メールマーケティングに動画を活用するメリット
最初に、メールマーケティングに動画を活用するメリットを見ていきましょう。
メール開封率がアップする
メールに動画を盛り込むことで、開封率の向上が期待できます。動画付きのメールには、タイトルに「動画」という言葉を使うことが多く、視聴目的でメールを開く人が増えます。
また、動画のある場所までメールを読み進める確率も高くなるでしょう。メールマーケティングを実践する中で、メールの開封率を課題としている場合は、動画の活用を検討すべきです。
インパクトや説得力が高まる
動画を使うことで、メールのインパクトや内容の説得力を高める効果も得られます。商品・サービスの特徴や魅力を説明する際、文章だけではわかりにくい場合も少なくありません。
文章量が多い割に内容への理解が薄いと、メール開封率の低下も招きます。動画を用いることで、単調になりがちなメールにインパクトを与え、動画に注目を集めます。
商品やサービスを使うことでどのようなベネフィットがあるのか、どんなシーンで活躍するのか、などの情報を動画にすることで、視覚的にわかりやすく届けられ、説得力も高まります。
商品の購買意欲や
認知度アップといった訴求にも、動画は効果的です。
より多くの情報をコンパクトに伝えられる
文章や静止画では伝えきれない情報も、短時間でコンパクトに集約できるのが動画のメリットです。メールと動画を組み合わせることで、多くの情報をまとめて伝えることができます。
商品やサービスのサイズ感や雰囲気など、言葉では説明しにくいところも動画がカバーするため、視聴者の理解促進や商品購買につながります。
作り手の情熱やビジョンなどが動画を通して伝わりやすく、親しみやすさや
ブランド認知度のアップにも効果的です。
動画コンテンツとして繰り返し活用できる
メールマーケティングで使用した動画は、オンラインコンテンツとしてさまざまな使い方ができる点もメリットです。SNSや
YouTubeで自社アカウントを作成して、動画コンテンツとして配信する他、展示会や
デジタルサイネージなどオフラインでも利用可能です。
一度動画が完成すれば繰り返し利用できるため、宣伝広告費用や制作費用を抑えてプロモーションを実践できます。
動画メールマーケティングを実践する方法
では、実際にメールマーケティングに動画を使う方法について解説します。主に3つの方法があります。
メールに動画を添付する
メールに直接動画を添付して送信する方法です。メールフォームや配信システムの調整が不要なので、送る側がすぐに実行できるというメリットがあります。
ただ、送受信の容量に上限があるため、限度を超えてしまうと配信できなくなってしまう点には注意が必要です。また、通常は
動画を圧縮して送るため、zipファイルなどに変換する手間もかかります。
メールに動画を埋め込む
埋め込み型の動画メールは、開封時で動画が再生できるため、メールマーケティングとしての効果が最も大きい方法といえます。HTML対応型のメールフォームを使い、メール開封時にWEBサーバーからMP4やMOVなどの動画ファイルを自動的に読み込んで再生します。
メールソフトはやや限定されていますが、高画質な動画が配信可能です。動画ファイルとGIFアニメに変換すれば、GIFアニメの再生も可能です。
その他、埋め込み型動画再生メールサービスを使うと、受信側のメールソフトを自動で判定して、最適な種類の動画を自動で再生できます。幅広い種類のデバイスやメールソフトのユーザーに、一斉送信できて便利です。
メールに動画リンクを貼り付ける
動画リンクの貼り付けは、比較的手間をかけずに実施できる方法で、いくつかやり方があります。再生マークつきの静止画リンクは動画だと認識されやすく、多くのメールで使用されている方法です。
YouTubeの場合は、動画の埋め込み用コードをコピーしてHTMLソースに貼り付けるだけです。
クラウドサービス上で動画を保存し、保存先のリンクを貼り付ける方法やファイル転送サービスを使うやり方もあります。
クリックしてウェブサイトに移動するより、動画をダウンロードする手間が発生しますが、手軽で確実な動画の活用方法といえます。
動画メールマーケティング成功のコツ
動画を活用してメールマーケティングを成功させるために、押さえておきたいポイントを紹介します。
メールの件名に「動画」を入れる
メールの件名に「動画」というワードを必ず入れましょう。「動画あり」「【動画】」など動画が含まれているとアピールすることで、メール開封率の向上が期待できます。
自動再生されるタイプのメールでは、動画があることを知らずに開封したユーザーを驚かせてしまう可能性もあります。安心してメールを見てもらうためにもタイトルで動画の言及をしましょう。
短く簡潔な動画を入れる
動画自体は端的に情報を伝えられるツールですが、メールに組み込む場合は長いと飽きてしまう可能性があるので注意が必要です。30秒から1分前後を目安に短く簡潔な動画にしましょう。
