとは別に、日本一の温泉の源泉数・湧出量を誇る別府市でも動画を用いたユニークなPRを行っています。
特に有名なケースが以下の動画であり、温泉と遊園地をかけ合わせるという不思議な動画となっています。なお、動画の再生回数が100万回以上となったこともあり、3日間限定で実際に開催されました。
一方でこちらの動画では、ポップな雰囲気でキャンペーンを紹介。温泉関連の動画ではなかなか見られない雰囲気であり、若い人も注目してしまいそうな演出となっています。
他にも別府市では、2019年9月に開催されたラグビーワールドカップのキャンプ地に選ばれたことから、ラグビーと温泉をコラボさせた動画も公開。1分にも満たない動画ですが、それでも別府の魅力が詰まっています。

那須塩原市

那須塩原市では、1分ほどの動画で塩原温泉の魅力を紹介。
ナレーションはなく、テロップもほとんどありません。非常にシンプルな動画ですが、ありのままに自然や温泉の様子を伝えています。誰も映らず余計な演出もないからこそ、静かで落ち着く場所であると想像できます。

松山市

大分県や別府市のようにユニークな方法でPRしているのが、松山市です。
松山市では、オーケストラと桶を組み合わせて音楽を演奏し、道後温泉をPRしています。動画自体はゆるい雰囲気もあり、のんびりと過ごせる温泉であることも感じられるでしょう。

草津温泉観光協会

草津温泉観光協会の場合、YouTubeにて100本以上の動画を公開。温泉の魅力を伝えるだけではなく、花火大会の様子や実際に働いている人へのインタビューなどさまざまな内容の動画があります。

例として以下の動画は、実写動画とアニメーションを組み合わせて感染対策について紹介しています。双方を組み合わせることでそれぞれの特徴を生かした動画となっており、わかりやすく動画の魅力を伝えています。

株式会社Loco Partners

もし複数の温泉宿を紹介したいのであれば、株式会社Loco Partnersを参考にしてみてはどうでしょうか。株式会社Loco Partnersでは「Relux」という旅館・ホテルの宿泊予約サイトを運営しています。
その中でさまざまな旅館やホテルを動画で紹介しており、テーマに合わせておすすめの温泉宿を伝えています。
「Relux」の動画は、テロップを駆使して温泉の魅力や料金などをわかりやすく紹介。フォントの大きさや色にもこだわっているため、どのような内容を伝えているのか把握しやすくなっています。

名苑と名水の宿 梅園

大分県にある「名苑と名水の宿 梅園」では、以下の動画を公開しています。

動画は外観からエントランス、中庭へという展開で動画が進められており、どのような流れで利用するのか把握しやすくなっています。
その上、温泉を紹介する際はどのような効能があるのかまで紹介。効能にも触れることで、「名苑と名水の宿 梅園」の温泉が魅力的であると思ってもらいやすくなります。

塩の沢温泉 旅館しおや

「塩の沢温泉 旅館しおや」の動画は福島VRプロジェクトの一環で撮影されており、さまざまな角度で温泉宿の魅力を伝えています。
例えば以下の動画は、温泉宿のPRでは珍しい360度動画を用いた内容で、まるで実際に訪れているかのような気分になれるでしょう。
もちろん、普通のPR動画もあります。こちらの場合はナレーションがない動画となっており、そのままの様子を紹介。BGMの影響もあって、静かで落ち着く雰囲気の温泉宿であると思えるでしょう。

旅館 小天橋

京都府京丹後市にある「旅館 小天橋」では、旅館と料理に分けて動画を制作。旅館だけを紹介するのではなく、京丹後市の美しさまで紹介することで観光としても楽しめることを伝えています。
一方で料理をメインとしている動画では、温泉には一切触れていません。しかし、温泉宿においては料理も重要な存在であることから、「旅館 小天橋」が温泉も料理も楽しめるところであるとPRできます。

展望露天の湯 有馬館

山形県の「展望露天の湯 有馬館」では、温泉以外に自然やイベントなどを伝えています。その上、日本語のテロップとは別に英語のテロップも用意。外国人が見てもどのような内容なのか把握できる動画となっています。

湯谷温泉 弥山荘

島根県にある「湯谷温泉 弥山荘」では、支配人や温泉ソムリエが温泉の特徴や観光などを紹介。直接伝えるからこそ視聴者に想いも伝わりやすくなります。
また、温泉以外のことも伝えることで、「湯谷温泉 弥山荘」そのものの魅力をPRでき、新規顧客の獲得につなげることができます。

温泉でも動画を活用したPRを

動画活用はさまざまな業界で取り入れられていますが、温泉でも当てはまることです。実際に「名苑と名水の宿 梅園」や「旅館 小天橋」などさまざまな自治体や温泉宿が動画を活用しているため、温泉のPRに悩んでいるのであれば、動画を取り入れてみてはどうでしょうか。