YouTube動画へのリンクを貼り付ける場合は、もう少し長い動画でも問題ありませんが、それでも約2分ほどに収まると理想的です。字幕やナレーションを上手に活用して、短くても印象付けできる動画を考えてみてください。
文章にも気を配る
動画を使ったメールマーケティングでは、動画に頼りすぎずメールの文章にも気を配ると良いでしょう。メールを開封した人の中には、メール本文を読んだ流れで動画を再生する人もいます。
また、文章を見てから動画を閲覧するかを判断する人も少なくありません。あくまでもメールマーケティングの効果を高められる手法のひとつであることを忘れず、動画と本文のバランスの取れたメール構成を意識しましょう。
気負わずに始めてみる
動画活用が初めての場合や、成果を意識して気合をいれすぎると、なかなか動画配信ができず、実践・検証・改善のサイクル効率が上がっていきません。
短く規模の小さい動画など、細かなステップから始めて、手応えが得られたら本格的に動画に注力していくと良いでしょう。まずは、動画メールを始めることが重要です。
動画メールマーケティングの活用パターン
メールマーケティングにおける動画の活用パターンを紹介します。
企業紹介・社長あいさつ
企業紹介や社長のあいさつなどの動画は、メールに活用しやすいコンテンツです。
自社の理念やユーザーへのメッセージなどを通して、臨場感やリアルさなど深い情報を伝えられる上、メール購読者の離脱率の軽減にも役立ちます。チームの紹介や
ブランドムービー、
アニメーション動画なども利用可能です。
商品・サービスの説明
商品やサービスを説明する際、デモ動画やチュートリアルを使うと効果的です。
わかりやすく説明しようとすると、文章がどうしても長くなり、読むのに時間がかかってしまいますが、動画なら短時間でも理解しやすいまとめ方ができます。商品の
レビュー動画や愛用者の声などの動画も有効です。
イベントやお知らせ関連
イベント出店や期間限定セールなどのお知らせにも動画が活用できます。日時や場所などのイベント告知は退屈になりがちですが、動画を作ることで視聴者を惹きつける演出が可能です。
また、イベント実施後にハイライト動画を作っておいて、次の開催時のお知らせメールに添付するという使い方もできます。
メールマーケティングに動画を活用する際の注意点
メールマーケティングに動画を活用する際の注意点を解説します。
動画の再生環境に配慮する
動画メールの最大の落とし穴は、受信者の環境で動画が再生されないリスクです。特にHTMLメールに動画を直接埋め込む場合、再生可能かどうかは使用しているメールソフトやデバイスによって左右されます。
このようなリスクを回避するためには、「サムネイル画像+動画リンク」の形式を基本とするのが無難です。クリックで別ページに遷移して再生する設計にすることで、再生環境に依存せず、安定したユーザー体験を提供できます。
動画のファイルサイズに注意する
メールに動画を添付する場合、ファイルサイズが大きすぎると配信そのものがブロックされる恐れがあります。一般的に、メールの添付ファイルサイズは10MB程度に制限されていることが多く、動画は圧縮してもこの制限を超えてしまいがちです。
メール本文内に直接動画ファイルを添付するのではなく、動画ホスティングサービスを活用し、そこへのリンクを記載するのが理想です。クラウド上の動画であれば、高画質・長尺の動画でも問題なく再生可能です。
メール本文との一貫性を持たせる
メールに動画を載せたとしても、本文が冗長だったり、内容とずれていたりすると視聴率が伸びません。メール本文は簡潔に、動画に興味を持たせる導入として設計しましょう。「この動画を見ることで〇〇がわかります」といった誘導文を入れると、クリック率が高まります。
また、動画の内容を要約する文章を併記しておくと、時間がないユーザーにも要点が伝わりやすくなります。
効果測定と改善を前提に運用する
動画メールは一度きりの配信で終わらせず、効果測定を通じて改善していく姿勢が大切です。動画の再生数、クリック率、離脱ポイントなどのデータを収集・分析し、次回の動画構成やサムネイル、配信タイミングに活かしましょう。
クラウド型動画編集ツールを活用すれば、動画の制作だけでなく、配信や分析までを一貫して管理できます。自社内で完結できる仕組みを整えておくことで、PDCAサイクルを高速で回すことが可能です。
まとめ:メールマーケティングに動画を取り入れよう
メールマーケティング自体、商品・サービスや自社に対する認知や興味がある人をターゲットとしています。動画を組み合わせることで、より効果的なアプローチが可能です。
メールで動画を送付する方法はいくつかありますが、容量やクリック率などを考慮して適切なやり方を取り入れると良いでしょう。
なお、メールマーケティングに効果的な動画の制作は、実績豊富な動画製作会社に依頼することをおすすめします。目的に合わせた最適なビジネス動画を制作できますので、ぜひ一度ご相談ください。